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SIDEWALK TALK

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芋たこなんきん

2022-08-24 10:09:48 | テレビ番組
LetterTVドラマはほとんど見ないんだけど、
BSの朝ドラは生活ルーティン化している。
だから歴代の朝ドラをずっと見てきたんだけど、
「芋たこなんきん」は数少ない例外のひとつなんだよね。


「芋たこなんきん」放送当時、
家を新築していて、実家に居候していた。
その期間、朝のルーティンが変わらざるを得ず、
放送時間には通勤していたからだ。


意外にも、当時の視聴率は芳しくなかったらしい。
しかし、BS再放送中の作品を見ると、
登場人物一人ひとりの描き方が細やかで、
役者さんたちの秀逸な演技も相まって、
朝ドラ史上の名作といっていいんじゃないかな?


藤山直美さんは舞台のひとである。
だから、國村隼さんとの掛け合いは、
アドリブの応酬だとひとり合点していた。
事実はちがったようで、シーケンスであっても、
二人が演じるとアドリブと思えるほど自然に見えた。
演技力の為せる業だったのだ。


この作品はなぜかアーカイブ化されていない。
それは舞台女優である藤山直美さんのこだわりで、
作品はその時代その時代のもので、
作られた時代に観てほしいということだったらしい。
この藤山直美さんの矜持が、
「芋たこなんきん」という作品を
さらにブラッシュアップさせたのかもしれないな。

#ちむどんどん反省会

2022-07-29 13:44:12 | テレビ番組
PajamasTwitter上で、
NHK朝ドラ『ちむどんどん』に対する
怨嗟の声が吹き荒れている。
出演している俳優さんたちが気の毒なほどである。


僕はほとんどTVドラマを見ないんだけど、
朝ドラだけは出社前のルーティンに組み込まれていて、
長年にわたり何となく見つづけている。
今は『芋たこなんきん』『ちむどんどん』を見てから、
家を出る。


『ちむどんどん』は、ある意味、
スゴいプロットともいえる。
適切な例えではないけど、
登場人物の8割方が知的障害者もどきで、
ときたま狂人やサイコパスみたいなのまででてくる。
まるで、映画『ノーカントリー』を毎朝
見せられているかのようだ。


僕的にはこのクソドラに対して、なんの感慨もない。
ルーティンのひとつだし、時間つぶしだし、
ドラマになにも期待していないからだ。
それどころか人の悪い僕は、
ハッシュタグ「#ちむどんどん反省会」を
むしろ楽しんでいる節がある。

輿亮さんの解説がききたい

2022-07-20 09:51:15 | テレビ番組
Pajamas地上波はニュースくらいしか見ないんだけど、
NHKのNFL中継は録画して毎試合たのしんでいた。
それが、昨シーズンから放送がなくなった。
今年のシーズンもないみたい。
大谷翔平くん人気にほだされて、
MLBに多額の放送権料を支払ってるんだろうか?


それで、NFLを見るためだけに、
2年前、CSの日テレジータスを契約した。
週2試合ほど中継がある。


そんな僕に朗報が舞い込んできた。
Prime Video でも放送するというのだ。
オンデマンドで配信してくれるんだろうか?
ライヴ配信のみだと、見るのは不可能にちかい。


そして、解説。
現地放送のままだと英語解説だろうから、
僕にはちんぷんかんぷん。
日本でNFLをたのしむのはハードルが高いんだよね。


解説といえば、僕は輿亮さんのそれが好きだ。
わかりやすさや知識の豊富さもさることながら、
語り口調が佐野元春に似ているんだよね。
佐野さんが解説してくれてるみたいで、
僕はニヤニヤしながらゲームをたのしめる。

住する所なきをまず花と知るべし

2014-02-13 16:10:23 | テレビ番組
KiyotsuneNHKに「100分 de 名著」という番組があり、
先日、4週にわたって、
世阿弥の『風姿花伝』を特集していた。
大学時代、僕は酔狂なことに
能楽サークルに所属していた。
金春流に師事していて、
素人芸ながらお謡とお仕舞を少しかじった。
だから、この『風姿花伝』編は興味深かった。


