SIDEWALK TALK

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見上げた根性

2012-03-31 09:02:10 | 悩み
Jointed_board2材料である桐ジョイントボード(ピン板)は、
基本、自社の独自ルートで中国から輸入している。
けれど、製造工場の出荷遅れや
想定外の受注による特定サイズ材料の大量使用によって、
ショートするサイズが時たまでてくる。


どんなに技術が高くても、どんなに設備をしていても、
材料がなければ桐箱は作れないから、
そんなとき国内の業者さんで手配する。
ちょっと高いけどね。


国内仕入先は数社あるんだけど、
広島県の会社がもっとも品質と対応がいい。
定期的に中国の工場に出向いて、現地で指導しているんだろう。
が、今回入荷したピン板は2回続けてひどかった。


めったにクレームをたてない僕だけど、
今回ばかりは写真を撮り、
メールに添付しておくった。
それも、二重三重の問題が次々と発生して、
時間差で3回も送るハメになった。


きのうの朝、その会社の若い担当者から電話があって、
午後から来社するという。
そして怒られるためだけに、この忙しない年度末に、
福山からわざわざ車を6時間も走らせてきた。
来たところで問題は解決しないのだけど、
そのビヘイビアは心地よかった。
いい意味での見上げた根性ってやつだ。


弊社もニーズにマッチした製品を納品することを心がけているけれど、
図らずも客さまの意にそぐわない製品を納品することもある。
ないことが一番だけど、
もし何かトラブったときは彼の見上げた根性を見習いたい。

NEBRASKA

2012-03-28 11:48:45 | 音楽
ブルース・スプリングスティーンの音楽に初めて触れたのは1980年ごろだったから、
『Nebraska』は初めてリアルタイムで買ったボスのアルバムということになる。
ボスとバンドのフィル・スペクター風ウォールサウンドを期待していた僕は、
当時、このレコードに針を落として、正直がっかりした。
陰鬱なリリック、アコギとハモニカだけの地味な演奏しか、そこにはなかった。


Nebraska Nebraska

 Bruce Springsteen
 価格:¥ 1,890(税込)
 発売日:2005-06-22


後で知ったことだけど、この作品は2年後にリリースされたモンスター・アルバム
『Born in the U.S.A.』とほぼ同時進行で制作された。
このことは、ボスのコマーシャリズムに対する、音楽ビジネスに対する
何ごとかをうかがい知ることができる。


「連続殺人に罪の呵責を感じない殺人犯」
「どん詰まりの状況の中でかすかな希望にすがって駆け落ちする男」
「罪を犯した兄をあえて見逃す警察官の弟」
「高速道理で犬の死骸を突いている男」
and more...

このアルバムに登場する人物たちは、要するにロクデナシばかりだ。


今回、20年ぶりくらいに、このアルバムを通しで聴いた。
当時ガキすぎて理解できなかった事どもが色々みえてオモシロかった。
このアルバムの収録曲たちも、
後にフルバンドのアレンジで演奏されることもあったから、
聞き心地がよくなっていたのかもしれない。


ティーンエイジャーのころにこのアルバムを聴いたせいで、
僕はネブラスカ州ときけば、何か暗い土地だという印象がある。
けれどネブラスカ州は、初めて「インディアンは人間である」と文言に明記された
歴史的な合衆国判決をだした地でもある。


ところで、ネブラスカという地名の由来は何なのだろう?
音感的にはロシア語(東欧語)っぽく僕には響くんだけど...

ブライトさん

2012-03-26 15:28:59 | アニメ・コミック・ゲーム
ふと思い立って、ここ半年ほど、ガンダム・ノベルを読み漁っている。
ゼータ、逆シャア(ベルトーチカ・チルドレン&ハイ・ストリーマー)、そしてハサウェイ。
ある意味、戦争ものだから、登場人物がやたら死ぬのはやむを得ないが、
それでもハサウェイのラストは悲しすぎた。


機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ〈下〉 (角川文庫―スニーカー文庫) 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ〈下〉

 富野由悠季
 価格:¥ 520(税込)
 発売日:1990-04



富野氏の小説は総じて、序盤は若干エロく、中盤はグダグダしてるんだけど、
終盤、エンディングへ向かっていくスピード感は目を見張るものがある。
大概シーンが局地的になるんだけど、そのくせ展開はダイナミックになっていく。


このあと、富野作品じゃないけど、『ガンダム UC』を読もうと思う。
この小説は、ガンダムファンでもある福井晴敏氏が正史を踏まえ、
地球連邦とジオンとの一連の抗争に一応の決着を着ける総括的作品として書き上げた。


ファーストの世界観を受け継ぐ作品群を読んでいると、
このシリーズの本当の主役はブライト・ノアなんじゃないかと思ったりもする。
すべてのシリーズに登場する唯一の人物だからだ。


ブライトさんは、本人も認めているように、
別に優秀な指揮官でもなく、ましてやニュータイプでもない。
けれど、その戦歴は凄まじく、歴戦の軍人(艦長)といっていい。
戦った戦争では、もっとも過酷な戦闘区域にいつもいた。


僕的には、ファースト時代のブライトさん用語
「スタンバっておけ!」
「左舷弾幕薄いぞ!何やってんの?」
「今は哲学を語っている暇はない!」
「殴って何故悪いかっ!」
これらが印象的だし、気に入って時たま使ってもいる。


宇宙世紀の時系列でいえば、
ブライトさんが最後に登場するのは『閃光のハサウェイ〈下〉』のラスト。
冒頭でも触れたけど、その結末は悲しすぎる。
あのあと、退役してミライさんとレストランを始めたんだろうか?
それとも、政治家に転身したんだろうか?
ブライトさん、フォーエバー!


