【或る着物生活者の一生】
昨日もヘコヘコ病院通いじゃ。物療で牽引じゃ。やけに混んでおって、そう言えばこの間やけに空いてたけど何かあったの?と聞くと例の小保方さんの記者会見の時に病院はガラガラになり翌日の朝も空いてて徐々に患者が戻ったとの事。
マスコミも国民も下衆ばかり。くだらん。
【或る着物生活者の一生】
昨日はなかなか過ごしやすい一日でござったのぅ。薄い長襦袢に漆黒長着(裏群青)で過ごして候。
御隠居は特に何も買わんが商店街をブラブラ。あちこちの店に顔を出す。古くから知ってる個人商店には特に思い入れが強いもんでど~か潰れないでくれ頑張ってくれ。敬慕の域や
【或る着物生活者の一生】
買うときゃなガキの頃から世話になっとる勲章モノのお店で買うわい。ま金が溜まったらね~ガハハハハ!金ねぇ~からねぇ~アハハハハ~!
とほざいてると逆に色々と小物をタダで頂いちまったぜ。タオルとかよ、バッグとかよ。殆ど客が来ない老舗の店から逆に施されるワシだ
【或る着物生活者の一生】
老舗の個人商店の方々はワシが年がら年中着物と下駄で暮らしてる事を大変お喜びになるので(通りかかると「いよ!かっこいい!」とか声がかかる)せいぜい死ぬまで日本の風情をお届け致しやしょう!
夏が近づき、ああこの夏がワシの最後の夏じゃな、と思えど、又夏は来る
【或る着物生活者の一生】
すっかり日本じゃなくなっちまった名前だけの日本じゃ生きる意味も価値も無く、かつて日常に溢れ返っておった日本的な諸々の文化も木端微塵に失せ、人々は只々積極的に西洋文化に隷属する事にやっきになり文化的自滅の道を選択し続けここまで無機質で醜悪な世界に至った訳だ
【或る着物生活者の一生】
全ての日本的なものを日本人自体が侮蔑し続け近代南蛮西洋文化の奴隷となる事が上等だとの思い込みを果て無く加速していった結果、こんなにも卑劣醜悪グロテスクな日本と言う名だけのただの惨たらしい場所が出現しちまった。
だがそんな中でもワシの様な日本派はまだおる。
【或る着物生活者の一生】
最近、紫の着物を着た女の噂をよく聞くのじゃ。
いくつかの商店で「あなたと同じ様にいつもお綺麗な紫の着物を着た女性が最近いらっしゃいますよ」となあ。
商店街で噂になっとると言う事は逆に其の紫の着物の女の方にもワシの事は「漆黒の着物の男」と伝わっておるじゃろ
【或る着物生活者の一生】
紫の着物の女。それはもうお綺麗な方で。
いつか出逢うか、逢うてはならぬか。
一度目、二度目、三度目の逢瀬は死なねばなりませぬ。
なんちってYO!