また大きな地震が起きました。
犠牲者には、哀悼の意を表し被災者にはお見舞い申し上げます。
モロッコ地震の死者、2000人超す 1400人以上が重傷
2023年9月10日
https://www.bbc.com/japanese/66766283
地震の少ない地域だけに、大きな地震が発生すると被害もまた大きくなります。
この付近では、過去に1960年に南西部アガディールを襲ったM6.7アガディール地震が起きています。今回の震源地からは、西南西に150kmほど離れた港町です。1万2000人以上が死亡されたとされています。
そこから山脈が東に延びていますので、そこに活断層があるのであろうと思います。
北に行くとユーラシアプレートとアフリカプレートの境界線があります。丁度、北アフリカの海岸沿いに南北に伸びています。だから過去にも大きな地震は起きていると思われますが、どちらかと言うとやや北に放れたヨーロッパに近い方が震源地になるケースが、多いようです。
1755年にポルトガル沖合でリスボン地震(推定マグニチュードは8.5 – 9.0)が起きました。
15~30m級の津波による死者を含む10万人近くが死亡したと推測 されています。
当時繁栄していたポルトガルの衰退につながったとされています。
ところが、この活断層が調査されたのはごく最近のようです。
『超大陸形成の前兆? ポルトガル沖の活断層系を分析』
2013.06.20
https://wired.jp/2013/06/20/atlantic-rift-closing-together/
※2023年6月には、トルコ・シリア地震が起きました。
震源付近はアナトリアプレート、アラビアプレート、アフリカプレートのプレート三重点にあり極めて危険な地域です。ところが近年のトルコの地震は、北の断層のアナトリア断層で続発して起きており、東の断層は無警戒であったために大きな地震被害が発生しました。
東アナトリア断層南西部に沿った第一震(Mw7.7-7.8)長さ300kmほどにわたって断層破壊。
チャルダク断層に沿った第二震(Mw7.5-7.7)は、断層破壊長は100km以上程度と極めて断層のずれが広範囲であったために被害が大きくなりました。
日本のような地震大国では地震に関係する研究がされていますが、地震の少ない地域ではどうも余り積極的に地震の研究や断層の調査がされていないようです。
そして、50年地震がないから大丈夫とか、100年地震がないから大丈夫とか全く根拠のない誤解を生んでしまいます。日本だって断層型巨大地震の周期性について判明しし始めたのは、21世紀に入ってからです。
東日本大震災クラスの巨大地震の周期性は、約600年くらいらしいと様々な調査の結果、判明したのは地震が起きた後のことでした。津波地震被害は、それより頻繁に発生しています。
それでも、「めったにないから大丈夫・」と無視してしまいます。
次に予測されているのは、南海トラフ大地震・津波です。もう、これは過去の被害状況は判明しています。起きる範囲も判明しています。そして、近い将来に起きる可能性も高い確率で予想されています。
かならず来ることが予想されているのですから、それに対する備えは、しておくべきだと思います。
更には、南海トラフ連動型地震は、富士山噴火を引きおこす可能性も指摘されています。富士山が噴火すると東京にも3cm以上の火山灰の降下が予想されています。この規模の火山灰が積もれば都市機能は失われます。長く続くという意味では、この火山灰の降下が最悪の被害をもたらします。都市機能の復旧にかかる時間など、今の時点では予測不能でしょう。復旧計画がないからです。
最近の建物は、電気を火力にする建物が増えてきました。電気コンロですね。
電気が止まったらどうするのか?
普通の家には、米はあると思います。
知っている人も多いかもしれませんが、戦国時代関ヶ原の合戦が終わった日の夜、雨が土砂降りだったのだそうです。火が起こせないので、生米を食べようとした武士がいるのを心配した徳川家康は、生米は4時間水に浸してから食べるように各陣屋に使者を派遣して注意したとの言い伝えがあります。
それが事実かどうか、試してみた人たちの意見を総合すると?「やっぱり、無理でしょう・・」の声ばかりでした。
どうして生米を食べてはダメかと言うと加熱前のでんぷん質を人間は消化できないからです。
ネズミは、喜んで食べますが人間はネズミとは違います。
火がない時、あるいはカセットコンロはあるけれど少ない時などに食べられる食料を考えてみました。
加熱の必要のない非常食は、当然食べられます。
他に何が食べられるか?
加熱処理してある、カップ麺や袋めんは食べられると思います。べトナム戦争では食料の補給が乏しいアメリカ兵は、日本のインスタントラーメンをそのままかじっていたそうです。だから、これらは大丈夫だと思います。
袋のインスタントラーメンを1箱ぐらい備蓄しておくとしばらく、食いつなげそうですね?
消費も必要ですから、おいしい袋めんがいいですね。かなり、メーカーによって味が違います。食べ比べて普段から美味しいのを、知っておくといいですね。
米は、徳川家康方式の応用が出来そうです。
これは、実際に試してみた人がいます。
水で浸しただけではダメなら、それをフライパンで加熱したらどうだろう?と考えました。
これは加熱の工程が入りますから、消化できるという意味では大丈夫だったようです。
数時間水に浸すことで米が柔らかくなり、短時間の加熱で済むのがメリットです。普通より大幅に少ない火力で加熱処理できると言うことのようです。
やはり非常食の代わりになるのは、かさばらないし保存がきくという点で袋のインスタントラーメンが、一番向いているようです。火を使うにしても少ない火力で済みます。
二番目は、水に数時間浸した米をフライパンで加熱する方法です。
戸建てに住んでいる人なら、石油缶か金属性のバケツで即席のかまどを作って、庭木か廃材を探して燃やすと火力が得られます。これでもコメを煮るぐらいは出来ます。この時も米を数時間水に浸す方式は応用できます。
災害の時、我が家の食料がなくなったら、あるいは火がなくなったらどうするのか?
