あの爬虫類です。
「家を守る」と言われている生き物
突然ですが
「守宮」って読めますか?
正解は?
正解は「やもり」でした。
「家守」と書く場合もあります。
いかがでしたか?
ヤモリといえば、トカゲに似た爬虫類の動物です。
トカゲの仲間ですが、トカゲが昼行性であるのに対して、ヤモリは夜行性です。
円らな目と、トカゲと比べてプニプニとした体をしているのがヤモリです。
そして、壁を登るのが得意。家の中や庭などで、壁にへばりついているところを見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
シロアリやゴキブリなどの害虫を食べて家を守ってくれるため、「家守」と表記することもあり、古くから縁起の良い生き物とされてきました。
では、「守宮」と書くのはなぜでしょうか。
これは中国の故事に由来しており、宮中の女官(後宮)の貞操を守るためにヤモリが使われたため「守宮」と書くようになりました。
ヤモリに赤い砂を食べさせ、赤くなったヤモリを粉にして女官の身体に塗ると、その色が取れなくなるそうです。
しかし、男性と交わると色が消えてしまうのだとか。それで、「守宮」と書いたのですね。
もちろん、実際にはヤモリにそのような性質はありません。
もし家の中で見つけても、そのまま放置しておいて問題ありませんよ。
おとなしくて人を噛むこともなく、毒性もありません。
特に、白いヤモリが家に出ると、金運がアップするとも言われています。
ちなみに、ヤモリと名前が似ているイモリは「井守」と書きます。
イモリはカエルと同じ両生類で、陸上だけでなく水辺にも生息します。
「井守」と書く由来には、井戸を守るように棲んでいるためという説や、「井」が水田を表し、水田の害虫を食べて守ってくれるためという説があります。
また、日本でよく見かけるアカハライモリには、毒があります。もし触った場合には、よく手を洗うようにしてくださいね。
意味
ヤモリとは、有鱗目ヤモリ科の爬虫類。夜行性で昆虫などを捕食。日本では福島県以南に分布する。
ヤモリの由来・語源
ヤモリは指先が吸盤状になっており、家の壁や天井、窓ガラスなどに張り付く。
また、蚊・ブユ・スズメバチなど、人体を刺す虫を捕食するところから、「家守り(屋守り)」の意味で「ヤモリ」の名が付いた。
ヤモリに似るイモリも、同様の命名と考えられている。
漢字の「家守」はヤモリの語源通りであるが、「守宮」は中国から伝わった「験淫術」という浮気防止の方法に由来するという。
日本最古の医学書『医心方』の「相愛方」にその秘術が記されており、「腹が赤くなるまで丹を食わせたヤモリを陰干しにし、その磨り潰した粉を女性の体につけると、拭いても粉の色が一生取れないが、男性と交わるとすぐに消える。そのため守宮という」とある。
古代中国では、この方法で宮女たの貞操を守っていたようで、守宮の「宮」は「宮女」のことと思われる。