とりあえずビール

2012-03-23 11:34:47 | うんちく・小ネタ
Beer3何を飲むかは、何を食べるかで決める。
お酒の話だ。
あくまでも肴(料理)が主で、お酒が従。
酒好きは自他共に認めるところだけど、
このルールは僕なりの小っちゃなフィロソフィーだ。


和食なら日本酒 or 焼酎を飲むし、
オリーブオイルを使った料理にはワイン、
餃子やから揚げにはビール以外考えられない。
サラミやジャーキーがでたらシングルモルトの栓を開け、
中華なら紹興酒をオーダーする。


最近は、お酒がめっきり弱くなってきたから、
なおさらこの選択が重要なものになってきている。
勝負が早いもんで...


絶対ビールじゃなきゃダメだっていう状況がある。
どんなに高価なシャンパンよりも、ビールっていうシチュエーション。
カクテルライトに浮かんだボールパーク、
片手にホットドッグ、もう片っ方の手には凶暴な生ビール。


とはいえ、日本人の多くがそうであるように、僕はまず最初にビールを飲む。
居酒屋などで「とりあえずビール」といってオーダーする、アレだ。
そういう意味では、ビールは日本人にとって
もはやアペリティフといっていいのかもしれないな。


冷温停止状態

2012-03-22 13:59:19 | デジタル・インターネット
Washing_machineこのブログの前回のエントリーで述べたように、
いま Blu-ray レコーダーを物色中。
買い物にそれほど喜びを感じる質じゃないんだけど、
やはり興味あるものを選ぶのはウキウキする。
あれやこれやと、楽しく悩んでいた。


そんな折も折、悪夢の緊急連絡が嫁さんから入った。
家の洗濯機が、スイッチを入れても、ウンともスンともいわないらしい。
冷温停止は原子炉なら大歓迎だけど、生活必需品それは何とも痛い。


Blu-ray レコーダーと洗濯機、そのプライオリティは言うまでもない。
あす、業者さんがきて、状態を見てくれることになったようだ。
けど、もし洗濯機の脳死状態が改善されなければ、
僕の Blu-ray 計画はたちまち頓挫してしまうだろうな・・・(=ェ=`;)シーン


Made in Japan

2012-03-20 12:35:38 | デジタル・インターネット
Made_in_japanスマホを買おうか?
はたまた、タブレット端末にしようか?
そのときの通信インフラは Wi-Fi or Xi 、どっちがいいんだろうか?
なんてことをここ何日か悩んでたんだけど、
思い立って Blu-ray レコーダーを買うことにした。


冷静になれば、スマホもタブレットも僕には無用の長物だ。
そもそもたいがい目の前に PC がある環境だから、
モバイルでネットに繋がる必要性をほとんど見いだせない。


PC やケータイ、家電製品を買うとき、僕は完全に見た目重視。
今のこれら製品のスペックは非常に高いので、僕はその何分の一も使いこなせない。
だから開き直って、見た目カッコイイのを選ぶことにしている。


さらに震災以降、もうひとつ選考のファクターが増えた。
それは Made in Japan 、日本製ということだ。
日本の家電メーカーは不調だし、日本の技術神話も崩壊寸前だけど、
こんなときだからこそ好ましい軽微なナショナリズムを喚起したい。


で、TV がブラビアだから、Sony の Blu-ray レコーダーをネット買いしようとしたんだけど、
お目当ての機種が「在庫切れ 入荷未定」で購入できない。
まぁ、Made in Japan であればメーカーには頓着ないから、
似たようなスペックのレコーダーを朝から物色しているんだけど、
これがなかなか見つからない。


明日の結婚式

2012-03-16 11:11:50 | 青年会議所
Weddingちゃんと数えたことはないけど、
僕は少なくとも、結婚式(披露宴)に100回以上は出席している。
週に4回出たこともあったし、3日連続なんてのもあった。
けど、それは20代、30代のころのことで、
40歳を過ぎてからは、年に1度あるかないかになった。


今年は、ひさしぶりのラッシュ。
毎月のように招待されていて、
この3月で早くも5回目の出席をすることになる。
まぁ、確かに懐具合は苦しいんだけど、
それでも結婚式は出席すれば楽しく、幸せな気分になれる。


明日は、公私ともにお世話になっている先輩のご子息の披露宴。
先輩は、僕の仲人でもある。
少し緊張している。
なぜなら、VIPの皆さんのアテンド係を先輩から仰せつかっているからだ。


大学とJCの先輩でもあり、総理経験者のVIPの方とは、
過去2度ほどお目にかかったことがあるし、
ケータイに電話をいただいたこともある。
けど、僕ごときを覚えているはずもなく、緊張度は今からMAXだ。
とはいえ、僕の担当はこの方じゃないんだけどね...


