木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

11月17日 平成20年度国民健康保険運営協議会委員等研修会

2010年11月17日 | 木祖村議会と議員
11月17日 平成20年度国民健康保険運営協議会委員等研修会に行って来ました。
(於茅野市民館マルチホール 13:00~ )

■講演内容
1、「長野県国民健康保険の現状について」
  県健康福祉部健康福祉政策課 参事兼課長 野池明登氏

2、「高齢者医療制度と国保の行方」
  組合立諏訪中央病院名誉院長
  高齢者医療制度改革会議委員 鎌田實氏 


 1は、主に長野県内の国民健康保険の現状についての説明でした。

 長野県の市町村国保は、特徴として以下の3点があげられます。
1、小規模保険者が多数存在し財政が不安定化しやすい
2、高齢者や低所得者の加入割合が高い
3、保険料の収納率は、全国との比較では高いが低下傾向にある

 1については被保険者が1万人以下の市町村数の割合が、全国では約59%ですが、長野県では81%と突出しています。国民健康保険という名前であっても、中身は市町村保健制度。過疎高齢化が進む自治体では少ない人口で高額の医療費に対応しているというのが実態なので、赤字の保険者(市町村)が比較的多いのです。どうしても財政は不安定となり、支出(医療費)に対して保険料(税)を上げざるを得ない状況になりつつあるなど、課題が山積しています。

 国は本年5 月に国民健康保険法を改正し、都道府県が市町村国民健康保険の運営の広域化又は財政の安定化を推進する施策を勧め、長野県では「市町村国保広域化等検討委員会」を8 月に設置しました。いわば、市町村国保の広域化です。
 
 現時点までの動きでは、全国知事会は「市町村広域連合で・・・」
 全国市長会は「国又は都道府県を保険者とする国保制度の再編・統合を」
 全国町村会は「制度運営の責任は都道府県が担うこと」というスタンスを表明しているようです。

 続く2番目の講演は、「がんばらない」や「ウェットな資本主義」の著書でも知られる鎌田實氏の講演。
 氏はもともと東京育ちのいわばIターン。長野県の保健師が医師と対等に地域医療を牽引し、かつての「塩分取りすぎの長野県の食生活」を変えていった取り組みをはじめとして、様々なエピソードを紹介しながら今後の高齢者医療制度問題、日本の国民皆保険制度をどう守っていくかをテーマに話されました。

 「やれる人がいろんな手法で火をつける・・・」
 「回転と波とフロンティア」そんな言葉が深く印象に残る有意義な講演でした。

 日本が世界に誇る「国民皆保険制度」。すべての国民が等しく医療を受けられることを社会的に保障するという制度の原点に立ち返って、見直しを進めて欲しいものです。




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