「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

2023年9月モロッコ地震を見て考えるべき事(南海トラフ大地震)

2023-09-12 17:40:53 | 自然災害・気候変動

また大きな地震が起きました。
犠牲者には、哀悼の意を表し被災者にはお見舞い申し上げます。

モロッコ地震の死者、2000人超す 1400人以上が重傷
2023年9月10日
https://www.bbc.com/japanese/66766283

地震の少ない地域だけに、大きな地震が発生すると被害もまた大きくなります。
この付近では、過去に1960年に南西部アガディールを襲ったM6.7アガディール地震が起きています。今回の震源地からは、西南西に150kmほど離れた港町です。1万2000人以上が死亡されたとされています。
そこから山脈が東に延びていますので、そこに活断層があるのであろうと思います。

北に行くとユーラシアプレートとアフリカプレートの境界線があります。丁度、北アフリカの海岸沿いに南北に伸びています。だから過去にも大きな地震は起きていると思われますが、どちらかと言うとやや北に放れたヨーロッパに近い方が震源地になるケースが、多いようです。

1755年にポルトガル沖合でリスボン地震(推定マグニチュードは8.5 – 9.0)が起きました。
15~30m級の津波による死者を含む10万人近くが死亡したと推測 されています。
当時繁栄していたポルトガルの衰退につながったとされています。
ところが、この活断層が調査されたのはごく最近のようです。
『超大陸形成の前兆? ポルトガル沖の活断層系を分析』
2013.06.20
https://wired.jp/2013/06/20/atlantic-rift-closing-together/

※2023年6月には、トルコ・シリア地震が起きました。
震源付近はアナトリアプレート、アラビアプレート、アフリカプレートのプレート三重点にあり極めて危険な地域です。ところが近年のトルコの地震は、北の断層のアナトリア断層で続発して起きており、東の断層は無警戒であったために大きな地震被害が発生しました。
東アナトリア断層南西部に沿った第一震(Mw7.7-7.8)長さ300kmほどにわたって断層破壊。
チャルダク断層に沿った第二震(Mw7.5-7.7)は、断層破壊長は100km以上程度と極めて断層のずれが広範囲であったために被害が大きくなりました。

日本のような地震大国では地震に関係する研究がされていますが、地震の少ない地域ではどうも余り積極的に地震の研究や断層の調査がされていないようです。

そして、50年地震がないから大丈夫とか、100年地震がないから大丈夫とか全く根拠のない誤解を生んでしまいます。日本だって断層型巨大地震の周期性について判明しし始めたのは、21世紀に入ってからです。

東日本大震災クラスの巨大地震の周期性は、約600年くらいらしいと様々な調査の結果、判明したのは地震が起きた後のことでした。津波地震被害は、それより頻繁に発生しています。
それでも、「めったにないから大丈夫・」と無視してしまいます。

次に予測されているのは、南海トラフ大地震・津波です。もう、これは過去の被害状況は判明しています。起きる範囲も判明しています。そして、近い将来に起きる可能性も高い確率で予想されています。

かならず来ることが予想されているのですから、それに対する備えは、しておくべきだと思います。

更には、南海トラフ連動型地震は、富士山噴火を引きおこす可能性も指摘されています。富士山が噴火すると東京にも3cm以上の火山灰の降下が予想されています。この規模の火山灰が積もれば都市機能は失われます。長く続くという意味では、この火山灰の降下が最悪の被害をもたらします。都市機能の復旧にかかる時間など、今の時点では予測不能でしょう。復旧計画がないからです。



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