これは、考えておいた方がいいかもしれません。
自分は、どうか?
最近、袋めんもカップ麺も食べないので!
備蓄ゼロでした!
富士山噴火はいつ起こる?噴火想定を徹底検証
2021年9月15日
富士山が噴火したらどうなる?想定される影響は?徹底検証(2)
2021年9月15日
火山灰の脅威に備える 徹底検証 富士山噴火(3)
2021年10月21日
【富士山噴火】火山灰が東京に与える影響、被害とは? 徹底検証(4)
2021年10月21日
富士山大噴火 降灰シミュレーション 深刻な影響も
2019.04.08
火山灰飛散の想定マップ
3時間後
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_211020_08.jpg
2日目
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_211020_09.jpg
15日目
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_211020_19.jpg
富士山火山灰の到達予想地図
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_210915_26.jpg
富士山噴火リスクを徹底解剖(下)、噴火からたった3時間で東京ブラックアウト
2022.02.10
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01935/020800003/
0・5mmの灰で鉄道が運休
大雑把にネットにあった記事を、書きました。検索すれば出ますので、リンクは書きません。
かなり穏やかで婉曲的な書き方です。
火口の周辺で噴石や火砕流が到達する地域は、アウトです。
普通、あまり知らないであろう火山灰の影響について考えてみます。
具体的な数字を挙げるケースは、少ないですが鉄道です。
電気的に制御されている関係で、0・5mm火山灰が積もると運航停止のようです。
3時間後
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_211020_08.jpg
東京23区では、3時間後でかなり危うい状況が発生します。
2日目
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_211020_09.jpg
2日目には、鉄道は運航不可能になります。
同時にこの時点で停電が起きます。周辺の火力発電所がほとんどダウンするからです。上水道も濾過が出来なくなり、これも停電と併せて止まります。下水も目詰まりして排水できなくなるケースが予想されます。雨が降れば確実にそうなります。
おそらく1日目からそうなると思いますが、車は4輪駆動以外は走行不能になります。5mm雪が降ったケースを考えると分かりやすいと思います。火山灰は解けませんし粒子が細かいです。滑って走れません。3cm積もれば、完全にダメです
つまり、交通網は完全にストップ。
電気と水道もストップ。
車が走れないから、物流もストップ。
雨が降れば、下水から排水できないので雨水がたまる。
当然、電話やインターネットも通じにくくなる。
このような事を、かなりぼかして書いています。
更に困るのは、火山灰を除去しないと復旧作業が出来ないことです。
15日目
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/images_211020_19.jpg
東京のケースでは、3cm以上積もる地域がほとんどです。場所によっては、10cm積もる予想の地域すらあります。これを除去するのに必要な車が走れません。しかも火山灰は、吸引方式でしか除去できません。
まず、道路から始めなければ他は復旧できません。しかも火山灰の積もった中を走れる車両が、少ない。(4輪駆動以外、ほぼ無理)
つまり、復旧作業にかかる時間が全く、予想できません。停電している間は、ほぼ全ての社会インフラ、特に電気と水道は使えません。
加えて物流能力の極端な低下です。
病院など当然、運営できません。
このように考えると、かなり長期間交通はマヒし社会インフラも使えない状態が続くことが、普通に予想されます。その間、助けはありません。助ける方だって動けませんから、普通に無理です。
そう考えると?
仕事を引退して東京に住む必要のない人は、どこか他に居住した方が、無難なことになります。
まじめに考えると、そら恐ろしくなりませんか?
富士山「いつ噴火してもおかしくない」、溶岩流は新東名まで1時間45分で到達…対策は立ち遅れ
2023/09/05 05:00
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230904-OYT1T50241/
これまでも富士山噴火に関する、やや煽情的な予測はありました。期限を区切るからその間に爆発しなければ、「オオカミ少年」的に受け止められます。
しかし、これまでの研究でも噴火の高い可能性は指摘されてきました。
今回の研究内容は、かなり具体的に数量的に指摘しています。それは溶岩流の範囲と速度であり、噴火により放出される火山灰の分量です。
写真を見ると、「宝永火口」が映っています。富士山の大きさを考えると巨大な火口です。それだけ噴火の威力が強力であったことを示しています。
写真
https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20230905-OYT1I50012/
最近の大きな噴火は、1707年の宝永噴火です。今回の研究は、これと同程度の噴火が起きた場合を想定しています。
1707年の宝永噴火を引き起こした原因は、マグニチュード8・6とされる国内最大級の宝永地震です。
宝永地震
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E6%B0%B8%E5%9C%B0%E9%9C%87
南海トラフ連動型巨大地震です。震源地は毎回同じで紀伊半島沖です。ここでプレートが割れて隣接する小さなプレートが連動してずれるので広域で大きな地震が発生します。
東日本大震災とは富士山の噴火は連動しませんでした。やはり過去の経緯からしても、南海トラフ連動型巨大地震に連動する可能性が高いと考えておくべきでしょう。
そして過去5000年の噴火の空白期間は、「現在までの約300年間が最長となることがほぼ確定的となった。」との見解が示されています。つまり、富士山は長い噴火の休みがあります。だから、安全なのではなく富士山の地下には、過去300年マグマが溜まっている可能性を考えておくべきだと言うことになります。
今度の噴火は、「デカイ!」と考えておくべきでしょう。
次の南海トラフ巨大地震も発生することは確実視されています。それが5年後か10年後か30年後か・・・が分からないだけです。今年無いから50年後も大丈夫!と安易に考える人は、結構困るかもしれません。困るうちには死亡も含まれます。
東海道新幹線と新東名高速道路は溶岩流でふさがれる想定ですから、巨大人口を抱える首都圏は、噴火の直接的な被害は免れてもその後の食料など基本的な生活物資は、一時的に枯渇することが予想されます。
更には・・・
「鉄道など交通網がまひし、停電や断水が発生。通信インフラも途絶――」などが予想されています。
巨大地震より被害が大きくなるのは、交通網の復旧と社会インフラの復旧に膨大な時間がかかることが予想されるからです。『電気がなければ、エレベーターは動きません。水道もダメです。商店に物資はなくなります。移動は徒歩でしか出来ません。』
高層マンションやタワー型マンションは、どうします?
