10年以上前になるが、黒四ダムへ出かけたことがある。長野県の大町側からケーブルバスに乗ったこと、切り立った峡谷に造られたダムの壮大さに圧倒されたことを思い出す。日本の大陸進出に伴い、工業化を進める上でかなりの電力を必要とした昭和初期、黒三ダム建設が進められた。その過程で、資材を運ぶための隧道が必要とされたわけだ。峡谷の岩盤を掘り進む打ちに、100℃を越える岩盤にぶちあたる。更に、峡谷で越冬する工夫たちの建物を雪崩が襲う。尊い何百名という人命を失いながら工事は進められていく。こうした営みの上に現在の自分たちの生活がある。NHKで放映されたプロジェクトX以前の国家プロジェクトXと人間の尊厳、高い職業意識を感じ取れた一冊であった。「高熱隧道」(吉村昭 新潮文庫 420円)
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