「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

富士山噴火に関する東京大学と山梨県富士山科学研究所の最新の研究<2023年9月

2023-09-05 19:33:02 | 自然災害・気候変動

富士山「いつ噴火してもおかしくない」、溶岩流は新東名まで1時間45分で到達…対策は立ち遅れ
2023/09/05 05:00
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230904-OYT1T50241/

これまでも富士山噴火に関する、やや煽情的な予測はありました。期限を区切るからその間に爆発しなければ、「オオカミ少年」的に受け止められます。

しかし、これまでの研究でも噴火の高い可能性は指摘されてきました。
今回の研究内容は、かなり具体的に数量的に指摘しています。それは溶岩流の範囲と速度であり、噴火により放出される火山灰の分量です。

写真を見ると、「宝永火口」が映っています。富士山の大きさを考えると巨大な火口です。それだけ噴火の威力が強力であったことを示しています。
写真
https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20230905-OYT1I50012/

最近の大きな噴火は、1707年の宝永噴火です。今回の研究は、これと同程度の噴火が起きた場合を想定しています。

1707年の宝永噴火を引き起こした原因は、マグニチュード8・6とされる国内最大級の宝永地震です。
宝永地震
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E6%B0%B8%E5%9C%B0%E9%9C%87
南海トラフ連動型巨大地震です。震源地は毎回同じで紀伊半島沖です。ここでプレートが割れて隣接する小さなプレートが連動してずれるので広域で大きな地震が発生します。

東日本大震災とは富士山の噴火は連動しませんでした。やはり過去の経緯からしても、南海トラフ連動型巨大地震に連動する可能性が高いと考えておくべきでしょう。

そして過去5000年の噴火の空白期間は、「現在までの約300年間が最長となることがほぼ確定的となった。」との見解が示されています。つまり、富士山は長い噴火の休みがあります。だから、安全なのではなく富士山の地下には、過去300年マグマが溜まっている可能性を考えておくべきだと言うことになります。

今度の噴火は、「デカイ!」と考えておくべきでしょう。

次の南海トラフ巨大地震も発生することは確実視されています。それが5年後か10年後か30年後か・・・が分からないだけです。今年無いから50年後も大丈夫!と安易に考える人は、結構困るかもしれません。困るうちには死亡も含まれます。

東海道新幹線と新東名高速道路は溶岩流でふさがれる想定ですから、巨大人口を抱える首都圏は、噴火の直接的な被害は免れてもその後の食料など基本的な生活物資は、一時的に枯渇することが予想されます。

更には・・・
「鉄道など交通網がまひし、停電や断水が発生。通信インフラも途絶――」などが予想されています。

巨大地震より被害が大きくなるのは、交通網の復旧と社会インフラの復旧に膨大な時間がかかることが予想されるからです。『電気がなければ、エレベーターは動きません。水道もダメです。商店に物資はなくなります。移動は徒歩でしか出来ません。』

高層マンションやタワー型マンションは、どうします?
自家発電設備があったとしても、その稼働時間には限界があります。せいぜい、3~5日程度の停電を想定しているのではないでしょうか?
仮に富士山の噴火による停電が発生したならば、その程度では済みません。

それを考えても特に高齢者は、低い階に住むのが無難です。水道が止まれば、水は階段で運ぶしかありません。それが関東全域で起きる可能性があります。

次の南海トラフ巨大地震が起きたならば、関東も大きな被害を受ける可能性があります。首都圏に日本の人口のうちの約4,434万人が集まったために、いったん首都圏で二次的であろうと大規模災害の被害が発生すれば、昔なら考えられないような巨大な被害が発生することが、予想されます。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。