木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

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シンデレラレッスン(2)二筋破れず

2013-07-13 16:48:47 | 将棋
片上大輔六段。
言わずと知れた若手実力者で、
今期より連盟理事も務めるとても偉い人でもある。

ひょんなことから、筆者の自宅に招かれ、
さらにひょんなことから、筆者の娘の対局を観戦することになり、
さらにさらにひょんなことから、棋譜の読み上げ係をお願いされるという
目に合われているのだった。

この事実から分かるのは、
片上六段は、尋常ならざるいい人だということであります。
ありがとうございました!


さて、そんなわけで我が家の娘VS中村六段の八枚落ち対決。

初手から始まり

△3二金 ▲7六歩 △7二金 ▲2六歩 △4二玉 ▲2五歩
△2二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲2八飛
△6四歩 ▲3八銀 △7四歩 ▲2七銀 △7三金 ▲2六銀

と進んで【第一図】。



娘は棒銀の意思表示をした。

この第一図で、中村六段の指し手は△8四歩。
角頭にプレッシャーをかける一手だが、
具体的な攻めにはまだ遠い。

しかし、娘は、▲7八金 となんとも手堅く受ける。
筆者は、娘に、あぶなっかしい攻めをされないよう
受けは早目にと、教えていたわけであるが、
その成果が出たようである。

以下、△6三金 ▲2五銀 △3二玉  と進む。

娘2五銀に対し、2三地点に効いている駒を増やさないと
陣形崩壊なので、3二玉と受けるわけであり、
二枚聞かせれば一応、棒銀だけでは破れない。

筆者も、9級時代、上手の玉、金二枚の守りを崩せず、
しばしば涙したものである。
たかだか二枚の守りなのに、なんでこんなに守備力が高いのか。

また、上手の右金は、
たかが金一枚のはずなのに、なんであんなに攻撃力が高いのか。

さて、というわけで、娘は、二筋攻略をあっさり断念し、
三筋から攻撃を始める。

▲3六歩  △9四歩 ▲9六歩 △5四歩
▲3五歩 △6五歩 ▲3四歩  △同 歩
▲同 銀 △3三歩

途中、中村六段の9四歩に
ちゃっかり端を受けていたりするのがしぶい気がするが、
とにもかくにも、3筋の歩をぶつけ、交換に持ち込み
3三歩。

【第二図は3三歩まで】


二枚の守りはやはり破れない。
ここでどちらに引くかが問題になるが、娘の指し手は

▲4五銀

であった。

中央に幅効かせるわけで、この手は、
中村六段にも褒められるのであった。

とはいえ、中村六段、まだまだ涼しい顔をしている。
ちなみに、周知のとおりであるが、中村六段の涼しい顔は、マジで涼しそうだ。

さて、とりあえず2筋・3筋の歩は切ったが
まだ破れていない。
ここで戦局は思わぬ方向にゆくのであった・・・。