自家発電設備があったとしても、その稼働時間には限界があります。せいぜい、3~5日程度の停電を想定しているのではないでしょうか?
仮に富士山の噴火による停電が発生したならば、その程度では済みません。
それを考えても特に高齢者は、低い階に住むのが無難です。水道が止まれば、水は階段で運ぶしかありません。それが関東全域で起きる可能性があります。
次の南海トラフ巨大地震が起きたならば、関東も大きな被害を受ける可能性があります。首都圏に日本の人口のうちの約4,434万人が集まったために、いったん首都圏で二次的であろうと大規模災害の被害が発生すれば、昔なら考えられないような巨大な被害が発生することが、予想されます。
燃える欧州 世界各地で山火事広がる
2021年8月20日
https://www.bbc.com/japanese/video-58266683
ギリシャ山火事、死者74人に リゾート地の町「もはや存在しない」
2018年7月25日 7:05 発信地:アテネ/ギリシャ [ ギリシャ ヨーロッパ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3183630
ギリシャ山火事、「EU史上最大規模」に
2023年08月30日16時17分
https://www.jiji.com/jc/article?k=20230830044912a&g=afp
カナダ西部と北西部で森林火災 炎と煙と避難の行列
2023年8月20日
https://www.bbc.com/japanese/video-66561780
今年は、カナダとギリシャがひどいです。
カナダは、夏前は東部で大山林火災が起き、それがやっと鎮火したと思ったら、今度は西部で大山林火災が起き消火のめどは、ありません。
東部で大山林火災が消えたのは、降雨によるものです。大量の雨以外に消す方法がありません。
ギリシャも同じで、どうにもなりません。EU各国が消火のための支援をしていますが、ほぼ焼け石に水状態です。
大規模山火事が起きると面積が広範囲で、住宅地の火災とは全然違います。まず、消火用の水がありません。燃えている面積が広すぎて、消火用の資機材も水も全く足りなくなります。人間は逃げるだけで、燃えるままに任せるしかありません。
そして大規模山火事は、膨大な量の温暖化ガスを排出します。もう、最近の恒例行事のようになっています。
少々地球温暖化対策をやろうと、言い訳程度のものでほぼ効果は、ありません。
そして、気象異常はハリケーンや台風を大型化して世界各地で豪雨災害を頻発させます。海水温が温められると低気圧がエネルギーを蓄積して大型化するからです。
ハリケーン「イダリア」上陸、米フロリダ州で死者の情報も 熱帯暴風雨に
2023.08.31 Thu posted at 08:01 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35208467.html
アメリカでは、大型のハリケーンが上陸することが普通のことになりました。
台風5号は、中国に甚大な水害をもたらしました。
1日、強い勢力で沖縄接近へ 台風11号、暴風高波警戒―気象庁
2023年08月30日23時05分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023083000834&g=soc
台風11号は、予想では中国本土を直撃する模様です。
ワールド
2013年6月21日3:22 午後10年前更新
シンガポール、インドネシアの野焼きで大気汚染が深刻化
https://jp.reuters.com/article/l3n0ex12r-singapore-haze-idJPTYE95K04L20130621
ワールド
2015年10月20日2:28 午後8年前更新
インドネシア森林火災、来年まで続く可能性
https://jp.reuters.com/article/indonesia-haze-idJPKCN0SD11Q20151019
インドネシア・ジャカルタの大気汚染「世界最悪」レベルに…ジョコ大統領、州政府ともに無策でお手上げか
2023・8・27
https://news.yahoo.co.jp/articles/56d3c9bc2e7ee21bae448ffec569f426327c0b37
インドネシアの例は、人間が原因です。「野焼き」が山火事と大気汚染を引き起こします。
経済発展するためなら、何をやってもいいと言う考え方です。ブラジルの熱帯雨林の破壊も同じ論理です。そして経済界は、それをもてはやします。株式市場で新興国ファンドが、人気があるなどです。金儲けのためなら、全てを犠牲にする発想が、結果として全てを破壊します。
インドは人口が最大の国になりましたが、ひたすら経済発展を追い求めています。膨大な電力需要を補うために石炭火力を増設しています。アメリカにしても中国にしてもインドと並ぶ地球温暖化ガスの世界最大排出大国です。
その結果が蓄積して地球温暖化は、更に加速します。ほぼ、暴走列車と同じです。
これに関連する日記を書くたびに、虚しくなります。人間の欲望が地球環境を破壊し、それが悪いと分かっていても止めようとは、しません。自分は許されるの発想です。
さっぱり、結論がまとまりません。
お手上げです・・・
【COP26】 最多の代表を送り込んでいるのは化石燃料産業
2021年11月8日
https://www.bbc.com/japanese/59202208
【COP26】 石炭からの脱却、190の国と企業が約束 米中などは加わらず
2021年11月4日
https://www.bbc.com/japanese/59159391
コウテイペンギンのヒナが全滅、南極の海氷消失で壊滅的影響
2023.08.26 Sat posted at 18:30 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35208281.html
「南極半島西側のベリングスハウゼン海では、膨大な量の海氷が消失していた。」とのことです。
「2022年には、5コロニーのうち4コロニーで、ヒナが全滅していたことが分かった。」
「コウテイペンギンが巣作りをしてヒナを育てるためには、陸地とつながる安定した海氷を必要とする。」
地球気象異常の影響は南極にも及んでいて、2022年には膨大な量の海氷が喪失したため、このような悲劇が起きました。
南極のコウテイペンギンには、悲惨な未来が待ち受けているようです。
戦争は、せっせとやっている。
化石燃料は、使い放題。
経済成長は、絶対に正しい。
最近は、せっせと大型クルーズ船を建造しているのだそうです。地球温暖化の危機を叫びながら、それを加速することは止めようとしません。
石炭火力発電など最悪でしょう?
