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SIDEWALK TALK

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雨 - あぁ 世界は美しい

2014-09-18 10:34:59 | アニメ・コミック・ゲーム
Kotonohanoniwaアニメ映画 『言の葉の庭』

この作品も監督の新海誠氏も知らなかったけど、
WOWOW の番組表でみつけ、タイトルが気になって録画した。
ことし観た映画の中で、一番すばらしかった。


オープニングから度肝を抜かれた。
これ実写だっけ?と見まがう、風景画像の綺麗さである。
街のディテールまで丁寧に取材されていて、
まるで新宿に紛れ込んでしまったかのような錯覚に陥った。


ストーリーの秀逸さは言うまでもない。
社会に疲れ、歩き方を見失った女教師。
世間にズレを感じている、靴職人をめざす高校生の物語。
「恋」なのか?「愛」なのか?「憧れ」なのか?
それは些末なことなんだろう。
二人は自分の道を歩き出す。


最後の最後にオッサンの心をえぐったのは主題歌。
大江千里の『 Rain 』を秦基博がカバーしていた。
この物語はこの曲にインスパイアされて制作されたのでは?
と思うほどフィットしていた。
この映画の3要素「言葉」「色彩」「時間軸」をこの曲は融合させ、
僕らは美しい世界に住んでいるんだと納得させられる。


タカオがユキノのために作ったパンプス。
渡せたんだと思いたい。


ルパン三世

2014-08-29 11:22:03 | アニメ・コミック・ゲーム
Mine_fujiko米国(ハリウッド)では、アメコミの実写化作品は
百発必中のドル箱ジャンルといっていい。
スーパーマンのコスチューム全身タイツは、
今の感覚でいけばかなり変態度が高いと思うんだけど、
アメリカ人は頓着しない。


一方、日本の漫画やアニメは海外でも高く評価されている。
そのくせ邦画において、これらの実写化で成功した例は
ほとんどないんじゃないだろうか?
今般、あの名作『ルパン三世』が実写化された。


実はまだ見ていないし、今後も見ないかもしれない。
だから論評する資格はないんだけど、各方面のレヴューを読むと、
「やはり」と言うべきか、酷評の嵐が吹き荒れている。


ルパン、次元、五右衛門、不二子、銭形.....
登場人物のキャラは長い年月をかけて醸成され完成されていて、
役者がつけいる隙がないと思われる。
もしかしたら、日本で最も実写化が困難な題材なのかもしれない。
ルパンの初代声優、山田康雄さんが亡くなった後に起用されたクリカンも、
山田ルパンのモノマネ(精度は素晴らしい)という前提付だった。


とはいえ、ルパン作品にチャレンジした俳優さんたちには敬意を表したいし、
今後も邦画としてこのジャンルに関わっていくべきだと思う。
なぜなら、邦画でも成功例がわずかながらある。
その筆頭に『釣りバカ日誌』を挙げたいし、
この映画は実写化議論を超えて日本における喜劇映画の金字塔になった。
最近だと『テルマエ・ロマエ』なんかも秀作だと思うな。

愛・おぼえていますか

2013-09-22 14:55:02 | アニメ・コミック・ゲーム
Dsc_0012_2この劇場版のスゴいところは、TV 版をみてない人を無視してるとこ。
マクロスが地球に向けて宇宙航行を続けている理由や、
艦内に大勢の民間人が生活している原因をまったく説明していない。
さらにいえば TV 版とはパラレルワールドのプロットで、
ストーリーはまったくの別モノといっていい。


21世になった今も TV アニメの映画化といえば、
既存セル画のダイジェスト映像をもって劇場版とする作品が多い。
けど、本作は全編新作フィルムとして制作された。
スゴい情熱だし、クオリティも当然高い。
そもそも劇場版をみるのはオリジナルのファンだから、
余計な説明は不要なのだ。


とは言え、世界観は TV 版のそれを忠実に継承。
輝の優柔不断さ、早瀬大尉のお嬢様育ち、フォッカー少佐の女好き等々、
キャラの魅力を大切に引き継いでいる。
ただし、ミンメイは TV 版よりかなりエロい。


『愛・おぼえていますか』のタイトルが表しているように、
劇場版でも最終兵器は“歌”と“キス”。
この発想は今でも斬新だと思う。
『マクロス』の醍醐味は、制作側が自身をアニメヲタクを自認していて、
それを作品中に表現していること。


