書くこと。そして生きること。
…このことの関係についてずっとずっと考えている。
博士論文を書いていると、
わたしがずっとずっと考えてきたこの問題にあらためて向きあわざるを得ない。
わたしは、なぜ生きているの?
この問いに、確かな答えがあるとしたら、
それは、書くこととの関わりの中にある。
たとえ、「書くことを教える」という間接的なかたちであるにしても。
それだけは、確か。
・・・・・・
わたしは、世界から残されて、たったひとりだったから、
いつ消えてもいいと思っていた。
消えないための手段を考えていたわけじゃない。
だけど、せめて自分の痕跡が、たとえ微かな痕跡であったとしても、
残すことができたらと思った。
そのときに、わたしに残された手段は書くことだけだった。
あのときは、毎日、何かを書いていた気がする。
人と人とがつながるためのことば。
そのことばを痕跡として残すための「書くこと」。
痕跡は残される。
<いま・ここ>にいるわたしでない誰かに向けて差し出された痕跡。
誰でも、その痕跡を見ることができる。
わたしでない誰かもそれを見ることができる。
もちろん、<いま・ここ>にいるわたしでないわたし、未来のわたしも。
その痕跡を見るときに、
わたしは、自分が生きていたことを思う。
それは、わたしが生み出せるほんのかすかな光。
混沌とした闇の中で、わたしがわたしであることを知るための光。
わたしが一人でないことを知るためのかすかな光。
…このことの関係についてずっとずっと考えている。
博士論文を書いていると、
わたしがずっとずっと考えてきたこの問題にあらためて向きあわざるを得ない。
わたしは、なぜ生きているの?
この問いに、確かな答えがあるとしたら、
それは、書くこととの関わりの中にある。
たとえ、「書くことを教える」という間接的なかたちであるにしても。
それだけは、確か。
・・・・・・
わたしは、世界から残されて、たったひとりだったから、
いつ消えてもいいと思っていた。
消えないための手段を考えていたわけじゃない。
だけど、せめて自分の痕跡が、たとえ微かな痕跡であったとしても、
残すことができたらと思った。
そのときに、わたしに残された手段は書くことだけだった。
あのときは、毎日、何かを書いていた気がする。
人と人とがつながるためのことば。
そのことばを痕跡として残すための「書くこと」。
痕跡は残される。
<いま・ここ>にいるわたしでない誰かに向けて差し出された痕跡。
誰でも、その痕跡を見ることができる。
わたしでない誰かもそれを見ることができる。
もちろん、<いま・ここ>にいるわたしでないわたし、未来のわたしも。
その痕跡を見るときに、
わたしは、自分が生きていたことを思う。
それは、わたしが生み出せるほんのかすかな光。
混沌とした闇の中で、わたしがわたしであることを知るための光。
わたしが一人でないことを知るためのかすかな光。