「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

長期戦に備えるウクライナの戦略<ウクライナ紛争2023年8月

2023-08-21 21:13:12 | ウクライナ紛争

ワールド
2023年8月20日4:04 午後Updated 5時間前
ウクライナ、スウェーデン戦闘機供与巡る協議開始 両国首脳が会談
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-zelenskiy-sweden-idJPKBN2ZV02I

戦争の長期化がほぼ確実な情勢になりましたので、それに備えるウクライナの動きがあります。

去年は、仕方ないにせよ今年になってアメリカ政府の支援や決定には、疑問を感じることがあります。

ウクライナが負けないための支援はします。しかし、ウクライナが勝つための支援は、なぜか渋ります。

最初は、戦車の供与でした。ヨーロッパの国々は戦車の供与が必要だと言うことで供与に動きました。アメリカは最後まで渋った挙句にヨーロッパ諸国に押されて、供与を決めました。その後は、速やかに訓練から供与まで進みました。今、ウクライナの反撃作戦を支えているのは、その時に供与が決まった戦車や歩兵戦闘車、装甲車などです。

戦車に関しては、今もヨーロッパ諸国は退役しているドイツ戦車のレオパルト1を購入して整備してウクライナに引き渡すべく動いています。まだ西側の戦車は300両にもなりませんから、更に追加で引き渡す準備をしています。

射程の長いミサイルもそうです。イギリスがしびれを切らして戦闘機発射型の「ストームシャドー」の供与を5月11日に決定し、すぐ引き渡しを始めました。ウクライナの反撃作戦が迫っているので、急遽決定して実行しました。

イギリス、ウクライナに長距離巡航ミサイル「ストームシャドウ」を提供
2023年5月12日
https://www.bbc.com/japanese/65567674

その後、フランスも同型のミサイルの供与を決定しました。アメリカは、いまだ音沙汰がありません。

Fー16戦闘機に関しても同じです。アメリカがウクライナへのF-16戦闘機の供与を認めたのは、つい最近です。なぜ、今頃まで決定できなかったのは、合理的な理由は考え付きません。

そのために訓練から何から全部遅れました。これもヨーロッパ諸国が「戦闘機連合」を作ってアメリカに圧力をかけてやっと実現しました。

戦車、長距離ミサイル、戦闘機。アメリカのこの優柔不断さには、なにか理由があると思います。推測は出来ますが書きません。ただ、決定の遅れがその分、戦争を長引かせるのは確かです。

ウクライナも長期戦の備えを始めました。
トルコとは、無人機製造で合弁企業を作りウクライナで現地生産することが決まっています。そのほかにもウクライナは自国での無人機製造に関して積極的に動いています。

ドイツの戦車メーカーとは、ウクライナ国内に修理・メンテナンス拠点をやはり合弁で作ることが決まっています。やがては戦車などの現地生産に切り替えると思います。

ワールド
2023年8月20日4:04 午後Updated 5時間前
ウクライナ、スウェーデン戦闘機供与巡る協議開始 両国首脳が会談
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-zelenskiy-sweden-idJPKBN2ZV02I

スウェーデン政府とは、スウェーデン製歩兵戦闘車の「CV90」をウクライナで現地生産することで合意が出来たようです。
スウェーデンには、スウェーデンの国産戦闘機のサーブ 39 グリペンがあります。この機種であろうと思いますが、供与に関する協議を開始したとのことです。
既にウクライナのパイロットが操縦訓練を始めているようです。

F-16の方は英語学習をしてそれから訓練ですから、スウェーデンでの訓練の方が、間違いなく早く完了すると思います。

サーブ 39 グリペンは、はっきり言ってF-16よりは、かなり性能が劣ります、しかしウクライナの戦闘機のミグ29よりは余程マシです。特にハイテクを装備していて新しい兵器を搭載しやすいという点で優れています。ミグ29では古すぎてほぼ使い物になりません。

戦闘機の調達先を増やすという意味での保険であり、サーブ 39 グリペンの方が早く訓練が完了しその分、速く受け取れることを期待しているのであろうと思います。

つまり、アメリカに過度の期待はしないと言う事でしょうね。

アメリカ政府をウクライナがどう見ているか、何となく分かるような気がします。どちらにせよ戦争の帰趨に決定的な影響のある戦闘機の調達先が複数あることには、大きなメリットがあります。

私も個人的には、アメリカ政府を斜め視線で見ています。戦争を長引かせて?何を・・・・・



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