当時は『ガンダム』ムーヴメントの直後だったから、
時代の流れでリアルロボット作品として評価されていた。
今あらためて見ると、『宇宙戦艦ヤマト』の影響のほうがより強い。
そう考えれば、早瀬大尉も森雪に似てなくもない。


この『愛・おぼえていますか』のように、
TV 版を斟酌しない劇場版をつくる気概を今のアニメーターにも持ってもらいたい。
間もなくガンダムの『 The Origin 』が OVA 化されるらしい。
ガンヲタ第一世代の僕としては、このマクロス劇場版を範としてほしい。


ジブリの森

2013-09-02 11:19:52 | アニメ・コミック・ゲーム
Witchアニメ界の巨匠、宮崎駿氏が今作「風立ちぬ」を最後に引退すると、
製作会社スタジオジブリが発表した。
ベネチア国際映画祭会場で同社社長が明らかにしたとき、
会場が一瞬凍りついたらしい。
業界を超えた大事件らしく、
各メディアがトップ扱いで報道している。


別に毛嫌いしているわけじゃないけど、
僕はジブリ作品をほとんど見たことがない。
世代も国をも超えて絶賛されている作品が多くあるから、
僕がケチをつける部分は1ミリもないにちがいない。


もし敢えて難癖をつけるとすると、
あの世代の自称インテリ左翼の平和主義者はどうも馴染めない。
全共闘世代前後の人たちは、日本経済の復興に尽力した功績は大きいが、
彼らが若いころ起こした「革命」はモラトリアムの道楽に過ぎない。
その証拠に、当時の世論の支持をまったく得ることができなかった。


僕は、その世代のひとつ下のジェネレーションだから、
「さよならレヴォリューション」をポケットにしまい込んで大人になった。
だから彼らの政治的発言を耳にすると、その論旨にウンザリしてしまう。
とは言え、この屁理屈と作品のデキは別モノだとは思う。


悪態をついたけど、宮崎監督の功績は自他ともに認めるところだろうし、
今もたくさんの「夢(Fantasy)」を世界中に供給し続けている。
かく言う僕だが、「魔女の宅急便」は数回みたことあるし、
「三鷹の森 ジブリ美術館」にも訪れたことがある。
ただ作品を知らないから、何のシンパシーも感じなかったけど...


焚書坑儒

2013-08-18 16:09:24 | アニメ・コミック・ゲーム
Library_war3小説「図書館戦争」シリーズを何年か前に読了した。
ミリタリー色やディストピア的な世界観があるものの、
この作品は基本 恋愛小説。
四捨五入すると、女の子が読む本だと思う。


おっさんの僕がこの小説を読んだきっかけは、
アニメ(OVA)化されたときに何気に Twitter でつぶやいたら
ブログを通じて知己を得た女の子に、僕に合うかも?と勧められたからだ。
この小説は、政府がメディアを統制するというパラレルワールドで、
メディアの自由を巡る図書隊の戦いとその恋愛模様を描いたものだった。


今般、松江市教育委員会が、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」を
子どもが自由に閲覧できない「閉架」の措置を取るよう
市内の全市立小中学校に求めていたことが報道された。
こういう判断を下す教育委のメンタリティは、まったくもって理解できない。


当然のことながらマスコミやインターネットメディアでもブーイングの嵐なんだけど、
後日談がまったく伝わってこない。
市教委が真っ青になって対応に追われてる(もしくは思考停止に陥ってる)状態なんだろうけど、
閉架にすればこういうリアクションが起こることに思いが至らない想像力の欠如自体、
もう終わってる組織としかいいようがない。


そもそも「はだしのゲン」は漫画にすぎず、歴史書や思想本、ましてや教科書じゃない。
ゲンに描かれている歴史観も戦争観もあくまでも作者の主観であって、ゼネラルなものじゃない。
あるひとつの価値観 or 歴史の断片であって、
子ども達にはもっと多種多様な作品を選択できる環境を整えた方がいいと思う。


僕自身、ゲンにはシンパシーを覚える部分と共鳴できない部分が混在している。
それでも、この良心と信念で書かれた作品を閉架にする理由が1ミリも見出せない。
市教委がいうところの閉架の理由、「過激な描写」を鵜呑みにするほどお人好しじゃないが、
このネット社会で子ども達はもっとグロい描写を目の当たりにしている。


