東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

新宿区立新宿歴史博物館

2012-01-30 21:25:59 | 新宿区
今回は新宿区立新宿歴史博物館である。


外には四ッ谷見附橋の欄干が保存されている。


まずはアクセスから。一番近いのは都営新宿線曙橋駅だろうと思う。東京メトロ丸ノ内線四ッ谷三丁目駅それに四ッ谷駅からも徒歩可能。四ッ谷駅からは少し歩く感じ。


最後に少し細い道に入っていくのだが、そこに入る前の歩道には案内が建てられているので分かりやすい。


開館時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:第2,第4月曜日(月曜日が休日に当たるときは、その翌日)
    年末、年始(12月29日~1月3日)
    資料整理期間等、博物館が指定する日
観覧料:一般300円、小中学生100円 特別展別途指定

入って下院段を下りたフロアが常設展のスペースになっており、見終えて出てくると企画展スペースがあるという感じ。なかなか見応えはあるので、300円の観覧料は高いとは思わない。


出口にはスタンプも備えられている。割とどこでもスタンプ好きだけど、それほどスタンプ好き需要ってあるのだろうか?といいつつ、押してくるのだが。


新宿の歴史が総合的に分かるような展示になっている。とはいえ、まず最初のポイントは、甲州街道の内藤新宿の宿場町であったこと。日本橋からの距離はともかくとして、江戸の町の市街地からは続きと言って良い程近い距離ということに気付く。今の四ッ谷四丁目交差点辺りから宿場町が始まって、追分を含んで宿場町が広がっていた様は興味深い。


土蔵造りの商店。江戸東京たてもの園にも保存されていないが、こんな黒塗りの土蔵造りの商店が江戸以来の商家のステイタスだった。復元とはいえ、その姿を残してくれているのが嬉しい。


ちなみに、館内は指定箇所のみ撮影可ということになっている。勿論、今回の写真はその場所で撮ったもの。そして、大正期から急速に発展を遂げ、盛り場へと変わっていった新宿。下町が震災で壊滅したことで、西へと移動した人たちの憩いの場となったのが新宿だった。浅草に近いテイストを持っていながら、よりモダンなのが新宿ともいえる。そして、自腹で楽しむ町でもあった。その発展を支えた足が、東京市電。これは5000形の実物大の復元モックアップ。


盛り場新宿の歴史などにもスペースが割かれていて面白い。中村屋に紀伊國屋書店は新宿を代表する存在だが、他にも映画館を始めさまざまな時代と共に栄えたものがあった。そして、これは戦前の典型的な住宅。和風の建築に洋間を設けた折衷様式。中にも入れる。


少々足場の悪いところにあるのだが、見応えはあるし、私は気に入っている郷土資料館のひとつである。新宿区は牛込区と淀橋区が一緒になってできた区である。そして、ここも軍都であったわけで、市ヶ谷の現防衛省は陸軍士官学校であったところ、さらには陸軍省、参謀本部があった場所でもある。さらに、戸山は陸軍病院など軍事施設も多かった。そういった展示も一通りはあるので、概要は分かりやすい。

新宿区発行の資料にも面白いものがあって、まず第一にお勧めなのが、「新宿盛り場地図」というもの。これは昭和10年前後の火災保険図で作成された新宿駅周辺の詳細な地図。大判で見やすいし、面白い。500円。


図録や写真集なども豊富に出ているので、ミュージアムショップもチェックしてみる楽しみがある。大東京時代の新しい盛り場であり、西に拡張した東京の中心地ともいえる新宿という土地を知るには良い施設だと思う。


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