黒と白

80年代に「エボニー＆アイボリー」という歌がヒットした。
あのポールマッカートニーとスティービーワンダーの夢のデュエット曲だ。
ピアノの鍵盤の黒鍵と白鍵を黒人と白人にたとえ、
　「黒と白が協調し合うことで素敵なハーモニーを作っていける。人も。」というテーマの音楽だ。
人種差別の問題だけでなく、善と悪など社会が持つ歪みなど様々な問題をさわかなハーモニーで歌った名曲。

それにしても最近厄介なことが多い。「絶対あれは間違っている」と解ることもある。
しかし、それを指摘できないこと、自分では解決できないこともいっぱい。
こどもの頃なら思い切り喧嘩して「ゴメンね。」で終われることだろうけど、大人の世界は複雑でそうはいかない。
ガツンといいたいけれど、ここはぐっと我慢することが大人なのかな・・・なんて思うことも。

ピアノを弾きながら思う。
隣り合わせた白鍵と黒鍵を同時に引くと気持ち悪い響き（不協和音）が生まれる。
しかし、この不協和音も組み合わせによっては素晴らしく気持ちのいい響きに変わる。
白も黒もなくてはならないもの。

今の社会はまさに「エボニー＆アイボリー」のように気持ちのいい和音が響くアレンジ力が欲しいもの。


※写真：NVスタジオB