南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

会社を変えたひとりのパート社員

2008-06-18 23:21:53 | Weblog

ある時、業務職場の女性社員が退職。
その穴埋めとして、以前半強制的(?)“寿退社”した女性をパートで雇用した。

このひとりのパート社員が、会社の宝になった。
新しい文化を会社に持ち込んで会社を変えてくれた。
“感謝をして仕事をする”という感謝の心、“手が空けば回りの手助けをしてくれる”という連帯感をも生み出してくれた。

彼女は仕事に対する姿勢も質も非常に高く、自分の仕事に余裕ができると回りの仕事を手伝い始めた。
経理の仕事も手伝い始め、自分で経理の勉強を始める。
びっくりした上司は、「あなたはパートでしょう。なぜ、そんなに頑張るの?」と聞いた。
彼女は、『私はこの仕事が好きなんです』と答えたという。

この上司は感激して専務にパート待遇の改善を提言したが、怒られてしまう。
それでも準社員という待遇にはなったが、上司の考えは(同じ仕事をしたら同じ賃金を払うのは当たり前)というもので納得がいかない。

上司が専務に昇格した時、彼女を正社員に登用。
彼女も期待に応えて、係長、課長、次長、部長と昇進し、今年の総会で取締役となる予定だという。

女性蔑視、年功制度、学歴主義の権化だったようなこの会社は、ひとりのパート社員によってまったく自由な人事制度をもつ会社に変化した。
今や4名の部長のうち2名が女性、社内公募して選ばれた開発部長も32歳の女性、全社フレックス制度の導入、などという変化を遂げたのである。

この女性を登用した上司が現在の社長であり、13日に行われた県経営者協会との意見交換会で話をしてくれたS社長である。

S社長曰く、『明るく いきいき 創造性に満ちた会社をつくりたかっただけだ。
あたりまえのことを あたりまえに やってきただけだ』

脱帽。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