学習院能楽研究会(能研)には
宝生流と金春流の芸を学ぶと同時に、
流派を超えた「ゼミナール」というカテゴリーもあって、
能の歴史や系譜、思想、美術論などにも触れる機会があった。


もちろん僕は劣等生で、大した知識を得ることはなかった。
それだけに目から鱗が落ちるような発見がたくさんあって、
番組を通して、能の黎明期に現れた
世阿弥という天才の「凄味」を再認識した。


能研ゼミで教わった世阿弥の言葉で、一番好きなのは
「住する所なきをまず花と知るべし」
というフレーズ。
殊更に現在の言葉で英訳すれば、
「I'm rolling」「Let's rock'n'roll」
というニュアンスなのかもしれない。
世阿弥時代、能楽はアヴァンギャルドな存在だったのだ。


風姿花伝論は他の素晴らしい研究者にゆずるとして、
ちょっと前、その能研の見知らぬ大先輩からメールをいただいた。
能研は今年50周年の節目を迎えるらしく、
その記念誌に何か思い出話を寄稿してほしいという。
メンドくさくもあり、面映ゆくもあるのだけど、
僕の青春の酸いも甘いも大部分を占めている
お世話になった大好きなサークルの依頼を断る理由はなく、
快諾した。


さて、問題は内容である。
クソマジメなことを書いたところで、誰も読まないだろう。
とはいえ、関係者だけわかる(ウケる)内輪話もいかがなものか?
締め切りまで1ヶ月ほどになり、
そろそろペンを取らなきゃと焦りはじめた。
とりあえず、寄稿文のタイトルだけ決めた。

「御学友なれなかった俺はしぶしぶ入部を決意しました。」

わかるやつだけわかればいい!

俺たちの旅

2014-01-30 11:22:32 | テレビ番組
Oretachinotabi最近ちょくちょく、
井の頭公園の「かいぼり」作業のニュースを耳にする。
かいぼりとは、池の水を抜き、
底の泥を天日干しにする作業を数回繰り返し、
植物プランクトンの増殖を防ぎ水質改善をすることらしい。
今では生息魚の8割ちかくを占める
ブラックバスなどの外来種も一網打尽にできるという。


井の頭公園にはちょっとした思い入れがある。
中学生のころだったか、ドラマ『俺たちの旅』が再放送されていて、
なぜかその世界観に憧れて、僕は喜々として見ていた。
ドラマの舞台が、井の頭公園近辺だったのだ。


ドラマの主人公たちは、大学にはほとんどいかず、
アルバイト中心で、その日が楽しければよいという生活。
社会にアジャストできず、
それぞれに悩みを抱えながらも自由奔放に生きていた。
世間知らずの田舎のガキだった僕は、
都会の大学生ってああなんだ、
と完全にまちがった認識を植え付けられた。


東京の大学に入学してカノジョと井の頭公園でボートに乗る、
というシンプルすぎる動機で受験して、マグレで合格した。
けれど結局、ボートの夢は果たせなかった。
というより、大学時代、井の頭公園には一度も出向くことがなかった。
入学して、現実を目の当たりにして、
中学のころの瑞々しいセンチメンタリズムが失われていたのかもしれない。


かいぼり作業によって、外来種に加えて、
自転車やバイク、建築資材、プリンターなどの不法投棄物が取り除かれている。
井の頭池は、明治時代までは湧き水が出て飲み水に使われていた。
歌川広重は、その美しさを浮世絵に描いている。
いつかきれいになった井の頭公園を訪れて、
今度こそカノジョとボートに乗ってみたい。

狂想曲

2013-12-14 10:47:05 | テレビ番組
Ozaki_yutaka2今年は尾崎豊がデビューして30周年の節目に当たる年らしい。
デビュー記念日の12月1日、WOWOW で「 THE DAY 」という
オザキの特集番組が放送されていた。


番組を見て、僕は少しウンザリした。
相も変わらず「十代の代弁者」「若者の教祖」として、
オザキを祭り上げていたからだ。
バンダイの「ガンダム商法」と似たり寄ったりだと感じた。


