北村尚志のブログ

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ぼくのピアノ

2021年02月05日 | 尚志の楽器の部屋
僕のファーストピアノ、しばらく弾くことがなくなっていた。
もう10年以上も調律してなかった。それでまた調律師の中野さんに来てもらった。

ピアノは音の狂いだけではなく、部品の中の糸やスプリングの劣化が激しかった。


「尚志くん、こりゃ結構手を入れないといかんよ!」
「もしかしてダメですか?」
「いやいや修理してやらんとピアノが可哀そうかよ!」
中野さんはピアノの大きなメカ部分をガバッと外して持って帰り、
一週間後に修復して付け替えてくれた。

このピアノは高校2年の時、当時就職したばかりの姉が買ってくれたもの。
うちにはピアノなんてもちろんなかったし両親もピアノなんて「まさか?」という感じだったけれど、
姉は弟の夢をこんな大きな買い物をしてあっさり叶えてくれた。

吉田拓郎に憧れギターをかき鳴らしていたが、このピアノで財津和夫になることができた。
あれから40年、このピアノで多くの曲を作った。
スランプで泣きそうな僕のこともこのピアノはきっと見ていただろう。

モノはいつか壊れるし、すでに手放した楽器も数多くある。
中野さん曰く「ピアノはキチンと手をかければ子や孫の代までしっかり使えるけんね。」
人生の長い時間を一緒に過ごしてきたピアノ。
大切にしていれば僕がいなくなってもきっと誰かが弾いてくれる。



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