今回の市教委の決定は、作者側の表現の自由だけじゃなく、
僕らの好きな本を読む権利までも犯しかねない。
このニュースを知ったとき、図書隊の出動をマジで妄想した。


進撃の巨人

2013-04-10 16:41:51 | アニメ・コミック・ゲーム
Shingekinokyojin巨人が強い!
開幕からの連勝がストップしたとはいえ、
早くもぶっちぎり優勝の様相を呈している。
投打のバランスがよく、横綱相撲で驀進している。
お陰で僕は、毎日気分がいい。


そんな折、iGoogle の急上昇ワードに「進撃の巨人」がランクインしていた。
僕は強すぎる読売巨人軍が話題になってるのかと独り合点してたんだけど、
これはオッサン故の勘違いだったようだ。
「進撃の巨人」は人気漫画(アニメ)で、この度めでたく映画化が決定。
それで話題になっていたようなのだ。


ストーリーや内容はまったく知らないけど、
むろんジャイアンツの快進撃を描いた野球漫画じゃないだろう。
とにかく若いヤツらの間では、すごい人気のある作品なんだろうな。


僕がガキのころ、「ガンダム」「マクロス」「エヴァ」などは
当時のオッサンたちの知るところではなかった。
僕は大人になった..... てことなんだろうな。


009 RE:CYBORG

2012-10-24 09:40:36 | アニメ・コミック・ゲーム
009WOWOWの情報番組に神山健治監督がゲスト出演していて、
自身が脚本・監督を務めたアニメ映画
『009 RE:CYBORG』について語っていた。
『サイボーグ009』は、いうまでもなく石ノ森章太郎による
日本SF漫画の金字塔で、
氏の死去により未完のまま現在に至っている。


今回の神山監督の構想は、
そのサイボーグたちが現在(2013年)も生存していて、
世界各国での同時多発爆破テロ事件の発生を受け、
ギルモア博士がサイボーグ戦士たちを再集結させるというものらしい。
試写を見たガンダムの富野由悠季監督の評価は「59.999......点」という辛口だったが、
基本(自分の作品を含めて)褒めない人だから、これは高評価だと思う。


番組の中で、興味深い話が幾つかあった。
フル3DCG作品でありながら、
セルアニメ形式で仕上げる初の手法がとられていること。
さわり部分の映像しか見てないが、
CG ありがちな無機質な感じは確かに薄れていた。
また、3DCGのメリットして、
アニメの世界ではタブーだったスローモーション表現が実現。
これは加速装置稼働時に絶大な映像効果をもたらすだろう。


映画とは離れるが、神山監督のルーツの話題も興味深かった。
クリエイティヴ・ワークの初期衝動は映画『スターウォーズ』であり、
アニメの道にすすんだのは『機動戦士ガンダム』に激しく傾斜したからであり、
作風(脚本の視点)は小説『ライ麦畑でつかまえて』に影響されているとのことだった。
僕は神山監督と同年だから、このエピソードには親近感を覚えた。
さらに『ライ麦畑で…』を読んだきっかけが佐野元春という点でも、大きく共感した。


とはいえ、『009 RE:CYBORG』を劇場にまでいって見るつもりはない。
セコイはなしだけど、それこそWOWOWでその内やってくれないだろうか。
神山監督といえば、何といっても『攻殻機動隊 S.A.C.』。
こっちの続編もぜひ期待したい。

図書館戦争

2012-10-08 17:50:32 | アニメ・コミック・ゲーム
Library_war2どういうきっかけだったんだろうな?
いま「図書館戦争」シリーズを読んでいる。
作者の有川浩を嫁さんが好きで、
これの1巻と2巻が家にあった。
けど、どういうわけか、
彼女は途中で読むのをやめたらしい。
ミリタリー部分が合わなかったのかもしれない。


このシリーズを読もうと思う、とTwitterでつぶやいたところ、
すでに読了している女性のフォロワーさんから
オススメのツイートをもらった。
ツイートには、「ただし恋愛モノですよ」
とのアドバイス(ある種の懸念?)も添えられていた。
恋愛モノときいて一瞬ひるんだけど、
とにかく家にあるんだから読んでみた。


うん、なかなかオモシロい。
何だろうな?何にシンパシーを感じてるんだろう、僕は?
意外と恋愛モノが好きなんだろうか?
2巻まで読了して、残りの巻と別冊シリーズ2巻をまとめてオーダーした。


