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SIDEWALK TALK

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出雲と朝鮮

2009-11-25 14:36:00 | 学問
Korea最近、古代の日本のこと、
具体的には4~5世紀頃の出雲が気になって、それに関する本を読んでいる。
もちろん僕には歴史学や朝鮮史の知識などないから、
以下のことは直感というか妄想というか、要するに当てずっぽうだ。


4世紀の出雲は、朝鮮半島と深い交流があったんじゃないだろうか。
当時の半島との道といえば、
百済から九州筑紫へのルートと高句麗から北陸あたりへのルートがメインだった。
それとは別に、新羅-出雲ルートが存在していたのではないか?


そのころ、朝鮮でも日本でも鉄器の需要が増大し、
製鉄のために半島の樹木が著しく減少した。
半島の地面は乾いていて、森林の復元能力が乏しかったので禿げ山になってしまい、
製鉄集団(たたら衆)が食えなくなってしまった。


そんなとき、海の向こう -つまり出雲- に森林だらけの土地があることを知り、
集団ごと渡来したんだと思う。
製鉄に要する集団の人数は百人前後だっただろうから、
その家族を含めると相当な人数になる。
村ごとやって来た、というイメージだっただろう。


山陰の山肌はまるでスポンジのように水分を含んでいて森林復元能力が高く、
オマケにこの国には梅雨もあって、渡来人たちにとっては別天地に思えたにちがいない。
その噂を聞きつけた半島の人びとが陸続として海を渡ってきたことは、想像に難くない。
当然、先住民である出雲人とは、交流があったり、トラブルがあったりしただろう。


僕は神話を飛躍して解釈することは好みじゃないけど、
八岐大蛇神話の大蛇は山に入ったたたら衆で、
8つにわかれた躰は山を流れる赤く熱い鉄の比喩だいうことにはうなずける。


そんなこんなで古代の出雲を知るためには、
当時の半島の歴史を知る必要があると思う。
基本不勉強だから、これらのことが手軽に一緒くたにわかる本を探してるんだけど、
未だ巡り逢えてない。


分不相応

2009-03-25 10:06:39 | 学問
昨夜、ある会合で、矢野寛治さんという
博報堂出身のコピーライターで、長い間 CM 制作に携わってきた方の講話を拝聴した。
いわゆるギョーカイの人だから、その話術は素晴らしく、
洒落たユーモアやウィットに富んだジョークがちりばめられていて、飽きることがなかった。


なりきり映画考 なりきり映画考

 矢野 寛治
 価格:¥ 1,890(税込)
 発売日:2008-11-04


話はガラッと変わって、「ジョブカフェ」というのがある。
経産省版ハローワークのようなもので、
フリーターやニート -要するに若造- に様々な就職支援サービスをおこなっている。


そのジョブカフェのコーディネーター A さんから、
地元の工業高校で、1時間ほど講話をしてくれ
と、依頼があった。


断りたかったけど、恩ある人からの依頼だから渋々引き受けた。
けど、演題も含めて何ともやりづらく、そもそもガラじゃない。


先日、喋ってきたんだけど、何か役に立ったのかな?
冒頭のコピーライターさんの講話を聴いて、僕との技倆の差に愕然とした。
まぁ、当たり前なんだけど…。


宿題

2009-01-23 12:52:45 | 学問
先ほどまで、商工会議所の広報情報化委員会 正副委員長会議に出席していた。
委員長の M さんはとてもスマートな思考回路をお持ちになっていて、
会議内容にムダというものがない。
かといってまったくの堅物でもなく、上質なユーモアのセンスも保持されていて、
会議中はいつも、そのユニークなお人柄でみんなを和ませてくれる。


日本語の作法 日本語の作法

 外山 滋比古
 価格:¥ 1,260(税込)
 発売日:2008-10



僕は、ガラにもなく、この委員会の副委員長を拝命している。
僕の他に、同職の副委員長がもう一人いる。
K さんという女性の議員だ。
K さんは、思ったことをいつもズバッと言う。
竹を割ったようなマインドの持ち主で、ホント小気味がいい。


こんなお二人との会議だから、短い時間で内容の濃い議論になる。
きょうも30分ほどで終了した。


さて、この K さん、
僕のデキが悪いからなのだろう、時たま宿題をくれる。
その宿題というのは、読書(感想文)。
自分の気に入った書籍があると、僕に読めと勧めてくれる。


きょうも会議終了後、1冊の本をいただいた。
日本語の作法?
歯に衣着せぬトークが売りの K さんにしては意外なタイトルだけど、
ともかく、次回 K さんに会うときまでに読破して、感想を述べなきゃいけない。

今度お会いするのは、来週の水曜日かな?