僕はオザキと同年だから、リアルタイムで彼の音楽に触れた。
佐野元春や浜田省吾をルーツとする真っ直ぐな彼のロックンロールには、
同じ音楽を聴いて育った同世代として、シンパシー以上の何ごとかを感じていた。
けど僕は、オザキを「カリスマ」とか「教祖」などと崇めたことはない。
むしろ、狂信的に、盲目的に、彼に熱狂する当時のファンを苦々しくみていた。


デビューして亡くなるまでの9年間にリリースした6枚のアルバムも、
すべてリアルタイムで購入して聴いた。
けれど殊更に待ち望んで買ったわけじゃなく、
当時の僕ら世代の一般教養というか、必須科目みたいな感じだったと思う。


「もしオザキが今も生きていたなら」と想像することは詮無いことだが、
恐らくろくなことになってないと思う。
歌うことをやめているか、
少なくともシーンからは消えているんじゃないだろうか?


ティーンエイジャーの焦燥感や苛立ちを歌ったシンガーは、
オザキの他にも幾らでもいる。
オザキの凄みは、当事者の十代でそれについて歌ったことに尽きる。
だから自然、リリックがストレートな表現にならざるを得なかったし、
僕ら同世代の聞き手もすぐに共鳴できた。


生前のオザキの苦悩は、オザキの死の遠因は、
実像以上に「十代の代弁者」と祭り上げられたことだったと思う。
オザキが亡くなって21年の歳月が流れた。
そろそろ尾崎豊というシンガーソングライターを冷静に評価する時期だと思う。
終わらない狂想曲のようなバカ騒ぎは、泉下のオザキも望んでないにちがいない。


潮騒のメモリー

2013-09-28 15:39:32 | テレビ番組
ShiosaiNHK朝ドラ「あまちゃん」が最終回をむかえた。
僕も毎朝欠かさず見てたから、
巨大なサーガを見終わったような気がして、
一抹の寂しさをおぼえている。
ひさしぶりに掛け値なしに楽しめた朝ドラだった。


作者のクドカンとほぼ同世代の僕にとって、
シンパシーを感じるオマージュ(という名のパロディか?)が
まるで冬の夜空に瞬く星屑のように散りばめられていた。
キョンキョンと薬師丸ひろ子の共演というだけでも、
僕ら世代には“ジェジェジェ”なキャスティングだった。


番組では、メインキャストの他に、たくさんのスターが誕生した。
「若春子」
「ストーブさん」
「前髪クネ男」
「いっそん」
「ミズタク」
「梅さん」
枚挙に暇がない。


あまちゃんは、単なるオモシロお気楽ドラマじゃない。
タブー視されている東日本大震災を題材にしてる点は、
大きく評価されていい。
舞台である久慈市周辺の観光客数も激増しているらしいから、
東北復興へ実質的な効果もあったかと思う。


震災編、とりわけ最終週の展開がぐだぐだだったのはご愛敬だろう。
あのテーマはそれだけ重く、扱いがむずかしい。
お堅い NHKがそれにチャレンジできたのは、
あまちゃんへの支持率の高さだろう。


当然ながら、続編を望む声が多いらしい。
けど、僕は敢えてそれを了としない。
その理由はここでは細かく述べないが、四捨五入すると、
このドラマを単なるコメディに堕としめたくないからだ。


アキちゃんが最期にユイちゃんに語りかけた台詞。
「明日も明後日も…来年もある。今はここまでだけど。来年はこっから先にも行けるんだ」
あまちゃんは、僕らの“潮騒のメモリー”になった。
Stand by Me!

