気ままな旅

マイカーでの気ままな旅で、束縛された予定や時間にとらわれない、自由奔放な行動をとる旅の紹介です。

陶彫り作品とやきもの文化漂う道の駅での出会い

2008-11-28 10:59:19 | 気ままな旅
 11月11日(火)名城公園の散策を終えた私達は、かつて、私の名古屋時代に住んでい、た岐阜県多治見市に向かった。
 通称、愛岐道路と呼ばれている道路から、定光寺公園前を経由して多治見市に入った。
 懐かしい光景が次から次へと入ってくる。一つ一つの場所に思い出があった。
 多治見市内で所用を済ませると、時間は午後7時をまわっていた。
 今日の宿泊先をどこにするか! 明日の夕方までビジネスの予定ははいっていない。
 そうだ、明日は久しぶりに岐阜県明智町にある「大正村」に行ってみよう! と思い立ち、道の駅を探してみると、明智町までの道中に「美濃焼街道 どんぶり会館」の道の駅があった。
 愛車を停車している場所から13kmほどの距離である。
 スーパーで夕食の買い物を済ました後出発する。道の駅までは30分ほどで到着する。
 遅い夕食が始まった。
 透き通った夜空には無数の星が輝いている。
 少し冷えてきているが、明日も天気はよさそうである。 
 
 11月12日(水)朝6時過ぎに目覚める。
 明るい太陽が愛車のカーテン越しに入っている。
 車の外に出ると快晴の天気で、目の前には、紅葉した樹木や、円形でどんぶり形状の建物に、お椀をのせたような屋根のある、道の駅の建物が目に入ってくる。
 道の駅の北側には、幾重にも続く紅葉した山稜の上に、うっすらと雪化粧した御嶽山が見えている。
 南東側には小さな池がある。その向こう側には半円形状の構造を持つ橋が架けられ、周辺の景観とうまく調和をさしている。
 この一帯は公園として整備され、ウオーキングなどで市民が憩いやすいように配慮されているようだ。
 道路の反対側には「セラテクノ土岐」という、落ちついたたたずまいの新しい建物がある。
 妻が朝食の準備をしている間に、道の駅周辺を散策することにした。
        
          
            道の駅 土岐美濃焼街道「どんぶり会館」 
 
 この道の駅は、岐阜県多治見市の隣町で土岐市の南側にある駄知(だち)という町にある。
 駄知は昔から美濃焼(陶器)が盛んで、どんぶりなどの陶器の生産地として知られている。
 道の駅では、駄知町の窯家を営む企業が共同で出店して、地場産業である陶器を、通常の市価より値打ちの価格で販売している。
 店の規模も大きく、品揃いが豊富であった。私も日常品として使う陶器を購入した。

 ※美濃焼とは、岐阜県の東、JR中央線沿いある多治見市、土岐市、瑞浪市、笠原町、可児市の一部で焼かれた陶器のことをいう。
  
          
      道の駅からの景観 ここからは御嶽山や南アルプスなどが眺望できる

          
            道の駅からの 長野県にある御嶽山(標高=3067m)

          
         道の駅にある陶彫の作品と向かいにあるセラテクノ土岐の建物

 道路の反対側に、「セラテクノ土岐」という、落ちついたたたずまいの建物である。
 この建物は美濃焼などの、やきもの文化の継承と、美濃焼産業の振興の拠点として生まれ変わった、土岐市立陶磁器試験場である。
 最新の試験研究施設のみだけでなく、やきものを通して広く人々の交流や情報交換の場として、作陶アトリエや体験コーナーなどが設置されている。
 みずみずしい美しさに満ちた自然の中で、土のぬくもりと歴史ある美濃焼の伝統の奥深さが、体験できる複合施設である。

                  
        日本現代陶彫展’96の金賞 「重厚円大蛙」の作品(天野裕夫作)

          
        日本現代陶彫展’96の金賞 「重厚円大蛙」の作品(天野裕夫作)

