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「戯言の部屋」

セピアス、戯言を語るの間

ゲドより

2006-09-03 20:59:44 | Weblog


 見に行って来ました。
 これでこの夏見たい映画コンプリーツです
 結果的にオオトリを飾ったのがジブリ。
 まあ、なんていうか、自分の中でジブリは「とりあえず基本的に劇場で見るだろう」という映画であることと、ゲド戦記が小学校から大好きな作品だったから。
 トリを飾るのにふさわしいか、とね。
 で、感想はというと。
「う~~~~~~~~~~ん」

 でした。
 率直なことをいうと「お行儀よくまとめすぎ」ですかねえ。
 主題がわかりやすいのは、大変いいことですが。あんだけ作中で連呼することもないかな、と。
 むしろラピュタのシータのように、歌に乗せてあのシーンで言うからこそ、ぐっとくるってのがあるじゃないですか。
 そういう演出テクが感じられませんでした。
 かろうじてゲドの「まさか・・・いや。」という言葉の意味が、最後に分かったくらい。
 もともとゲド戦記は、心の光と闇・強さと弱さ・愛と憎しみを、魔法というテイストで抽象的且つ力強く描いた作品です。原作通りにやれとは言わないですが、あんだけお行儀よくなっちゃって、まったく「ベツモノ」になってしまっている。「ベツモノ」になるのはいいとして、そこに演出・監督ならではのセンスが見られればOKとも思いますが、肝心のその点がまったく感じられない。
 空の絵は、やっぱり奇麗だなああ・・・しか心に残らない。
 さらに、一番「NO~~~~」と思ったのは「魅力のある役」がない、ってところでしょうか。
 ナウシカのユパ、ラピュタのドーラ、千と千尋の湯婆、ハウルの東洋の魔女・・・主人公ではないけれど、作品をいい感じにピリリと引き締めてくれる役が皆無
 ゲドもしくはティナがその役なのかもしれませんが、今ひとつ。
 非常に残念です。

 おお!?と思ったのは、歌ですね。
 まず、主題歌「時の歌」。
 作詞・作曲が新居昭乃さんです。この方って・・・確かセピの記憶が確かならば、「ロードス島戦記」の主題歌歌っている人ですよね!?
 あの気だるいけども甘~い声がグッジョwな方です。d(>∀<)b
 さらに挿入歌「テルーの唄」。
 作曲が・・・谷山浩子だああああああ!!
 でもでも、よく考えたらハウルとかトトロとか千と千尋とかの作風って、とっても谷山浩子が合っている気がするんです(個人的には、ナウシカやラピュタやもののけ姫は、上野洋子が合っている)
 COWBOY BEBOPや攻殻機動隊は、菅野ようこなり!と言うくらいのフィット感を感じる。
 今後もぜひ関わっていってもらいたいですなあ。

 さて。映画月間は春までおあずけw
 今の所見たい映画は、黒沢清監督の「LOFT」ですねえ。
 何しろ、大学教授:
豊川悦司・女性作家:中谷美紀っつーキャスティングですよ!?
 この時点で勝負が決まっているでせう

 おお、そうじゃ。
 私が「世界で一番怖いホラー映画を作る鬼才」と思う、黒沢清監督について次回レビューをいたしませう~w
 なにせ、幽霊を出さずに怖い映画を撮る人なんです。
 マジで世界に誇れる人だと思いまふ。
 


隊長、不良です

2006-09-02 20:55:10 | Weblog

 しょっぱなから、バカバカしいギャグ。
 ま、正確に言うと体調不良と違うんですけど。
 ちょっと、恥かしい話ですが、多分同じことを悩んでいる方もいるのではないかと思い。
 書いてみやうという試み。

 ソノ前に「保健体育」の勉強をばw
 まず、女性ホルモンには「エストロゲン」「プロゲステロン」の2つがあります。
 その特徴を簡単に言うと・・・
エストロゲン=排卵させるホルモン
プロゲステロン=妊娠を上手く持続させるホルモン
 でごわす。

