個人的には、岡田克也さんに民主党代表選に出て欲しかったのですが、3日早朝、東京新聞を手に取った時にあきらめました。「後継 菅氏が有力」と1面トップに。
他紙は岡田さんの出馬に含みを持たせていたんですが、地元・三重県で圧倒的な力を持つ、中日新聞(東京新聞)がここまでハッキリ見出しを立てたら、「岡田不出馬」に関して、何か確証めいたものがあったのでしょう。
さて、同じ1面。「劣化した政治 修復を」というコラムが載っていました。執筆者は、「政治部長・高田昌也」さん。この人は岡田さんの実弟です。岡田さんのお母さんの実家、孫文が泊まったほどの旧家ですが、後継者がいなく、養子縁組しており、苗字は「高田」です。

[写真]岡田屋(現イオン)の御曹司と呼ばれながらも質素堅実に育った岡田3兄弟。
さて、高田論文ですが、実に激しい論調です。
抜き書きなので、全体の論調は上の画像で読んでいただきたいのですが、書き出しは、
「ことしも首相が代わることになった。
ふさわしくない人間がその座を去るのは当然と言えば当然のことだが、首相交代が年中行事となると異常事態だ」
つまり、アニキの上司(鳩山さん)は「首相にふさわしくない」と断言しています。
そして、「首相たちの劣化」が「政治の劣化」を招いており、その要因として「政党の無責任」を挙げています。
鳩山さんの普天間発言を批判し、そして、「それ以上に問われなければならないのは、政権党になろうとしていた民主党」が「政党として、国の基本政策を決めてこなかったツケが普天間問題で吹き出し、首相退陣につながったといえる」としました。
アニキが民主党の代表、政調会長を務めたことなどお構いなしの批判炸裂。ショージキ、私も昌也論文に賛同する部分もあります。
そして、「政権交代を求めて裏切られた人々の信頼を取り戻す第一歩」として、「現実的な政策を実行すること」を要求したうえで、
結びの言葉は、
「
民主党はこれが与えられた最後のチャンスと思わなければならない」。
岡田さんの凛とした厳しさ。お父さんはあまり3兄弟の教育には熱心ではなかったようですが、中学校でも「岡田屋の御曹司」として若干の近寄りがたさもあったそうです。

[写真]左から昌也さん、卓也さん、元也さん、克也さん=
『私の履歴書 小売り業の繁栄は平和の象徴』より。
話は少しそれますが、
かつて日本を代表していた小売・流通業の創業者の次男が3日、逮捕されました。プロ野球球団を買収し、ハワイでキャンプをしていた時期もありましたが、今はすべてを失いました。一方、岡田さんの方は、球団買収ではなく、「
毎年ブログで今年応援するチームを発表する」のが恒例となっています。同じ小売・流通業の(実質的な)創業者の次男でも違うんですね、人生って。
流通業とは薄利多売、すなわち、体育館でドミノ倒しをやるような世界です。贅沢なんか許されませんよね。
岡田さんは3日、菅直人さんから応援要請のあいさつを受けた後、「
権力の二重構造は好ましくない。政治とカネをはじめ民主党らしさを取り戻すことを実現してもらいたい。この二つが満たされるという理解の上で菅氏を支持する」条件付きながら支持を表明。その後、支持呼びかけの電話がけをしたようです。
まあ、岡田さん厳しいですよ、兄弟でこんな風にやりあっているんですから。それは合理的な厳しさ。実力のある人はどんどん登用します。ない人はダメです。岡田さんのために汗をかいた人に報いる心配りがあれば、もう総理なんですがね。
岡田十年政権めざして、僕も勉強の毎日です。