羅生門考

2008-12-10 14:41:37 | 学問
「お風呂で読める本」、というのがある。
ポリ塩化ビニル製だから、濡れた手で触ることはもちろん、湯舟に浸けても No Damage!
スグレモノです。


僕が買ってきたわけじゃないけど、
わが家のバスルームに、この「お風呂で読める本」が置いてある。
こないだ、何の気なしに、『羅生門・蜘蛛の糸/芥川龍之介』を読んでみた。


羅生門・蜘蛛の糸 (お風呂で読む文庫  4) 羅生門・蜘蛛の糸 (お風呂で読む文庫 4)

 芥川 龍之介
 価格:¥ 1,050(税込)
 発売日:2004-09-01


『羅生門』を初めて読んだのは何歳だったろうか?
中学時代だと思うけど、当時、何の感想もわかなかった。
ただ、情景や人物の描写がおどろおどろしく、わけもなくビビった。


その後、何度かこの『羅生門』を読んだけど、僕にはイマイチ良さがわかんない。
『羅生門』については数多くの評論が時代を超えてされていて、
その賛美を否定するつもりはないけど、僕にはピンとこないな。
アラフォーになった今もそうだ。

ただ視点をかえれば、文章日本語がまだ未成熟だった龍之介の時代に、
現代人の僕でも理解できる文章で書かれていることには驚かされる。
しかしこの文章力も、文壇の先輩である夏目漱石、正岡子規、森鴎外ら遺産を受け継いでのことだと思う。


もしかしたら、最初に読んだときに何となく感じた
「おどろおどろしさ」がこの作品の本質かもしれない。


P.S. この「お風呂で読める本」シリーズはオススメ。
烏の行水派の僕ですら、30分くらいは平気で入浴できちゃう。


東と西

2008-11-12 13:46:45 | 学問
Higashitonishi先日の出張のとき、旅の友に1冊の本を駅で購入した。

対談集 『東と西』

司馬遼太郎さんの対談集で、
対談相手は、アルヴィン・D・クックス、開高健、李御寧、
桑原武夫、エドウィン・O・ライシャワー… and more 。
タイトルが示すとおり、洋の東西を問わず、
ユニーク(独特)かつ精緻な日本史観をもった論客たちとの対談が悠々と繰りひろげられている。


まだ読破してないけど、
「多様な中世像・日本像」
と題された、網野善彦氏との対談パートはとくに興味深かった。


話は多岐にわたっていて、さまざまな視点から日本の中世を浮かび上がらせてるんだけど、
「中国と日本には、文章語と口語が二元的に古くからある」
という仮説には目から鱗が落ちる思いがした。


中国のことは知らないが、
江戸時代以前、九州人(薩摩人)と東北人(津軽人)では言葉が通じなかったに違いない。
でも文章語となると、この僕ですら、どちらの古文書も読むことができる。
これは謡(能楽)や浄瑠璃の功績らしい。


中国も同じらしく、
福建語と広東語は通じなくても、文書ならば共通ということらしい。
同じ文章を、福建人は福建語で、広東人は広東語で、北京のひとは北京語で読むことができるそうだ。
科挙の試験もそれぞれの言語で学習していた、と網野氏は検証されてる。
僕は、これは秦の始皇帝の政策によるものだと思うが、もちろん素人の当てずっぽうだ。


まだそこまで行き着いてないけど、李御寧(イ・オリオン)氏との対談もたのしみだ。
司馬さんの朝鮮半島に対する感覚は平明だから、
李氏との「日韓論」は抜き差しならない内容になっているに違いない。


またクックス氏との対談に触れて、ノモンハン事件についての本を読みたくなった。
僕には若いころからこの欲求が常にあるんだけど、未だにフィットする本に巡り逢っていない。


キリバカ

2008-09-13 10:17:18 | 学問
広島の取引先からのお土産です。
「桐葉菓」と書いて、「とうようか」と音読するとのこと。


Toyoka


その取引先さんはトンチが効いたひとで、
「桐葉菓」は「キリバカ」とも読める…、と。

地元広島では、あの「もみじ饅頭」よりも人気があるらしいです。
まだ開けてないので、どんなお菓子かは不明ですが…。  


ゆとり教育とペンケース

2007-11-01 08:59:26 | 学問
Pencil_box次の学習指導要領を審議してきた中央教育審議会が、中間報告をまとめた。
さまざまな答申がだされているけど、四捨五入すると、
「ゆとり教育」にダメ出し!
といったところだろうか。


僕は、「詰め込み教育」最後の世代だと思う。
だからというわけでもないが、「ゆとり教育」には反対。
大人が少々詰め込もうとしても、
子どもたちはサボタージュのための巧妙な手口をつぎつぎと開発し、ちゃっかりと遊んでしまう。
皆さんも、そうだったでしょ。
乱暴な意見かもしれないけど、詰め込むくらいがちょうどいい。


今回の答申の特徴は、理数系重視と小5からの英語授業開始といったところだろうか。
英語を取り入れることはいいことだと思うけど、母国語(国語)にもう少し力点を置くべきじゃないかな。
どんなに外国語を話せても、自身の心情や思索をめぐらすのは絶対的に母国語。
僕自身は大のニガテだったけど、国語はやはり大切だと思う。