 まずエストロゲンが排卵を起こす。
 ↓
「精子、カムオン!」の状態にする為プロゲステロンが大量に出る(=危険日)
 ↓
 で卵が受精せずに死ぬと、プロゲステロンが止まり、エストロゲンが子宮の内膜に張り付いたプロゲステロンを引っぺがす(=SayLee)
 ↓
 2週間後(おおよそです)、また排卵する。

 というサイクルが、女性の体で行われているわけです。
 多分、エストロゲンプロゲステロンが混ざり合う時。
 この時精神的に不安定になったり、イライラしたりするんでないかと思われます。
 
 セピはかなり不順で痛みが酷いです。
 で、病院にて見てもらったこともあります。
 一応、ガン検査・触診・血液検査・甲状腺検査をしました。
 結果は・・・「正常」
 どっちのホルモンか忘れましたが、どっちかのホルモンが若干数値が高め、くらい。
 で、その時思いました。

「ああ、きっと。これ、気持ちの問題だわ。」

 とね。
 プライベートでもストレスの原因になっていることは多々あります。
 それに加えて、仕事が上手くいってなかったり、会社に見切りをつけた時、痛みがかなり酷くなるのです。
 で、今の会社に心が離れてしまっている現在、体調が最悪の状態になっているわけで。
 月に2回きたりとか。痛くて起き上がれないとか。吐き気が止まないとか。
 そんな状態なワケです。

 でも本当、月に2回くる人とか痛みが酷い人は、一度病院に行った方がいいと思います。
 自分ではSayLeeと思っていても、実は異常出血だったとか、子宮筋腫だったとか。
 マジでありますから。安心の為にもね。
 1回の検査+診察料で¥7000は痛い出費ですが。
 ま、10月一杯で会社を辞めるだろうと思うので、それで大分変わってくるでしょう。
 ホルモンよ、もうちょっと加減しておくれ(涙)

見ろと囁くのよ、私のゴーストが

2006-09-02 20:20:37 | Weblog

 ペーパービューを2回も買ってみたなんてのは、私だけかもしれませんねぇ。
 攻殻機動隊って、ある独特の情緒を私に与えてくれる作品なんですよ。
 痺れるくらいかっこいい演出、社会問題を前に無表情に考察する素子の風情、哀しいとも切ないとも違う空虚な頽廃感、明確な「悪」に対してチェックメイトをかけた時の小気味よさ。
 それら全て、不思議な煌きを持って「攻殻機動隊」という世界を構成し、一度ハマるとなかなか抜け出せない、圧倒的な影響力でカウンターパンチを繰り出してくるわけです。
 大概、私はオープニングからノックアウト☆
 魅せ方の施行がハンパないセンスを醸していて、一個一個の言動に注視しその背後にある関係図・相関図・世界情勢を見極めつつ見ていかないと、ストーリーについていけない。
 そういうところは、ちょっきりガンダムにも通じますよね。

 さ、そんなヨタ話はいいとして。
 攻殻機動隊SSSの話をばw
 素子が去って2年。
 トグサが指揮をとりつつ、特殊工作員が次々死んでいく事件を追っている9課。
 事件を追うにつれ、表面化していくキーワード。
 それが「傀儡廻」「Solid State Society」
 別ルートから単独捜査をしていた草薙素子と、合流して、物語は大きく動き出します。