この作品は上記写真の表の部分で。日本現代陶彫展’96の金賞の作品である。道の駅入り口に展示している。
          
 土岐市の姉妹都市「ファエンツア市=イタリア」の職員と地元の共同作用で作庭したイタリア庭園(2004年)
 この庭の周辺には、日本現代と陶彫展の入賞作品がたくさん展示してある。
 まるで野外博物館で、美濃焼陶器の街としての雰囲気が、隅々まで漂っているように感じる。
 ここに、私の印象に残った作品の一部を紹介する。

          
          第6回日本現代陶彫展’96優秀賞 「誕生=安藤寿恭」の作品

           
 陶彫展’96優秀賞 作品名「雲層=斎木俊秀」 陶彫展2000金賞 作品名「ぐっ ぐぐうー=川合正樹」

          
            陶彫展’96 優秀賞 作品名「黙 示=藤井一範」

          
        第7回日本現代陶彫展’98 銀賞作品名 「土属の祖=松浦弘道」 

           
第3回 世界陶彫シンポジウム作品名「土に根ざして=スタン・アンダソン=USA」  
                     第2回世界陶彫シンポジウム作品名「物質主義と金権主義=チャーリー コー=フィリピン」

          
        日本現代陶彫展’96 優秀賞 作品名「地の記憶=高田吉朗」             
 朝早く、何気なしに散策した道の駅周辺で、このような陶彫りの作品に出会えるのは、大きな喜びと驚きであった。
 ほんとは陶彫り作品の一つ一つにテーマがあり、コンセプトを踏まえて作陶されていると思われる。
 私の気ままな旅は、事前に予備知識や調査などせずに、天気やその時の状況に遭わせて行動している。
 その為に、理解力がどうしてもどぼしくなる。
 見学中に説明文や看板などをデジカメで撮影、帰宅後にパソコンを通して見たり、インターネットなどで調査することが多い。
 今回の野外に展示されている、どの作品にも見ごたえがあり、興味をさらに惹かれそうである。
 特に「誕生」の作品には好印象をもった。
 金賞の「重厚円大蛙」の作品は、これはなんだろう!何を現しているだろう! といくら考えてもよく分からなかった。
 もう一つの金賞作品 「ぐっ ぐぐうー」 あっさりとしていて、色合いもすばらしいが、作品名との兼ね合いをもっと知りたいと思った。
          
                道の駅で会った地元の人たち 
 
 散策を終え愛車まで帰ってくると、朝食の準備が整っていた。
 今朝は風もなく、温かい太陽がサンサンと一帯を照らす、穏やかな天気である。
 私たちは目の前にある休憩施設で、朝食を摂ることにした。
 目の前では、地元の人たちが、数人話し合ったりしてくつろいでいる。
 妻が近くにいる人たちに、朝たてたコーヒーを勧めたところ、快く飲んでくれた。 
 一口飲んで 「おいしい」 と言ってくれた。
 その人たちの親しい人達が、道の駅に入って来て、挨拶を交わした後、
 「そのコーヒーどうしたの!」 の言葉から短い会話が始まった。
 「この人たちにいただいた」 「このコーヒーとってもおいしいよ」
 「ブラジルの本場のコーヒーだよ」
 「へーそうなの」
 私たちは 「どうぞ どうぞ」 と言ってコーヒーを勧める。
 そうすると、たちまち、たくさんの人たちが見えてコーヒーを振舞うようになった。
 みんな 朝一番のコーヒーを 「おいしい」 と言って飲んでくれる。
 コーヒーを飲みながら暫く談笑した後、ご覧のような記念写真を摂ることになった。 
 
 暫くして、単車に乗った3人のライダーの人たちがやって来て、私の愛車横のスペースに駐車する。
 挨拶を交わした後、会話が始まった。
 名古屋から3人でやってきて、これから大正村や、紅葉の名所である香嵐渓(愛知県豊田市東の奥にある紅葉の名所)にあるまでツーリングするとのことであった。
 別れ際に妻も一緒にと言って、ご覧のような記念写真を撮らせてもらった。 

          
               道の駅で3人のライダーの人たちと記念の写真

 朝食から地元の皆さんとの談笑も一段落した後、私達も出発の準備をして、同じ岐阜県の明智町にある大正村に向かった。1時間ほどの距離である。


           




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