夢は夜ひらく

2013-08-28 15:25:58 | テレビ番組
Tv2ワイドショーやエンタメ系ニュースはあまり見ない方だけど、
それでも先週自殺した、
有名女性シンガーソングライターの母で、
本人も演歌歌手だった女性の自殺報道を最近やたら目にする。
自殺はお気の毒だけど、正直なところ少々ウンザリしている。


今回の騒動で僕もはじめて知ったのだけど、
この件における一連のテレビ報道は、
実は自殺に関する「国際的な報道のルール」ともいうべき
ガイドラインに著しく違反しているらしい。


「国際ルール」というのは、国連の専門機関であるWHOが定めた
自殺予防 メディア関係者のための手引き」日本語版報道のガイドラインのことだ。
詳細は煩雑になるのでここでは触れないが、
要するに「大騒ぎするな」ということが、その主旨として見てとれる。


家族全員が芸能関係者ということである程度のプライバシーの侵害はやむを得ないとしても、
生前の奇行や精神疾患、親子(夫婦)関係などを興味本位であげつらうのはどうかと思う。
死者に対して尊崇の念を持つという、
この国の美徳はもはや崩れてしまったのだろうか?
視聴者もテレビ局が思っているほど興味ないと思うのだけど、
それは僕の買いかぶりなんだろうか?

しあわせな日々

2013-05-04 15:12:56 | テレビ番組
AmachanこのG 後半の4連休、
実はまったく予定がない。
少しさびしい気がする反面、
これって幸せなことなんだろうな、とも思う。
ともかく、ゆっくり英気を養いたい。


朝寝坊したいんだけど、オッサンになったせいだろう、
5時ごろには目が覚めて、
7時前にはベッドから抜けだしてしまう。
で、ルーティンの朝ドラ『あまちゃん』みながら朝メシ食って、
僕の休日がはじまる。


読書や音楽&映画鑑賞は現代人の日常だろうから、
これらは趣味の領域には入らない。
無趣味の僕は、この連休を娯楽小説とロックとWOWOWで過ごしている。
もちろん?while drinking である。
チョコやポテチやジャンクフードも食べ放題。


多趣味な人やコアな趣味をお持ちの人からすれば、
なんともチープな休日だと同情されても仕方がない。
けど僕は、これはこれで大きな幸福感を感じてるんだよな。

バイプレイヤー

2013-04-28 14:07:49 | テレビ番組
Akiji_kobayashi今朝みた『ウルトラセブン』第47話「あなたはだぁれ?」に、
小林昭二さんがキャスティングされていた。
小林さんは、『ウルトラマン』では科特隊のムラマツキャップを演じ、
『仮面ライダー』では“おやっさん”立花藤兵衛役で活躍した。
僕ら世代では、極めて重要なバイプレイヤーだった。
僕は知らなかったが、
ジョン・ウェインの吹き替え声優としても活躍したらしい。


バイプレイヤーといえば、お気に入りの役者さんが2人いる。
クリフ・カーティスとデヴィッド・モースだ。
両人ともFBIやCIAのエージェントを演っても絵になるし、
テロリストなどの敵役としても雰囲気がある。


Cliff_curtisクリフ・カーティスはニュージーランドのマオリ族出身らしいが、
僕はずっとアラブ系の人だと思ってた。
実際にそういう役が多かったし、
エージェント役にしろテロリスト役にしろ、
アラブ人故の世間からの不条理や信仰と任務の狭間に揺れる心情を
見事に演じてきた。
アラブ人と勘違いしていたのは、僕だけじゃないだろう。


彼の出演作で僕がとくに印象に残っているのは、
『トレーニング デイ』『コラテラル・ダメージ』『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』の3作。
彼なしでは、これらの作品は成立しなかったと思う。
こういう微妙な役どころを演じられる役者さんはホントに少ない。
名バイプレイヤーの面目躍如だ。


David_morseもう一人の名バイプレイヤー、
デヴィッド・モースはアメリカそのもののような演技をする。
たたき上げの優秀な捜査官も
汚職に塗れた腐敗警官もそつなくこなすし、
アート系のヨーロッパ映画でも存在感を発揮している。


『ディスタービア』での殺人鬼役はマジで恐かったし、
『16ブロック』での汚職警官もはまり役だったし、
『ハート・ロッカー』では脇役過ぎる脇役軍人を好演していた。


このエントリーを書くに当たって、
「バイプレイヤー」という単語について調べてみた。
僕らが脇役に対して使っている「バイプレーヤー(byplayer)」は実は和製英語で、
英語では「supporting player」が正しいらしい。
何にせよ、こういう名バイプレイヤーがいるからこそ、
僕らのシネマライフはより豊かになるのである。