2022年の自然エネルギー電力の割合(暦年・速報)
2023年4月14日
https://www.isep.or.jp/archives/library/14364
ワールド
2023年6月26日9:52 午前2ヶ月前更新
世界エネルギー需要、化石燃料が圧倒的シェアを維持=報告書
https://jp.reuters.com/article/global-energy-statistical-review-idJPKBN2YC01F
「エネルギー供給に占める化石燃料の割合は82%」
これを他のエネルギーに可及的速やかに置き換えるには、原発を活用するしか方法がありません。現実問題、短期間で置き換えるには他に手段がないと言うことです。良い悪いの問題ではなく、やるのかやらないのかの問題です。
「迷走」する台風6号、原因は太平洋高気圧と上空の風…気象庁「進路予想難しい」
2023/08/07 21:47
https://www.yomiuri.co.jp/science/20230807-OYT1T50242/
聞けばなんだ・と思いますが全然、知りませんでした。
台風は、物凄く巨大な雲の渦だから強烈な推進力があるのだとばかり思っていました。
ところが台風は、単なる物凄く巨大な雲の渦でしかなく動かないとのことでした。
進路は、ひと任せなんですね?
日本付近だと、太平洋高気圧に押されたり偏西風に流されたり・・フラフラするようです。
今回の6号は、太平洋高気圧に押されて最初は西に行き、弱まったので東に移動し、また強まったので西に行くという風来坊のような動きです。ところが偏西風が今、弱いため現在地点で停滞しているようです。
風任せ高気圧任せで、全然進路予測が出来ないようです。
記事の中の略図を見ると、迷走ぶりが分かります。これだけゆっくり迷走してくれると、迷走の理由が良く分かりました。
台風予測には、偏西風の強さの表示も必要ですね。
ところが?
気象庁のホームページには、気圧配置図がありません。
ここにありました。
バイオウェザーサービス
「週間気圧配置図」
https://www.bioweather.net/chart/pressure.htm
それによると、台風6号は9日に九州地方西側付近を縦断して10~11日に朝鮮半島を縦断する予測です。
記事では予測は、難しいと書いてありましたが今後の動きは、バイオウェザーサービスでは予報が出ていました。
次の予報もあります。現在、南海上にある熱帯低気圧は15日ごろ、関東地方を通過する予報です。現在位置からだと北北西に進路とり、ほぼまっすぐやってくる予定です。関東地方の方は、ご注意ください。
今日初めて見ましたが、バイオウェザーサービスの「週間気圧配置図」は、特に台風の進路予測には役に立つことが分かりました。
見ると日付けごとに位置が表示されているので、誰でも分かります。
一応
気象庁台風情報
https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#5/34.705/135.308/&elem=root&typhoon=all&contents=typhoon
南海上の熱帯低気圧の進路は、かなりアバウトですね?
外れて批判を浴びるのを気にしているのかな?
バイオウェザーサービスははっきり進路を表示していますが?(動画表示もあります)
近年、日本だけでなく世界各地で豪雨災害が多発するようになりました。
中国では、台風5号によりかなりの死亡者と被災者が出た模様です。北京とその周辺だけで20人死亡、19人不明が確認されています。確認されている人数ですので今後増える可能性もあります。
中国・北京と周辺に豪雨 20人死亡、19人不明
2023年8月1日 22:11 発信地:門頭溝/中国 [ 中国 中国・台湾 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3475349?cx_part=top_latest
北京市内でAFPの取材に応じた男性の感想は、2012年7月に79人が死亡した洪水被害より「今回はそれよりはるかに甚大だ」と感じているようです。
「車の墓場」に23万8000台、水害の威力物語る伝承碑 中国
2021年8月13日 13:41 発信地:北京/中国 [ 中国 中国・台湾 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3361527?cx_part=related_yahoo
7月中旬河南省300人以上が死亡
記録的洪水、なぜ中国で頻発するのか
2021年7月22日 19:50 発信地:北京/中国 [ 中国 中国・台湾 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3357992?cx_part=related_yahoo
ここ10年~15年の間に豪雨災害が大型化し毎年のように台風シーズンには、大きな被害が発生しているようです。これは日本も全く同じです。
しかし中国は国土が広大である分、河川の流量は日本と比較にならないほど膨大で、それが豪雨災害を拡大しています。
特に南部の長江流域で豪雨に見舞われると堤防が危険になるほど増水するようです。堤防が決壊すれば、被害は途方もなく大きな規模になりますから増水した水は、どこかを犠牲にして貯水池に流し込むとか非常手段が必要なケースもあるようです。
