元祖・東京きっぷる堂 (gooブログ版)

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「ソイレント・グリーン」妄想:kipple

2009-11-30 23:58:00 | kipple小説

     「ソイレント・グリーン」妄想



ふっ!俺の名はソーン。又の名をソーンkippleというチャールトン・ヘストンだ。

ま、一応、刑事をやっている。何故か2009年の日本でな。しかも、パラレルなんだ。分かるか?あの「ソイレント・グリーン」の2022年のニューヨークから時空間移動してきたのさ。でも、俺たちゃ死んでるから幽霊なんだけどな。幽霊刑事(デカ)ソーンkippleとは俺の事だ。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

もちろんソル・ロスも幽霊だ。ソル・ロスは俺が死ぬ前にソイレント・グリーンにされちまって喰われちまったからな。そんで、幽霊同士で、この日本にやってきたわけさ。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

しかし、この日本と言う国でも、格差、格差と言ってるようだが、俺たちのいたニューヨークに比べたら、天国のようだ。まだ暴動の一つさえおきてないようだし、シャベル・カーで貧困階級の宿無し人間をゴミのように処理してるわけでもない。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

おっと、ここは実は天国なのかい?あっはっはっは・・・。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

エコ?そんな事は気にする必要もない。俺たちのいたニューヨークじゃ貧民は自転車こぎで発電だ。そこまで行くには、まだまだ、遠い・・・遠すぎる・・・。今のうちに普通に電気を使っておくべきだ。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

問題は人口増加なんだ、俺たちのいた世界の失敗は。人口は減らすべきだったんだ。俺たちはそこんとこは身に染みて分かってるんだ、なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

驚いた事に、この日本という国は、人口減少を心配している。何故だ?税金を増やすため?バカな事は考えちゃだめだ。本末転倒になる。人口が増えれば、俺たちのいたニューヨークと同じ事になる。同じ轍を踏むな。日本人。年寄りの若者負担が多過ぎる?何を言ってるんだ。制度を変えればいい。年寄りは直に死んでゆく。何十年かすれば世代別人口は旨く調整される。ここで人口を増やそうとしては俺たちの二の舞になる。食料は不足し、エネルギーは枯渇し、究極の格差が出現するぞ。本当の地獄だ。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

だいたい、この日本と言う国。国土に対して人口比率が多過ぎる。五千万人くらいが丁度よいだろう。そうすれば何かあった時でも食料も国内生産でまかなえる。エネルギー消費も非常に少なくなる。今の日本人は間違えている。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

子供を生むな。これしか、俺たちにアドバイスできる事はないか。いつの世も真実は少数派に宿るものだが、この日本でもそうらしい。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

観たか?民主党の事業仕分け。必殺仕分け人だと。政治家が必殺を名乗るとは何ていう狂気、何というていたらくだ。あいつらは殺し屋なのか?それに政治家が権力を振りかざして、あんな風にTVで映したら子供たちへの影響が心配だ。それに、政治家が役人に対してあんな強権めいた事をやらかしたら、又、俺たちのいたニューヨークと同じ事になるぞ。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

この国の人間は懲りてないのか?以前、小泉と言う首相の狂気に翻弄され地域はズタズタになり、それこそ、どんどん格差は開き、国民は未だに続く痛みと苦しみに耐えられず、犯罪は増え、あのゲッペルスもどきの竹中なんとかの口車に踊らされ・・・いや、今さら言っても、もう遅いな。これは止まらないだろう。日本人よ、君らも俺たちのいたニューヨークと同じ目に合うのだ、覚悟を決めた方がよい。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

唯一、政治家がやるべき事がある。一つだけでいい。あとは事態を悪化させるだけだから、何もせずに取りあえず生活できるくらいの税金を国民から恵んでもらえばよいだろう。役人の方がよっぽど使える、俺たちぁ身を持って知ってるんだ、なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

一つだ!一つだけ!政治家がやらねばならぬ事!それは、「ホーム」を作る事だ!
せめて死ぬ時くらいは己で選び、苦しまず幸せに殺して欲しい!何故だか、そういう議論さえ起こらない。不思議なもんだ。皆、苦しんで死にたいのだろうか?年老いて苦しんで苦しんで死にたいのか?
何故、安楽死施設を国費で作ろうという議論が出てこないのだ?俺たちのいたニューヨークで唯一の救いは「ホーム」だった。あそこに行けば全ての苦しみは終る。大量に人を殺して死刑にしてもらわなくてもすむのに。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“そうじゃのぅ”

なぁ、ソル・ロス。あんた、「ホーム」で安らかに何の苦痛も無く死んでったよなぁ。最後に好きな「ペールギュントの朝」とベートーベンの「田園」を聴き、美しい大自然の映像に包まれて。ええ?どうだった?「ホーム」で死んだ気分は?

ソル・ロス“最高じゃったぁー!もー!最高過ぎて生涯、あんなに幸福だった事なんぞなかったぞい!ソーン、ワシからも、言わせておくれや!日本人!日本の政治家よ!まだ間に合う!一刻も早く安楽死施設を国費で作るのじゃ!「ホーム」じゃ!「ホーム」を作るのじゃ!政治家はそれだけを決めて実行すれば良い!あんないいモンはない!わしゃ~「ホーム」で死ねて、それだけが、あのニューヨークで幸福だった事なんじゃぁー!「ホーム」が無いなんて、あのニューヨークより、もっと最悪で底無しの絶望じゃぁぁあああ~っ!”

はい、長妻大臣よ。厚生労働省よ。年金なんか全部無しにして、「ホーム」を作りなさい。後は何にもしなくて良い。お茶でも飲んでジッとしててくれ。「ホーム」の運営だけは、不正や犯罪に利用されないようにしっかりとやっとくれ。あとは何にもしなくて良い。最低限の生活が営めるくらいの税金を国民に恵んでもらいなさい。なぁ、ソル・ロス。

ソル・ロス“その通りじゃ!”

それじゃ、我々は幽霊専用の「ホーム」へ行って昇天しますか?成仏しますか?

ソル・ロイ“そうじゃのぅ”




                   


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)



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