花追い放浪記

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ダンギク コウの花図鑑

2021-10-08 | コウの花図鑑

10月に見つけた野草の花(長崎県)

 

ダンギク(段菊)

 Caryopteris incana (Houtt.) Miq.

 

シソ科(APGⅢ) ダンギク属
花期 : 9~10月
生育地 : 山地の岩場 林縁
分布 : 長崎県 鹿児島県
RDB指定 : 環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類 長崎県:準絶滅危惧種

今年(2021年)は久しぶりに長崎県の自生地を訪れた
他の植物と合わせて観察したかったので、登山道のない岩山に登る事にした

 

山頂付近の岩場に到着すると、以前と変わらず沢山のダンギクが自生していた

 

例年と比べると、早い開花だったようで、盛りを過ぎた株が多かった

 

ダンギクは基本的に岩場に多く自生するが、林縁の草地も自生に適しているようだ

 

岩場に自生する多くのダンギクと、そこから望む雄大な風景は、本当に素晴らしいの一言
そこに到達するまでの苦しい灌木の藪漕ぎも報われる瞬間なのであった

 

ダンギクは草丈30~80cm程の多年草で、大陸系遺存植物と推測され、朝鮮半島、中国、台湾に分布する
分布の中心が満州、朝鮮地域で、日本では極限られた地域にのみ自生する満鮮要素の植物で、日本での自生地は長崎県と鹿児島県に限定される
茎は直立し、ほとんど分枝せず、対生する葉の葉腋を囲むように多くの花を付ける
節毎の集散花序が下から順番に開花し、葉がキクに似ている事が名前の由来となったようだ

 

葉は卵形で、葉縁は鋸歯状、 裏面は毛が密生してやや灰色となり、 表面は灰緑色
冬季はロゼット状で越冬する
夏の高温多湿や乾燥に強い植物なので、競合が少ない過酷な岩山に自生できるのだろう

 

この季節の岩山はまさに花の楽園となっていた

 

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