「戯言の部屋」

セピアス、戯言を語るの間

ゆれた土曜日

2006-08-28 22:58:59 | Weblog

 昨日一昨日と、あまりに過激な週末だったので、ちょっと両方とも一緒にUPは無理。
 というわけで、本日は土曜日・明日は日曜日の模様を語っていこうかと。

 土曜日は、けいこ姫と銀座に観に逝きまちたw
 何をって・・・。

 映画「ゆれる」

 まず主人公のオダギリジョー。
 セクシーすぎ
 もともと声が優しい色合いのある人なんで、今回「人間的にダメ男」をどんな風に演じるかなあ・・・と思っていましたが。
 イケてる。かなりイケてます!!
 特に車のシーンで、「じゃあ、オレあがっていい?」のヒトコトは、ハートにどっきりキました。
 シャワーシーンなんて、「チッ。後30センチ下映さんかい」と心の中でツッコミ。
 分かっていましたが、豊川悦史に劣らず、かなりセピの理想の体型に近い役者と判明(←どうでもいい)

 失礼。
 バカトークはここまでにして、映画のストーリー紹介をば。
 物語は、カメラマン早川猛(=オダギリジョー)が母親の一周忌に実家に帰るところから始まります。
 この主人公は、小さな田舎町を嫌い、実家(=ガソリンスタンド)を嫌い、自分のやりたいことをやりたいようにやりたいと、東京に出て自活しています。
 実家には、稼業を継いだ兄早川稔(=香川照之)がいて、頑固一徹な父親と猛の間に立って、なんやかやと気を配っている。
 顔も性格も派手な猛と反対に、稔は「実直で純朴」が服を着ているような人。でも、確かに女にもてないかもなあああ・・・な感じの人。
 さて。
 実家のガソリンスタンドで、猛の昔の恋人川端智恵子(=真木よう子)が働いています。
 稔は密かに彼女のことが好きで、彼女は久しぶりに会った猛に心が動く。
 でも猛は、彼女と再会して寝てしまったくせに、彼女とよりを戻す気がさらさらない。
 そんな、微妙な三角関係を押し殺し、三人は渓谷へと行きます。
 そこには大きな吊橋がある。
 とことこと吊橋をわたり、気ままに写真を撮る猛。彼を追って、吊橋を渡ろうとする智恵子。その智恵子を追って稔が吊橋を渡る。
 稔は高所恐怖症で、智恵子にしがみつくようにして渡っている。
 彼の気弱さ・自分への直向でも少しウザイ好意・凡庸なところ、あらゆる彼の気質が智恵子の胸に迫ってくる。で、智恵子はブチっときれてしまう。
 稔を振り払い、吊橋の上を走る智恵子。彼女を追う稔。
 捕まえた途端、物凄い勢いで「触んないでよ!」と振り払われる。
 呆然とする稔。
 ここで、音が消える。
 空のアップ。道端で、吊橋の2人を見ていた猛のオドロキの表情。
 音が回復すると、橋の上で泣き崩れる稔の姿。智恵子がいない。
 猛は兄に駆け寄り、「大丈夫だ、兄ちゃん。智恵ちゃんは落ちたんだ。間違って落ちたことにするんだ。」と言いながら抱きしめる。
 弟に抱きしめられる稔の腕には、深い智恵子がつけた爪あとが残っている・・・。

 で、この後稔の裁判が始まります。
 裁判を通じて、稔と猛が始めてお互いのコンプレックスをぶつけ合うのです。
 猛は、本当に兄を救いたいのか。
 稔は、罪を購いたいのか。
 いや。
 吊橋の上で、稔は本当に智恵子を突き落としたのか?(←映像として出てこない)
 裁判が進み、殆ど稔の「過失致死」が決まりかけた時。
 猛は一つの大きな決意を秘め、証人席へと座るのです。

 以下はネタばれです。

 映画を見た後、けいこ姫とも議論をした焦点は、「稔が突き落としたわけでないのに、どうして猛は『突き落とした』と言ったのか」とのことでした。
 しかも、裁判中の回想シーンは・・・あれ、妄想?みたいな。
 でも、よくよく考えると・・・。
「東京に行くんだから!」と叫ぶ智恵子の肩を、稔は確かに掴んでいますが・・・。
 橋から落としてはいないんですよね。
 だからあそこから、肩から手を離して智恵子が立ち上がる為に手を伸ばしていた最後の回想シーンまでを、意図的にカットしているんではないかと思いつく。
 で、なんでそこまで思い出さなかったか。
 私は、稔が手を伸ばし智恵子の手を取ったところ。
 猛は見てないんじゃないかと思うのです。
 でないとねえ・・・・なんとなく、あの階段を駆け上がって兄の元に走ってくるのが、ヘンな気がするんですよ。
 もし、落ちちゃった所まで見てたら、多分フラフラとした足取りで「兄ちゃん・・・なんてことを・・・」って感じの方が正しい気がする。
 落ちちゃったところは見てなくて、ただ肩を掴んだところを見て、で慌てて駆け出したって感じだったんじゃないかなあと。

 タイトル「ゆれる」
 色々な意味での「ゆれる」でしたね。
 オダギリジョーの、「おうちに帰ろう!」という叫びも胸にジーンときました。
 今まで、古臭く頑固で檻のようだったあの家。兄がずっと守ってきたあの家。
 自分は全てを兄に押し付け、飛び出してしまったあの家。
 そこに一緒に帰ろうと叫ぶ、その想い。
 搾取してしまった7年間を、兄の優しさを食ってきた今までを、僕にやり直させてくれ!という叫びに聞こえました。
 そして・・・ラストシーン。
 正直、稔のリアクションはどうするのか・・・物凄い固唾を呑んで見ていたわけですが。
 あの笑顔!
 マジでやられました。もう、号泣です。
 ああ、兄はやっぱり許すんだ・・・とね。
 奪われ続けながらも、それでも兄は弟を許すんだな・・・とね。
 オダギリジョーの演技は良かったが、あの笑顔だけで、完全に香川照之に食われたなと思いました(←シドイ)

 ネタばれ終わりw

 とにもかくにも。
 素晴らしい映画でした。
 本来セピは、あんまり邦画を見ません。脚本が気に入らないのと、監督に好き嫌いが激しいからと、若手でいい役者が少ないからです。
 でも「ゆれる」は予想以上にいい映画でした。
 パンフもいいんですよ~。本になってるの。
 しかも、ポストカードつきw

 ぜひ、DVDが出たら見てみて下さい。
 結構オススメでござんすよ~


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2 コメント

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逆に洋画をあんまり観ないかな (わた)
2006-08-29 23:52:07
>豊川悦史に劣らず、かなりセピの理想の体型に近い役者と判明(←どうでもいい)



一応突っ込んでおくよン。



豊川悦史→×、豊川悦司→○、アタックチャ~ンス!







誤字にゆれる5時。

なーんちゃってv
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うぎゃああ☆ (セピアス)
2006-08-30 22:34:00
>豊川悦史→×、豊川悦司→○、アタックチャ~ンス!

 久しぶりにツッコミが・・・

 キタ━━━(☆∀☆)━━━!!!

 って、喜ぶところぢゃないっ!!

 すいまそん。

 毎回毎回。

 指摘アリガトウございました。

 そしてごめんね、豊川悦司・・・・



>誤字にゆれる5時。

 くくく・・・上手いこと仰る。

 ムキーと思うやら可笑しいやら。

 

 こんなことで心が「ゆれる」んじゃ、まだまだだに~w
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