ところで先日、こんな話をきいた。
最近の小学生は教材がやたら多く、机の上に教科書やノートの他にいろんなものを置かざるをえない。
だから?、よく筆箱を机から落とすらしい。
この対策として、学校は缶のペンケースを禁止した、とのこと。
缶のペンケースは、落としたときの音がうるさく、授業のジャマになるということらしい。


だから、こういうことが間違ってるんだって!
ペンケースを落とさないような所作やマナーを教えたり、机上での配置方法を自分で考えさせることが先で、
落とすことが前提な措置には疑問を抱かざるをえない。
「ゆとり」 or 「詰め込み」じゃなくて、
こういうところから教育現場をあらためるべきだと思うけど、どうだろうか?


職場訪問学習

2006-11-10 10:05:10 | 学問
Questionnaireきょうは、母校から依頼があり、
職場訪問学習ってことで、中学1年生6人が会社にきた。
  
いわゆる職場体験とちがって、きょうのは職場訪問。
じっさいに作業するんじゃなくて、30分ほどいろいろインタビュー(取材)されるわけです。
 
他愛もないっていうと身も蓋もないけど、
「創業何年ですか?」とか、「社員の人数は?」みたいなイージーな質問がほとんどなんだけど、
時たまディープな質問も飛びだして、ドキッとさせられる場面もあった。
  
たとえば、「この仕事を選んだ理由は?」とか、「この仕事の喜びは?」とか、
直球勝負でこられると、思わずたじろいじゃいます。
お陰でこっちもそれなりの気づきがあったわけで、
毎年お引き受けしてるんだけど、今後もつづけていこうかな、と。
 
ところで、ここんとこ世間では、いじめ問題がやかましい。
職場訪問学習や職場体験を毎年数校受け入れてるけど、
高校生も中学生も幼気な子ばかりで、そんな雰囲気を露ほども感じさせないんだけど…。
とにかく、スナオに成長してほしいですね。
  


作文審査

2006-09-11 08:09:00 | 学問
Tax_essay6月ごろ、納税貯蓄組合連合会で、市内の中学生に「税に関する作文」を募集した。
どれくらい応募があったかはきいてないけど、
その一部(12編)を審査してほしいと税務署から依頼がきた。


僕には、とてもそんな能力はない。
学生時代、国語は不得手な教科だったし、作文はとりわけ大キライだった。
やんわりとお断りしたのだけど、
この作文募集の趣旨は、文章能力の優劣を評価するんじゃなくて、
中学生が税を身近に感じる機会をつくるものだから、
僕の感性で好きな作品に高得点をつければいいという統括官の言葉に励まされ、
気乗りがしないまま引き受けた。


やはり、審査は難渋を極めた。
「今どきの中学生はシッカリしてるなぁ」と感心させられるばかりで、
10点満点の8点と9点ばかりになった。
審査しているこっちのほうが、税に対して鈍感に生活していると痛感させられて、気恥ずかしさをおぼえるばかり。
やはり僕には、この役は不向きだったな (^^ゞ


ダ・ヴィンチ・コード

2006-05-22 08:46:28 | 学問
The_da_vinci_code今年最大の話題作、『ダ・ヴィンチ・コード』観てきました。
サスガに映画館はフルハウス。
人気の高さがうかがえます。
 
サスペンス映画として、単純にオモシロかった。
でも僕のような仏教信奉者には、
カトリック(とくにオーソドックス)の人たちのような深い感想や烈しい反発、また後味のよさ、
そういった感じ方がイマイチなんでしょうね。
  
たとえは適切じゃないけど、
日本人ならだれでも「桃太郎」を知ってるように、
「聖杯伝説」や「アーサー王伝説」、「パルジファルの物語」などに親しんできた西洋人(かつてのローマ帝国圏内)の感想と日本人のそれとでは、ザンネンながら根本的なズレがあるんでしょう。
原作を読めとはいわないけど、ある程度予習していった方がいいと思います。
 
ところで、キャスト。
トム・ハンクスは(いい意味で)あいかわらずとしても、ジャン・レノがヨカッタ。
母国語での演技のせいか、いきいきとしてたし、チョイ役のわりには存在感もあった。
オドレイ・トトゥのことはよく知らないけど、
ワイフにいわせると、『アメリ』のときの方がカワイかったらしい。
特筆すべきは、シラス役のポール・ベタニー。
まさにハマリ役、ジャストミートなキャスティング。
危なすぎです。
あんなひとが歩いてたら、すぐ尋問にあって拘束されます。
 
原作の膨大な要素を2時間30分に詰め込んだためか、ムダなカットはいっさいナシ。
登場人物たちは、食事はおろか水さえも飲みません。
こういうプロットは、オモシロ味がないっていうか、味気ないんですよね、
僕的には。もうすこしユーモラスなシーンがあってもよかったんじゃないかと。
いろいろいったけど、これは観るべき映画。
オススメです!