図書館が武装して本を守るなんて荒唐無稽なプロットなんだけど、
作者の本への愛情が素直にリアルに感じられる。
この物語に登場する本は、あくまでも紙媒体で、電子書籍じゃない。
そこも、僕が共感してるとこかもしれない。


オッサンが恋愛モノを喜々として読んでる姿なんておぞましいかぎりだけど、
たまにはこういう本もいいかな?と思う。
OVAにもなってるようなので見てみたいんだけど、
WOWOWあたりでやってくれないだろうか。

ZZ

2012-08-05 14:08:28 | アニメ・コミック・ゲーム
Sinanju5月に中国出張したとき、向こうではやることないから、
『ガンダムUC』全10巻を持参した。
ユニコーンについての知識はゼロだったんだけど、
さすがプロの作家、福井晴敏氏が正史に基づいて執筆しただけあって、
富野監督には失礼だけど、
ガンダムノベルの最高峰と思えるオモシロさだった。


ガンダムファンを標榜しているけど、
実はファーストしかろくに知らない。
Z時代は大学生だったから、アニメは見てない。
後追いで小説を読み、つい何年か前に劇場版を見た。
ZZに関しては、世界観をチラ見しただけで毛嫌いしてしまった。
ただし逆シャアは、アムロとシャアのストーリーだから
ファーストの延長というイメージですんなり受け入れられた。


ユニコーンのお陰で、ひさしぶりにガンダム熱に火がついた。
ノベルはほとんど読み漁って、ZZだけが残った。
ただ、アニメはDVDを買ってまで見る気がしないから、
UCを読み終えたことを機に、ZZの小説版をAmazonで購入した。


印象なんだけど、ZZは富野監督の天の邪鬼からできた作品だと思う。
大鑑巨砲主義、合体ロボ、神話風のファッション、ロリコン趣味...etc
ガンダムリアリズムの対極にある。
僕も天の邪鬼な方だから、読んでみたら、意外とフィットするかも知れない。
第一次ネオ・ジオン抗争のことも、少しは知りたいしね。

London Calling

2012-07-29 12:49:59 | アニメ・コミック・ゲーム
Paul_mccartney2ロンドン五輪が開幕した。
明け方近くから放送された開会式、
僕は常日ごろ4時には起きてるから、普通にみることができた。


最近のオリンピック、開催国の開会式にかける意気込みは凄まじく、
白けたこと言わせてもらえば、やたらと長い。
ご高齢の Her Majesty は大丈夫だったんだろうか?


オープニング付近の大英帝国の成り立ちなどは興味なかったけど、
ジェームズ・ボンドが女王陛下をお迎えに上がるという演出は、
さすが英国王室、サバけてるなーと感心した。
初音ミクが畏れ多くも天皇陛下をお連れするようなプロットは日本では考えられないし、
何よりも皇室にお芝居をしていただくなど禁忌中の禁忌だ。


選手入場も興味深かった。
自分の無知さ故なんだけど、よくわからない国(地域)がホント多かった。
多くの国の選手が、民族衣装を身にまとっているのも楽しかった。
どこかの国の選手は長槍(もちろんダミーだろう)を持って行進していた。
ならば日本は、和装に日本刀を差して行進したらどうだろう?
これって、荒唐無稽なことなんだろうか。


そして、ブリティッシュ・ロック。
選手入場のしんがり、英国選手団入場とき、
BGM がデヴィット・ボウイの「 Heros 」に変わったのには
鳥肌が立ったし、そんな文化を持つ英国がうらやましかった。


U.K ロック・メドレーの最後は「 Come Together 」。
この曲をオリンピック開会式で演るなんて、さすがパンクの国。
けど、泉下のジョンは苦笑いしてるんじゃないかな?


最後に “Sir” ポール・マッカートニー登場。
「 The End 」に続いて「 Hey Jude 」を演奏。
この選曲について、多くの人が Twitter で、
イッキに閉会式みたいな雰囲気になったとツイートしていたけど、
まったくの同感、激しく同意!
ポールほどのビッグショットなら、他にいくらでもあっただろ。


オリンピックの主役はもちろん選手で、ビッグゲストは余興でしかない。
けど閉会式も、ブリティッシュ・ロックのあらゆる世代のミュージシャンが登場するらしい。
日本選手の活躍を祈りつつ、そっちの方も期待したいな。