そもそも堤防や治水対策の想定していた流量をはるかに超えているのが、洪水被害を拡大する原因の一つのようです。
中国政府は国内各地に設置した巨大なダム・堤防ネットワークを対応策としてきました。どうも、これでは全然足りないようです。
更には、急速に進んだ都市化が対応を難しくしています。新しく都市化が進んだ地域では、そもそも治水対策自体がないケースもあるようです。
北京の近郊などを見ると川の流域がほとんどない地域もあります。増水即市街地の冠水が起きる地域は、特に新興の市街地には多いように見受けられます。
そして日本でも見られますが山に近い地域まで開発が進んでいるために土砂災害も頻発します。
このようなことが複合的に合わさって中国の豪雨災害を大きなものにしているようです。
だから、いいの悪いのの話ではありません。やはり治水対策を考え直さなければならないのは、日本も同じです。長野県では洪水の想定を超えた増水で千曲川の堤防が決壊したこともあります。
鬼怒川では昔から豪雨のたびに洪水被害が出ます。
最近で大きかったのは2015年9月の堤防決壊による洪水被害です。この時は、かなりの面積で水が溢れました。本流の利根川の大増水で鬼怒川の水が行き場を失い、どんどん溜まり続けたために堤防が決壊しました。正確には堤防の高さを水が超えてしまいました。それが堤防決壊を引き起こしました。かなり広範囲に冠水しました。
これから気象変動の影響で集中豪雨が多くなると思いますし、その降雨の分量も増えていくと思います。
難しい問題ですけれど、地道に取り組む必要があると思います。以前、元石原都知事が、多摩川のスーパー堤防構想を提案したことがありました。その時は・・
「何を、オーバーな・・・」
的な感じで無視されました。
しかし、今その必要性が出てきました。
もし多摩川に想定を超えた水量が流れ込めば、東京南部と川崎は水浸しになります。
東京の荒川あるいは江戸川の堤防が決壊すれば、東京の下町方面は水没します。東京だけの例を挙げましたが、今余裕のあるうちに対策を取らなければ、やがてそのような事態が起きる可能性は高まりつつあると思います。
「しんげんつづみ」や「きよまさてい」はどこにあるの?
https://www.cgr.mlit.go.jp/ootagawa/chiebukuro/search/mame/No_122.html
あるいは?
江戸幕府 60年かけ瀬替え、開削の大規模治水事業
https://token.or.jp/magazine/g201605.html
戦国時代末期から江戸時代初期にかけての優れた治水事業の例です。東京が利根川の大洪水から守られてい居るのは、「利根川の東遷 荒川の西遷」と呼ばれる徳川家康の治水事業によるものです。60年の歳月が必要だったようです。しかし、その優れた治水事業は、今も東京の街を守り続けています。
過去の優れた先人から学ぶべきことは、まだまだ沢山あると思います。治水事業もその一つです。
氷河時代
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%99%82%E4%BB%A3
「最後の氷河時代は約260万年前の更新世に始まり、第四紀氷河時代という。それは今もグリーンランド(英語版)、北極、そして南極大陸に氷床が存在していることからいえる」
氷河期がどのようなものか極、簡単に言うと地球が、カチン!コチン!に凍り付きます。氷河が赤道付近まで張り出します。
人間が住めるかと言うと、普通に無理でしょう。
一方で、温暖期もありこの時代には北極圏や南極圏に氷はありません。
もし人間の営みで地球が温暖化しなければ、1500年後には再び地球が寒冷化すると言う研究があり、大体これが通説のようです。つまり、人間の営みによって引き起こされた地球温暖化が、自然サイクルの地球寒冷化を遅くして場合によっては、寒冷化しないかもしれないと言う見解があります。
このように考えると、地球温暖化は人類を救っているのかもしれません。
それがなければ、地球は寒冷化していきやがてカチン!コチン!に凍り付くサイクルにあるとしたら、地球温暖化を防ぐことは、自分たちの首を絞めているのと同じことになります。
赤道付近まで氷河がせり出して、ほとんど人間や生物が住める環境でなくなるのであれば、多少暑くなろうと地球が凍り付かない方が、余程マシであることになります。
今の気候でもほんの少し平均気温が低下するだけで、たちまち農業生産が激減し、世界中に飢饉が発生します。江戸時代などに起きた飢饉は、気温の低下が原因です。
地球温暖化対策が、果たして正しいのかどうかは非常に疑問があることになります。それが行き過ぎて地球の気温がほんの少し下がるだけで劇的に農業生産量が減少し、世界的に飢饉が起きます。もっと気温が下がれば極地の氷床が増大し、住む場所さえなくなります。
気温が上昇するから大変だ!と言う地球温暖化議論は、基本的な方向が、完全に間違えている可能性があります。
極地の氷がなくなれば、その分極地の居住面積や耕地面積が増えて、赤道付近が人間の居住に不向きになっても十分、つり合いが取れそうな気もします。
少なくとも地球が完全に凍り付くよりは、余程マシです。
よく考えてみると?
地球温暖化よりも、地球寒冷化の方が余程、深刻な大問題である事に気が付きます。
せっせと地球を冷やして地球が凍り付けば、全員居住不可能です。
どっちがいいのか?