とにかく、明日の披露宴は禁酒と決めた。
終わってから、同じくアテンド役を命じられている仲間と
居酒屋にでもいって、ゆっくり飲もうと思う。

本日のまかない飯

2012-03-14 14:56:55 | うんちく・小ネタ
Jiaozi2もう、ずいぶん前のことだ。
近所に黒豚餃子が売りの居酒屋さんがオープンした。
餃子に目がない僕は、そこの店主と知り合いということもあり、
ソッコーで出かけた。


席に着き、早速メニューに目を通すと、
さすが餃子が売りなだけあって、メニューの大部分は餃子。

「黒豚餃子」
「赤餃子」
「にんにく餃子」
「ニラ餃子」
and more...


いくら餃子好きといっても、餃子ばかり食べるわけにもいかず、
他のメニューをみるんだけどなかなかピンとくるものがない。
そのとき、ビビッとくるメニューをみつけた。


「本日のまかない」


僕はバイトのお兄ちゃんを呼び、その「本日のまかない」についてきいた。
すると、そのお兄ちゃんは厨房に向かって、
「本日のまかないは何ですか?」
と、大声で尋ねた。


て、おい、つーか、オマエ食べてないのかよ、その「まかない」を。
結局、「本日のまかない」はカレーライスで、
つまみにも何もならないからオーダーしなかった。
以来、その居酒屋には足を運ばずじまいで、
今は宮崎地鶏炭火焼きの店に衣替えしてしまっている。


Beep beep'm beep beep yeah

2012-03-12 14:59:30 | ニュース
あるブロガーさんが「ドライブマイカー 叫びたくもなる」という出だしで、
『ピピーピピー、イェー!』というタイトルの記事を書いていた。
内容は、ビートルズについてでもなく、お気楽なシャウトでもなく、
震災、原発事故発生から1年の感慨(憤慨)を綴ったものだった。


Rubber Soul Rubber Soul

 The Beatles
 価格:¥ 1,643(税込)
 発売日:1991-07-20



僕は、その記事にコメントした。
論旨は「 Be prepared!(準備しておけよ)」というものだったんだけど、
タイトル欄に何となく「 Beep beep'm beep beep yeah 」と入れてしまった。
するとそのブロガーさんから、意外なリアクションがあった。


  ところで、なんと、ぴぴーじゃなくて、B だったんですか!!!
  聞いてるばっかりだったので、てっきり、ピかと思ってました。


そこで、また僕の思考は横道にそれて、こんなことを考えていた。
完全な私見で、論証も何もないんだけど、
B と P は日本人には聞き取りが難しいんじゃないかと。


日本統治時代からずっと、釜山は「 Pusan 」と標記されていたけど、
最近では空港などにいくと「 Busan 」と標記されている。
もともと「 Busan 」の方が現地語の発音に近いのだろうけど、
日本人には「 Pusan 」に聞こえたんだろう。


蛇足ながら、ビートルズの楽曲「 Drive My Car 」のコーラスである
このフレーズは、ポールのアイデアだといわれている。
車のクラクションを擬したものだ。
クラクションだとすると、
日本人的には「ビー」よりも「ピー」の方がピンとくるような気がするな。


One Year Later

2012-03-11 16:33:08 | テレビ番組
Compass_2あの悪夢から1年。
改めて自分の無力さにもどかしさを感じながら、この朝を迎えた。
けど僕にも、祈ることくらいは、鎮魂の鐘を鳴らすことくらいはできる。


あさ、TV で、吉川晃司とサンドウィッチマンが震災について熱く語っていた。
シニカルな僕にはチープなロジックにも聞こえたけど、
反面、リアルな、生な、イノセンスを感じることもできた。


その後、バスルームで歯みがきをした。
僕なりのレクイエムを聴きながら。
「 Ooh Child 」
Stan Vincent の佳曲を Daryl Hall & John Oates がカバーしたもの。


2時46分、黙祷。
「 New Age 」
  数えきれないイタミのキス
  星くずみたいに降ってくる
  何も分けあえられない
  何も抱きしめられない
  でも今夜だけは君と輝いていたい
  That's meaning of Life


狭隘な僕は怒りの矛先を、ついつい政府に、マスコミに向けてしまう。
けれど、あの日約束した「できることを できるだけやる」を
僕自身は励行してきただろうか?
あの日みつけた「希望」を、今も追い続けているだろうか?


1年前の震災、原発事故で、僕らはたくさんのインチキを目の当たりにした。
日本人の美徳であるはずの誠実さは、今、この国のどこにあるのか?
日の丸がどこで翻っていようと、僕たちは自分たちで支え合うんだ。


「復興」への道のりはまだ遠いかもしれないけど、
「希望の夢の国」へと向かって船は出航する。
その船を操る水夫たちは、かつてこの国に君臨していた古い水夫じゃなくて、
様々な苦難の末、傷つけられ、裏切られ、見捨てられた人びとなんだ。