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根木勢介さんの「龍馬十景」 ⑦ 江戸・・・選択?洗濯の龍馬

2010-07-26 | その他
龍馬十景 ⑦ 江戸・・・選択?洗濯の龍馬        

                                   根木 勢介






 現在、新幹線の駅になり、にぎわいを見せている「品川」。 幕末の品川も色々な人々が往来した町。

 品川駅から東京湾に向かって歩いてみた。 途中に「東京海洋大学」があり、何かしら龍馬と関係があるようでうれしくなる。 

 今の大学生と同じ頃江戸に出て来た龍馬。 24歳頃、江戸で剣術修行中に植物の「菖蒲」を土佐に送り、あり付いた(根付いた)か、と手紙を書く一面も持っているのは、興味深い。


 維新前、これからの日本をどうするかについての選択肢は色々あった。 例えば、当時幕臣だった福沢諭吉は、「長州征伐に関する建白書」(1866年・薩長連合の年)を提出。


 これまでの洋行の体験と知識を駆使して、長州再征によって幕府を「中興できる」論を展開、幕府再生の方策を提示した。


 一方、同じく洋行経験者でかつ幕臣でもある勝海舟は、同じ1866年に内乱・日本の植民地化を危惧し、「幕府の長州再征反対」の意見書を京都の徳川慶喜に送っている。


 勝は早い段階で、封建制度の幕府は崩壊すると予見。 歴史は皮肉なもので、その長州再征が幕府の意外なもろさを露呈することとなり、崩壊を早めてしまう。


 龍馬のその後を考える意味でも、「日本第一の人物」の勝海舟に弟子入りした意味は大きい。


 再開発ラッシュの品川の湾岸沿いを歩きながら、龍馬のことを考えてみた。


                     龍馬研究会発行 「龍馬研究」No.162 より転載





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