福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

中部国際空港 セントレア \ちょっとディープな新企画✨/海の上に小さな竜巻!?

2020-05-25 08:02:28 | 飛行機の話題(乗り物ニュース)

中部国際空港 セントレア
\ちょっとディープな新企画✨/
🛫元航空管制官が教えるセントレアトリビア🛬


おはようございます。元航空管制官の田中秀和(たなかひでたか)です。先月から始まった連載企画「元航空管制官が教えるセントレアトリビア」ですが、前回のチャートにまつわるお話にもたくさんのいいね!ありがとうございます。皆さんに「へぇ、知らなかった」と思って頂くのがやりがいですので、たくさんのコメントを寄せていただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。

Vol.4 ~海の上に小さな竜巻!?~
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後方乱気流」と言う言葉をご存知でしょうか。英語では「Wake turbulence」と言いますが、航空機が飛行する際に発生させる気流の乱れのことで、ジェットエンジンの排気によるもの、プロペラから発生するもの、翼端から発生するもの、ヘリコプターが発生させるもの等幾つかの種類があります。

これらは非常に危険で、人間や車を軽く吹き飛ばすだけでなく、実際に航空機の墜落事故を引き起こした例もあるんです。一番怖いのは、後方乱気流が危険にもかかわらず目には見えないと言うこと。知らず知らずのうちにその中に入ってしまう可能性があるのです。

そのため、管制官も後方乱気流を加味したうえで航空機同士に間隔をとっています。例えば、大型旅客機が離陸した後は2分又は3分の時間を空けてから後続機を離陸させています。更に、エアバス社製の総2階建て超大型機A380に至ると、後続機を離陸させるまでに3分又は4分の時間が必要になります。それ位の時間を空けないと後方乱気流の影響を受けてしまうことがあるのです。

さて、後方乱気流は目に見えないと言いましたが、色々な条件が重なればごく稀に形となって現れて、皆さんも目にすることが出来ます。まず一つは雲。低い高さに濃い雲がある場合、写真のように翼端から発生する後方乱気流の渦が雲をかき分けることにより、目に見ることが出来るようになります。飛行機写真を撮る方にとっては、一度は撮ってみたい写真ですよね。この写真は、セントレアオフィシャルカメラマンのチャーリー古庄さんにご提供いただきました。

更にもう一つ。滑走路の南北を海に挟まれたセントレアでは、到着機の翼端から発生した後方乱気流が海面に当たることにより、小さな竜巻のような渦を作ることがあります。私も何度か管制塔から見たことがあります。風の向きや強さ等発生する条件は厳しめですが、是非到着機後方の海面の小さな竜巻を探してみて下さい。

#元航空管制官が教えるセントレアトリビア




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