 まず、今回のテーマ。
「DVに苦しむ子供の救済と老人介護問題」
←Solid State Society
 DVの問題はともかく、老人介護について色々私も考えたことがあります。
 老人ホームと保育園を融合させた施設を作ったらどうか?というもの。
 でも、実際老人ホームにて介護をした時、その案はかなり難しいことが分かりました。
 痴呆が進んだ老人は、本当に大変です。食事介助や排泄の世話だけでなく、感情の「タガ」が外れてしまっている。
 一日中「ダーリン、ダーリン」と叫びながら(←ほぼ絶叫)泣いている人。
 点滴に繋がれて、立ったまま排泄している人。
 床ずれが痛くて、ども痛いと言えず、ただ一生懸命口を動かし横になっている人。
 目線を動かす度に、いちいち感受性にスイッチが入る。
 そこまで痴呆が進んでいない老人と子供ならいいかもしれませんが、それでもこの「現実」が子供の心にどういう芽を産むのかということを考えると・・・難しいなあと思うのです。
 奇麗なものだけを、子供に見せたいわけではありません。
 でも「考える力」を養わんが為に、厳しい現実をいきなり見せ付けるのは、ちょっと乱暴なのでは?という危惧が生まれてしまう。

 今回の攻殻機動隊では。
 DVで苦しむ子供を、親の電脳をのっとり病院に連れてこさせ、子供に電脳化手術を施し記憶を改竄させ、さらに親の記憶をも改竄させ、子供の戸籍をロンダリングして寝たきり老人の身内にしてしまう。
 寝たきり老人は、国に没収されないよう財産を誘拐された子供に託す。
 一見、かなり乱暴な策だけど、確かに根底にあるのは驚く程「傲慢な正義感」でこの問題に立ち向かっている。
 正直「すげえな」と思いました。
 一分一秒でも早く「救い」を求めているDVを受ける子供。
 成る程、足踏みしているような国家に頼ってる時間はないな、と思います。正直。

 やっぱり、120分という制限があるせいか、ナゾが解き明かされるスピードが速い。
 でかいテーマなので、StandAloneConplexや2nd Gigのように回を重ねる感じでやってもらいたかったですが。
 でも、なんか続きがありそうな終わり方でしたし。
 まだまだ目が離せそうにないっスw


 演出について。
 お約束シーンは、やっぱりありましたね。
 残念なのは、ビルから飛び降りつつ光学迷彩で体が消える素子シーンはあったものの、
「あら、そう。じゃあ死になさい。」
 が、なかった。
 あの台詞こそ、まさに攻殻機動隊のオープニングなんですけどねえ。

 個人的にぐっとキたのは、病院でのシーンです。
←「選択の余地はあるってことか」
 電脳ハックされたトグサの、体のハッキング状態を見たあんな一瞬の映像では、彼のこの台詞の意味が分からず、「は?」と素で声に出して言ってしまいました(笑)
 でも、ってことは、今までDVをしていた親達ってのは、ここで「子供の将来」よりも「自分」を選択してきたってことですよね?

 (;´Д`)y─┛~~ ムッハ~

 子供への愛情というものは、唯一自己愛を超えるものだと思う(思いたい)セピにとって、それはまったく「怒りスイッチ」を押してしまうものですね。でも、それが現実なんでしょうなあ・・・。

 映画でもおなじみ、素子とバトーの「メン・イン・ブラック」(←ノリで命名)
←「バックアップ、宜しく頼む」
 っか~~~~~~~~ TwT
 カッコよすぎです。
 素子もバトーも、なんつーかカッコよすぎです。
 個人的には、映画イノセンスの方の掛け合いの方が好き。バトーの銃をジャキっと装填する所、たまりません。深い深い、ソルジャーとしての二人の結びつきと信頼が、少ない言葉・行動に滲み出ている。
 いいですよね~w

 物語は、漫画の攻殻機動隊1.5と2からそれぞれ美味しいエピソードも盛り込んでありましたね。
 時間軸としては、まだ2になる前くらいか。
 2では、会社を作ってしまう素子ですが、アニメの方は9課に帰るという違いがありますが。
 こういう、ネットの世界においての、心理学というか哲学というか、「個というもの」「集団意識」「並列化の先にあるもの」とか、なんって考えさせられるものが多い物語なんざんしょ。
 きっと攻殻機動隊について語ったら、1ケ月はかかると思われます(←しかも語り足りないだろう)

 絶対にDVDも買いますざんすよん♪
 最後に、カムバック素子に拍手!