もう一度、よ~~~~く考えてみた方がいいのかもしれません。
トップニュース
2022年1月6日10:28 午前2年前更新
特別リポート:オイルマネーで脱石油、サウジ戦略転換の現実味
https://jp.reuters.com/article/climate-change-scientists-duarte-idJPKBN2CS024
二酸化炭素の排出量を削減できないなら、自然の持つ二酸化炭素吸収量を増やせば良いと言う発想です。
ここに出てくるスペインのカルロス・ドゥアルテ氏は検索しても出てこない珍しいほどにマイナーで無視されている学者です。
しかしドゥアルテ氏の「ブルーカーボン」構想をサウジアラビアが評価し資金を提供し、研究と実験が進められています。
その壮大な構想の割には、実に評価が低いです。評価の低い大きな理由は、サウジアラビアの資金を頼っていることにあると思います。
では、その資金を提供する欧米諸国や企業があったのかと言えば、ないです。であるなら、サウジアラビアの提供する資金を活用する事に、何ら問題はないはずです。
サウジの資金を利用するからいい悪いの問題ではなく、その研究が有意義であるかどうかが問題であるはずです。
私は、「ブルーカーボン」構想の研究は有意義であると思います。
『海草や海藻が群生する藻場の再生は特に効果が期待されており、同じような場所にある熱帯雨林の最大15倍もの炭素を貯蔵できると、ドゥアルテ氏は試算している。』
この構想が有意義でないはずは、ありません。
研究して実用化に向けて努力するべき課題だと思います。
何故なら、海水温の上昇で世界的にサンゴや海草や海藻が失われつつあるからです。
紅海は海水温の高い海です。そこで生育できるサンゴや海草や海藻は、世界中で海水温が高くなりつつある海域でも生息できると言う発想です。
つまり、高い海水温で生きることが出来る紅海のサンゴや海草や海藻を、サンゴや海草や海藻の死滅しつつある海域に移植すれば、海の生態系を維持することが出来、多くの二酸化炭素吸収能力を維持できると言う発想です。
まさに今、必要とされている技術です。紅海のサンゴや海草や海藻の移植が可能であるなら、死につつある海の生態系を守り維持し、あるいは増やすことも可能であるかもしれません。
今の地球環境を考えるなら、絶対に必要な技術です。
それを人格攻撃で葬り去ることがあっては、ならないと思います。「ブルーカーボン」構想が成功する事を願います。
海水温がカ氏100度超 サンゴ礁が大規模白化、救出急ぐ 米フロリダ州
2023.07.26 Wed posted at 13:30 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35207015-2.html
トップニュース
2023年7月11日10:02 午前18日前更新
南極の海氷、過去最低レベルに 海洋温度上昇に懸念=WMO
https://jp.reuters.com/article/weather-outlook-wmo-temperature-idJPKBN2YR01C
気候変動が「加速」、過去5年で世界気温は最も暑く=世界気象機関
2019年9月23日
https://www.bbc.com/japanese/49791957
2019年の段階で、世界気象機関からこのような危機的な警告がなされています。
しかし、未だに何もなされていないのと同じです。
相変わらず石炭は大量に消費され、その他化石燃料の使用に対する規制は、ないも同然です。
プライベート・ジェットなんか傍若無人に飛び回っています。あるいは、どれだけあるんだか分からないクルーズ船。
ロシアは、平然と戦争をしています。
内戦に国境紛争、クーデター・・・
ほゞ、放置状態の世界中の大規模山火事。
すでに手遅れ状態です。
欧米の熱波、気候変動なければ「ほぼあり得なかった」 国際研究グループ
2023.07.26 Wed posted at 21:00 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35207047.html
グリーンランドと南極の氷床が急速に融解、海面上昇促す 衛星データで判明
2023.04.21 Fri posted at 11:40 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35202913.html
世界的熱波の原因は、南極で起きている「270万年に1度」の超特異現象?
2023年7月27日(木)19時46分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/07/2701-1.php
北極圏の氷床の融解は既にかなり進行しています。それすら危機的と言えます。高山の氷河も世界中で融解しています。
それに加えて地球最大の氷床を持つ南極でも氷床の融解が加速しつつあります。
地球の気温が高くなることでこれらの氷床の融解が進行してきました。それが南極まで波及したのは、加速度的に融解の速度が速まったことを意味すると思います。
もう、無駄かもしれませんがそれを遅らせる努力をするべき時に、世界中が何もしません。
何しろ温暖化ガスの排出国上位の、中国・アメリカ・インド・ロシア・途上国などは、ほぼ何もしません。
そして世界中で進む環境破壊、止めることはあり得ない経済発展。
夏の熱波は更に苛酷になり、巨大化する台風やハリケーン、これまでとは比較にならない大量の降雨による災害や農作物への被害。あるいは、毎年ひどくなる大規模山火事。
地域によっては、冬の極端な寒冷化。
既にこれらの異常気象は、異常ではなく常態化しています。異常が普通になる、破滅的な状況です。
少なくとも現在、破滅的な状況に急速に向かっている認識は、必要だと思います。おそらく従来、予想されていたよりはずっと早いペースで進んでいると思います。
それが、どれほど酷くなるかは、なってみないと分かりません。今より酷いことは確かです。
気象変動の予測は、今のところ酷い方に外れています。
こんな複雑な要因が無数に絡み合うものを正確に予測するのは、今の科学では不可能です。
コラム
2016年1月17日11:31 午前8年前更新
コラム:南極圏の氷、「4年ぶり拡大停止」の意味
https://jp.reuters.com/article/global-weather-braun-idJPKCN0UV00Q
今の氷床と気候変動に関する研究は、北極圏の氷床の減少についてです。
ところが、南極圏の氷床には地球上の淡水の約61%が保持されています。こちらは、北極圏とは異なり拡大したり縮小したりしています。観察はされているけれど余り研究は、されていません。
極地の氷床は、深層海洋大循環に大きな関係があります。
深層海洋大循環と気候変動 ―未だ解明されない深海の謎―
日比谷 紀之 東京大学大学院理学系研究科教授
2019年8月20日
2020年7月8日
https://ippjapan.org/archives/1590
北極圏と大西洋に関する深層海洋大循環については、研究されています。
しかし、氷床の大きさを比較するなら南極の氷床から氷が分離する南極海の方が深層海洋大循環への影響は格段に大きいであろうことは、容易に推測できます。ごく、大雑把に言うなら60%です。ところが、この60%の方は、ほとんど研究されていません。
今、氷床と深層海洋大循環について言われているのは、40%の部分からの研究によるものです。
以前書いた大西洋の深層大循環が停止する話は、半分過去の事例で半分は不明であることになります。研究はグリーンランドの地層を研究することにより推論しています。その時、南極がどうであったかについては書かれていません。
2023年7月26日 17:50
大西洋の海洋循環に関する新研究の発表とは?<2023年7月
https://smcb.jp/diaries/9099482
『直近の氷期は1万9千年前に終了しました。現在の間氷期に突入してすぐにあたる7千年前は、北米と北欧の巨大氷床が融解した時期です。これにより世界的に海水準が130mも上昇するといった大規模な環境の変化が起きました。・・・』
海水面の上昇を考えると、ほぼ南極の巨大氷床も融解している可能性が大きいと思います。
これは気象変動とは直接関係ありませんが・・
深層海洋大循環について考えるなら、南極の氷床を含めて研究しないと正確には、分からないと思います。
南極の巨大氷床が、今後どのように推移するのか?
