旅とエッセイ 胡蝶の夢

ヤンゴン在住。ミラクルワールド、ミャンマーの魅力を発信します。

今は、横浜で引きこもり。

東京オリンピックTV観戦

2021年08月11日 10時18分52秒 | エッセイ

東京オリンピックTV観戦

 終わっちゃった、オリンピック。TVにくぎ付けの2週間だった。女子バスケのベルギー戦に興奮して、置いたメガネを踏んずけて壊してしまった。今は、祭りの後の虚脱状態だ。
 無観客で、ホームの日本には残念だったが、お構いなしの快進撃。

〇柔道
 井上康生監督率いる柔道日本。金メダル9、銀2(団体戦を含む)、銅1の快挙。こんなに強い日本チームは初めて見た。初日の高橋直寿は、技のキレは今一つだったが、よくトップバッターの役割を果たしてくれた。
 女子の渡名喜風南。彼女のファイティングスピリットも印象深い。今まで一度も勝てなかったウクライナの長身美女ビロディドを延長戦で破った。
 そして二日目。出てきた、阿部兄弟。詩は圧倒的に強かった。決勝戦で勝った後の彼女の喜びようは尋常じゃあなかった。畳をバンバン叩いてガッツポーズ。一二三お兄ちゃんは、決勝戦の試合後に落ち着いた態度を見せ、格好良かった。
 そして女子70kg級の新井千鶴の準決勝。相手はROC(ロシア)のタイマゾワ。登場したタイマゾワを見てぶっ魂消た。右目の上がボコっと腫れあがって、お岩さん状態なのだ。ボリューミーな栗色の髪は、噴水のように頭の上に盛り上がっている。反対側から見ると綺麗な顔をしている。
 タイマゾワは受けが強く組みあいの中で倒れない。寝技をかけると、抑え込みに入るがスルリと抜ける。また抑え込み。解けた。またまた抑え込み。袈裟固め、崩れ上四方、寝技の名手新井が次々と技をかけるが、3-4秒で逃げるタイマゾワ。ウナギか?延長戦に入っても決着はつかない。
 延長戦も10分を過ぎ、新井は疲れて立ち上がるのに、膝に手をかける。寝技が駄目なら関節技。腕ひしぎ十時固めに入ると、タイマゾワは顔をしかめる。ギブアップか?どうだ。マイったはしていないが、タイマゾワのあまりの苦痛顔を見た審判は一本を宣告した。すると私はGive upしていない。タイマゾワの猛烈な抗議に、一本は取り消されて試合再開。おかしいだろ。今の十字固めは、完全にきまっていた。
 待ったが入ると、タイマゾワはボワっと髪を顔の前に落とし、ゴムで留める。これを何度も行うのは、彼女も相当疲れているんだろう。関節技でも仕留められないのなら、締めるしかない。新井は寝技に持ち込み、送り襟締めを掛ける。タイマゾワが大人しくなった。なんと失神したのだ。目を閉じて眠るように気を失った。試合で始めて見た。本戦を含め、16分41秒の死闘であった。タイマゾアは敗者復活戦に勝ち、銅メダルを獲得した。
 団体戦で再び、新井対タイマゾワ戦が行われたが、ここは新井が寝技で抑えた。この時のタイマゾワは、目の上のたん瘤は消えていたが、片目パンダのように目の周囲を真っ黒くしていた。日本戦以外では活躍していた。
 大野将平はやはり強かった。初戦の投げは、模範演技のスローモーションのように豪快に決まった。ウルフ・アロンの初戦も、相手を摑んでぶん回して下にした。見事な横捨て身投げだった。女子の浜田尚里、曽根輝も強かった。
 団体戦では、意外にもフランスに負けたが、3年後にパリでリベンジだ。

〇競泳
 期待のエースが不発で、ダークホースの大橋悠依が2つの金。男子200mバタフライで本多灯が銀。大橋は大変な美人だし、TV界が放っておかないだろうな。彼女の活躍が無ければ、競泳は大変なことになっていた。

〇バトミントン
 桃田が不発。女子の奥原も山口茜もメダルには届かなかった。ナガマツペアも負けた。女子ダブルスのフクヒロペアが登場する。ギョとした。広田の脚に大きな黒いプロテクターが巻かれている。大丈夫なのか、広田。フクヒロペアは勝ち進むが、惜しくも準々決勝で中国チームに敗れた。試合後に、心配そうに歩み寄り声を掛ける中国ペアの姿が良かった。

 そんな中、やってくれたのが混合ダブルスのワタガシペアだった。逆転で勝利して銅メダルを勝ち取った。抱き合う二人。やっぱハグは男女でなくちゃね。この二人、結ばれるんか?「全て先輩のおかげです。」「勇大君と組めて良かった。」

〇ソフトボール
 13年前の上野の連投、とか言ってもよく見ていなかった。今回じっくり見たが、結構危ない時もあった。メキシコ戦では、あわや逆転負けか。そこに現れたのが、20歳のポニーテールの左腕投手、後藤希友。ノーアウト1.2塁。1アウト満塁の絶対的なピンチを、バッタバッタと三振で抑える。ここぞという時になんと頼もしい新人。その後藤もアメリカ最終戦では、緊張で青ざめ呼吸を忘れている。1アウト2塁。痛烈な打球が三遊間に。
 ここで凄いプレーが起きた。リプレーを見るまでは、何が起きたのか分からなかった。打ったアメリカのバッターは目を見開いて唖然とした。打球に飛びついた藤田は、取れなかったが手首に当てた。フライになった球をレフトの選手がキャッチして2塁に送球。飛び出していたランナーは戻れずにアウト、ダブルプレー。
 アメリカも負けてはいない。7回、ソフトボールの最終回の表に、藤田のホームランを飛び上がってもぎ取り、意地を見せた。アメリカ最後の打球はキャッチャーフライで我妻が捕球した。1.2.3秒くらいだったが、我妻は、皆がベンチから走り出すのを視界に入れ、ここで落としたらどうしようと思ったそうだ。
 13年経って、また敗れたアボット投手の横顔が寂しそうだった。解説の宇津木さんは、アボットたちに教わって日本は強くなったんだ、言っていました。

〇体操
 団体は僅差の銀。橋本大輝が個人と鉄棒で金2つ。按摩で萱が銅。内村さんの落下は驚いたが、大技の後でせめて良かった。若い選手の活躍で、体操の将来は明るい。
 おっと、女子・床で村上茉愛の銅メダルは快挙でした。

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