ヤンゴン雑感 2
12月に入って、雨は全く降らない。今は真冬で過ごしやすい。さて、先日の続きだが、彼女達の情報は凄い。特に食べ物関連なら、5km四方は網羅している。あの店のxxなら、こっちの店の方が美味しくて安い。
通り一遍の情報・評価は、一度彼女たちのふるいにかけた方が良い。以前、仲間うちの好き嫌いはあるだろうと書いたが、おかずは分け合っておしゃべりは際限なく続く。性格はおそろしく違うが、姉妹のように仲がよい。困るのは、おしゃべりの最中、何かを頼もうとか聞こうとする時だ。
入り込む余地がないのだ。また直ぐに回答を得ようとしてはならない。再開したおしゃべりは、盛り上がって止まらない。コピーをする振りなどして、待っていても駄目。その場を離れてしばらくすると、向こうからやってくる。
全くマイペースで愉快な娘たちだ。一緒に仕事をし、お互いに先生になってミャンマー語を日本語を教えあうのは実に楽しい。
そう、彼女たちは時々、授業の予定がないと、内側からスクールの鍵をかけちまう。午後出勤をしたとき、入れなくて困った。
昼飯をみんなで食べると、色々なおかずを分けてくれる。中には、とんでもなく辛いものもある。たいていは美味しい。スズキさんが何か言って、みんなが笑い転げている。何て言ったの?「こりゃ、ブタ肉が、ブタ肉を食っているようなものだ。」うまい。座布団1枚。
玄関で女の子が泣いている。何だなんだ。その小さな女の子は、英語の授業が終わり、運転手が迎えに来たのを見て泣き出した。どうも次のお習い事が好きではないらしい。ここを離れたくないと泣いている。
先生たちは、「大丈夫、xx子、大丈夫よ。」とジタバタする子を抱き上げ、抱っこのリレーで運転手に渡す。よくある光景だ。いかにも人の好さそうな、年配の運転手が、額に汗を浮かべて、その子を受け取り声をかける。
俺だって、お姉さんに優しくされたい。肩を抱かれ、異国の言葉で歌ったりゲームをしたり、ずっとしていたい。