これにより今後の気象変動の推移も違ってくると思います。
南極の氷床が失われるとするなら、最後の氷期が1万9千年前に終了した時に起きた気象変動と環境変動が起きる可能性が高いことになります。
もし南極の巨大氷床が維持されれば、その時とは違う気象変動と環境変動が起きる可能性が高い事になります。
もう少し、緩やかになる可能性を言っています。
どちらにしても今後起きるであろう気象変動は、かなり酷いものになるであろうことが予測されています。
しかし、南極の巨大氷床の有る無しで酷さの度合いがかなり違うであろう事も予測できます。
南極の巨大氷床が融解しないことを神様にお祈りするしかありません。
南極に神社を建立するべきだと思います❓
世界中の人々は、南極神社に向かって毎日お祈りしなければなりません❓❓
それしか、救われる道はありません❓❓❓
大西洋の海洋循環、今世紀半ばにも停止か 「早ければ2025年」
2023.07.26 Wed posted at 11:35 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35207007.html
夏にふさわしい「怖い!」話題です。
大雑把な内容は・・・
『AMOCは地球規模のベルトコンベアーのように、熱帯の暖かい海水と塩分を北大西洋に運ぶ。北大西洋で冷えた海水は深層に沈み込み、再び南下する。
この循環は世界の気象パターンを維持する重要な役割を果たしているため、停止すれば欧米の極端な異常気象や海面上昇、熱帯の季節風の変化など、各地で重大な影響が出る事態が予想される。
・・・・・
この現象は、今から1万2000年以上前にも起きていた。氷河が急速に解けてAMOCが停止し、北半球の気温は10年のうちに10~15度も変動した。』
過去の現象は、「氷期の終焉に伴い、北米と北欧に存在していた巨大氷床が融解したこと」によるものです。
以下、東京大学の研究から抜粋引用。
『旧石器時代の後期に相当する今から1万9千年前〜7千年前には、氷期の終焉に伴い、北米と北欧に存在していた巨大氷床が融解したことで、世界的に100m以上の海面上昇が起こりました。さらに、大気中二酸化炭素濃度も上昇し、現在の間氷期といわれる温暖期に移行しました。しかし、これまでの研究から、継続期間が数百年、移行期間が十年ほどの急激な寒冷イベントが3回以上起こっていたことがわかっています。さらに、当時の人類の営みにも影響が及び、農業の開始時期が遅れたことなどが知られています。』
2020年7月22日
横山 祐典(東京大学 大気海洋研究所)
旧石器時代後期の西アジアの気候と北大西洋の急激な寒冷化 〜当時の急激な西アジア大気循環変動を検出〜
https://www.aori.u-tokyo.ac.jp/research/news/2020/20200722.html
『直近の氷期は1万9千年前に終了しました。現在の間氷期に突入してすぐにあたる7千年前は、北米と北欧の巨大氷床が融解した時期です。これにより世界的に海水準が130mも上昇するといった大規模な環境の変化が起きました。温室効果ガスである大気二酸化炭素やメタンも氷期のレベルから上昇し全球的に温暖化しました。また、グリーンランド氷床からの氷床コア試料からもたらされた過去の気温変化の記録は、数百年続いた寒冷イベントが少なくとも3回以上起こったことを示しています。驚くべきことにその移行期はゆっくりとしたものではなく、十年〜数十年の短期間に10度以上変化するという急激なものであったことが明らかになっています。・・・・』
直近の過去に起きた事は、氷河期の終了によるものです。この結果、北米と北欧の巨大氷床が融解したために「大西洋の海洋循環」が停止しました。そのため130メートルの海面上昇と、その後3回以上数百年続いた寒冷期(または小氷河期)が起こりました。しかも、移行期が10年~数十年と言う極端な気候変化です。
これと同じことが今、人為的に起きようとしています。
北極圏や北米、グリーンランドの巨大氷床が融解すれば、同じことが起きる可能性が高いと言うことです。地球温暖化の進行により、この地域の氷河は急速に融解しつつあります。
氷河が融解してしまえば、「大西洋の海洋循環」が停止します。
その結果もたらされるのが、過去の例では・・・
海水面の130メートルの上昇
寒冷期(または小氷河期)が短い移行期で繰り返される
このような気象と環境の劇的な変化が起きます。
海水面が130メートル上昇しただけでどうなるか?
