SIDEWALK TALK

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ルパン三世

2014-08-29 11:22:03 | アニメ・コミック・ゲーム
Mine_fujiko米国(ハリウッド)では、アメコミの実写化作品は
百発必中のドル箱ジャンルといっていい。
スーパーマンのコスチューム全身タイツは、
今の感覚でいけばかなり変態度が高いと思うんだけど、
アメリカ人は頓着しない。


一方、日本の漫画やアニメは海外でも高く評価されている。
そのくせ邦画において、これらの実写化で成功した例は
ほとんどないんじゃないだろうか?
今般、あの名作『ルパン三世』が実写化された。


実はまだ見ていないし、今後も見ないかもしれない。
だから論評する資格はないんだけど、各方面のレヴューを読むと、
「やはり」と言うべきか、酷評の嵐が吹き荒れている。


ルパン、次元、五右衛門、不二子、銭形.....
登場人物のキャラは長い年月をかけて醸成され完成されていて、
役者がつけいる隙がないと思われる。
もしかしたら、日本で最も実写化が困難な題材なのかもしれない。
ルパンの初代声優、山田康雄さんが亡くなった後に起用されたクリカンも、
山田ルパンのモノマネ(精度は素晴らしい)という前提付だった。


とはいえ、ルパン作品にチャレンジした俳優さんたちには敬意を表したいし、
今後も邦画としてこのジャンルに関わっていくべきだと思う。
なぜなら、邦画でも成功例がわずかながらある。
その筆頭に『釣りバカ日誌』を挙げたいし、
この映画は実写化議論を超えて日本における喜劇映画の金字塔になった。
最近だと『テルマエ・ロマエ』なんかも秀作だと思うな。

終戦のエンペラー

2014-08-15 10:15:25 | 映画
Emperor公開当時、米国内では不評で、
興行成績は振るわなかったらしい。
理由は、日本の戦争責任を無視し、過剰に美化している
という痛烈な批判。
そりゃ、今までの太平洋戦争を描いた米国映画に比べると
視点がかなりニュートラル。
アメリカ人にとっては極めて日本寄りな作品に見えて仕方ないんだろう。


とはいえ僕も、侵略された方、裁かれた側の国民だから、
見てて気持ちいいもんじゃなかった。
日本人の視点からみると「そこはちゃうやろ!」とツッコミたくもなったけど、
前述のとおり、過去の米国作品に比べると許容範囲内で、
そうとうマシな歴史認識で描かれていた。


オープニングから中盤まではさしてオモシロくないプロットだった。
フェラーズ准将(マシュー・フォックス)の関係者への取り調べ(聴取)、
そしてフィクション部分の日本人元カノとの思い出探しで淡々とすすむ。
意外性のある史実の発掘もなく、このまま映画は終わるのかと思わせた。


ところが.....だ。
天皇陛下(片岡孝太郎)とマッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)の対面シーンで謎が解ける。
西田敏行演じる大将がいうところの
「本音と建前を持つ日本人の忠誠心の源は信奉で、それを理解すればすべてわかる」
との言葉の意味が、この一瞬で知れる。
退屈なそこまでの90分は伏線であり、すべてはこの場面の圧倒的感動のためにあった。


ずいぶん前に WOWOW で録ってたこの映画を見る気になったのは、
今日が「その日」だからなんだろう。
鑑賞後、何となくケツの穴が締まった感じがした。
送り盆の墓参も、清楚な気持ちでいけそうな気がしてる。