「北の山・じろう」日記

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ポクロウシクPokrovsk戦線、ロシア軍がノヴォホロデイフカやフロデイフカなどを攻撃中<ウクライナ紛争2024/08/24

2024-08-24 18:50:18 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.08.24
逼迫してきたポクロフスク方面、ドローンパイロットまで塹壕に送り込む
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/as-the-situation-becomes-more-tense-in-the-pokrovsk-area-drone-pilots-are-sent-into-the-trenches/

前回の記事と大きく違う点は、ありません。その延長線上にあります。
しかし、これだけ急速に占領地が拡大するとロシア軍もざっくり概算3万人程度の兵力の追加が必要だと思います。攻撃部隊は4万人+αが投入されていますが、新しいエリアを防御する部隊がいないと思います。
ウクライナに来ているロシア軍が約70万人のようなので現在、アイドリング状態にある他の戦線から兵力を移動させれば困るほどの人数ではありません。
ここ数日、ややロシア軍が停滞気味なのは兵力の移動や補給体制の整備などに時間が必要なのだろうと思います。

略図を見ると分かりますが、アウデイーイウカ西にある大きな貯水池の東西のかなり広いエリアを1か月程度で制圧しました。正確には途中からウクライナ軍が撤退しました。

結果、ロシア軍は現在位置まで進出して次の最後の目標であるデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovsk攻撃の準備に入りました。

この外郭の防衛拠点であるフロデイフカHrodivka~ノヴォホロデイフカNovohrodivka~セリダブSelydove(南の方の大きな市街地)などが、攻撃目標です。

現在、①フロデイフカHrodivka~②ノヴォホロデイフカNovohrodivkaでの市街戦が始まっています。
同時に両拠点の中間地帯のクラスヌイ・ヤルKrasnyi Yarやクルテイ・ヤルKrutyi Yarを攻撃中です。この中間拠点は、ほぼ防御していないようでロシア軍は西に進撃中です。
ここを西に突破した後、①と②のどちらを先に攻撃するかが目先のポイントです。
①フロデイフカHrodivkaの方に標高の高い場所があるようなので、低い位置にある②ノヴォホロデイフカNovohrodivkaの制圧を先に目指すかもしれません。
その後、①フロデイフカHrodivkaの包囲を目指すのではないかと思います。

同時にセリダブSelydove(南の方の大きな市街地)攻撃を目指すには、少し攻撃部隊が足りないように思います。
目指すとすれば①と②制圧後かもしれません。

しかし①と②制圧後は、ロシア軍の現在位置からデイミトロフМирноградの南の市街地の端までは、3km程度しかありません。
住民避難が終われば、砲撃を始めると思います。

ウクライナ軍にドネツク州西部の最大拠点のデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskを防衛する意思がないのは明らかなように思います。
あれば守備部隊を引き抜いたりせずに、とっくに増援部隊を送り込んでいるでしょう。

実際には、増援部隊は送らずに逆に防衛部隊の引き抜きをしているようです。
ロシア軍がポクロウシクPokrovsk戦線で急速に進撃している間に、クルクス侵攻作戦を開始して今も継続しているわけですから、最初からデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskを防衛する意思はなかったのだろうと思います。

既に書いた通り、デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskをロシア軍が制圧してしまえば、ドネツク州の物流(兵站)はクラッシュします。
それだけではなく、西の隣の拠点のパブログラードПавлоградまでは防衛拠点になりそうな場所がないそうです。そこはポクロウシクPokrovskから約80km先にあります。
ロシア軍が西に進撃したければ遮る場所がほとんどないという恐ろしい状況が生まれます。

更にはいったん州境迄突破してしまえば、そこからロシア軍が南下するとマリンカMar'inkaを中心地点にする南ドネツクは、順番に削られると思います。東と北の2方向からロシア軍の攻撃を受けては、持ちこたえられないと思います。

ポクロウシクPokrovskが陥落すれば以上のようなウクライナ軍にとっては危機的な状況が生まれます。

それにも拘らずウクライナ軍は、中部ドネツクを放置(または放棄)して、クルスク侵攻作戦を強行しました。

今更デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskを防衛しようとしても送れる部隊は、クスルク州に攻撃で入り込んでいる部隊しかないと思います。
これを撤退させてデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovsk方面に送り込むとすれば、何をやっているのか訳の分からないことになります。
そうすれば怒りに燃えたロシア軍が、今度はスームイ州に雪崩れ込むと思います。

何をどうやろうと既に「ドツボ!」に落ち込んでいるとしか言いようがありません。
結局、何もせず放置すると思います。
我関せずでクルスク侵攻作戦を継続するしかないと思います。

ロシア軍がポクロウシクPokrovsk戦線にどの程度の増援部隊を送り込んだかにもよりますが、現在いる部隊だけでもデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskは十分可能だと思います。

この方面のウクライナ軍の弱さ度合いからすると、長く抵抗出来て3か月程度かな❓と思います。
ウクライナ軍が弱体化したのは、増援もなく少ない兵力で同じ部隊が戦い続けてきたからです。この方面の部隊は、今年休みもローテーションもなかったと思います。
その間、兵力や武器を喪失しろくに補充や補給もなければ戦闘力を失うのは当然です。おまけに兵力差は、「う1対ろ4」です。
これで戦えと言うのが土台無理です。
無理の結果が、今の陥落寸前のデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskです。

ロシア軍が仮にアウデイーイウカ攻撃の時のように4万人程度の部隊を追加投入すれば、すぐ陥落すると思います。

このような、ほぼ終わっている状況です。
今更、どうにもなりませんね。
住民避難が終わったらウクライナ軍は、取り敢えず西の州外に撤退した方がいいと思います。
そうすれば部隊は残ります。
戦えば壊滅すると思います。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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