日本のケースを見ると・・
「国民の80%が標高0~100mの地域に住んでいる
それによると、標高0~100mの 地域 ちいき に住んでいる人口は、およそ1億人で、1995年当時の日本の人口1億2500万人の80%以上を 占 し めていることになります。 この標高0~100mの 地域 ちいき は国土の面積の4分1ほどしかありません。」
およそ1億人が0~100メートルの地域に住んでいます。それだけの人口が山間部には住めませんから、ほぼ全滅です。
世界的に見ても、大体似たような傾向があると思います。
そして更に、寒冷期(または小氷河期)が短い移行期で繰り返されると?
農業生産は、壊滅的に減少する事が予想されます。
結果、生き残れる人間はごく少数だと思います。
今回の研究成果は、この時期が従来予想されていたよりはるかに早い可能性を指摘しています。
『AMOCが早ければ25年、遅くとも95年には停止し得ると主張した。39~70年に停止する可能性が最も高いという。』
運を天に任せ?
神様にお祈りするしかありません。
お経の練習をしておくのが、いいと思います。
『心頭(しんとう) を 滅却(めっきゃく)すれば火(ひ)もまた涼(すず)し』
今回のケースは、この反対です。
「心頭を滅却すれば水もまた暖かし」
ワールド
2023年7月11日11:17 午前17分前更新
昨夏の欧州熱波、6万人超が死亡か 地中海諸国で顕著
https://jp.reuters.com/article/climate-change-heatwave-deaths-idJPKBN2YR02L?il=0
去年の熱波は、かなり話題になっていました。死亡者が出たこともニュースになっていました。
総死亡者数の推計の数字は、初めて見ました。
今年は、メキシコで数日で100人の死亡者が出たことがニュースになっていました。
シベリアで気温40度に迫る猛暑、「史上最悪の熱波」続く
2023.06.09 Fri posted at 10:41 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35204992.html
猛暑図
https://www.cnn.co.jp/storage/2023/06/09/de0bfa782fa103b326dedf0e0c9cf2db/t/768/432/d/230608095332-02-siberia-extreme-heat-map-super-169.jpg
欧州を襲った記録的な猛暑と干ばつ、さらに激しさ増す可能性も
2023.06.20 Tue posted at 12:08 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35205446.html
特に深刻なのは、北半球の緯度の高い地域での猛暑が続いていることです。北米とシベリアからロシア極東にかけての猛暑では、広範囲な地域で大規模な山林火災を毎年引き起こしています。
そのため広大な森林面積が失われます。二酸化炭素の蓄積能力が失われる悪循環が起きます。同時に氷河の減少が起きます。これは、南半球も同じですが氷河が減少すると氷河を源流とする各大陸の大河川の水量が減ります。それが干ばつを引き起こします。水量の減った大河、湖、貯水池。
特に近年酷いのがヨーロッパです。シベリアや東ロシアのみならず西ヨーロッパから地中海沿岸地方にも猛暑と干ばつと山林火災が広がりました。
記事から引用>
世界気象機関(WMO)と欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスが共同でまとめた報告書によると、2022年の夏は欧州の観測史上、最高の暑さを記録し、超過死亡は1万6000人を超えた。
「残念ながら、これは一時的な出来事とも、気候上の突発的な現象とも考えられない」
「こうした出来事は、欧州全土で極端な熱ストレスの発生頻度や激しさを増大させるパターンの一部」
猛暑だけでなく極端な干ばつにも見舞われ、農業や水の供給にも大きな影響が出た。
干ばつと猛暑の影響で激しい森林火災が相次ぎ、22年の焼失面積は観測史上2番目になった。特に欧州中部と地中海沿岸部の火災は広大な範囲に及んだ。
アルプスの氷河の消失量は過去最高を記録した。雪が少なく気温が高かったことに加え、サハラ砂漠から運ばれたサハラダストの影響で氷河が熱を吸収しやすくなり、融解ペースが加速した。
<引用終わり
2022年の西ヨーロッパと地中海沿岸地方は、この影響が極端に大きかった地域です。しかも、この状況は常態化すると予測されています。
猛暑図
https://www.cnn.co.jp/storage/2023/06/09/de0bfa782fa103b326dedf0e0c9cf2db/t/768/432/d/230608095332-02-siberia-extreme-heat-map-super-169.jpg
猛暑の地域は、西ヨーロッパだけではありません。地球全体に広範囲に広がっています。
それなのに何か対策が行われているのかと言うと、気持ち二酸化炭素の削減を行っているだけです。
世界中で環境破壊や戦争、紛争、内乱、相変わらずの二酸化炭素排出。(発電や航空機、海運と陸運)
どう見ても削減しているより排出している方が多いですね?
戦争をやっていればその地域は大規模山火事の消火など無理でしょう?シベリアや東ロシアの山林火災は去年から放置状態です。山林火災が排出する二酸化炭素の量は膨大です。山林が蓄える二酸化炭素の量も減るわけですから二重にダメージが来ます。
戦争をやっているような国は、核兵器で破壊するくらいの事をしなければ、まじめな話このような状況を防ぐことは不可能だと思います。
二酸化炭素の排出量上位の国は、それを出し続けています。すごく矛盾を感じますが、結果として地球気象異常を防ぐことは出来ないでしょう。
日本にいれば、その影響は少ないです。外国のひどいところは過酷としか言いようがない状況です。
☆こんな記事も見かけました。
北大西洋で異常な海洋熱波、「前代未聞」と専門家
2023.06.21 Wed posted at 12:26 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35205511.html