東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

池上本門寺と周辺を歩く~その五:南之院

2015-03-13 19:23:19 | 大田区
さて、車坂下の本町稲荷神社から先へ行く前に、車坂から下ってそのまま伸びていく直ぐ先に大きな木造建築が目に付いたので、行ってみた。蓮月庵という蕎麦屋さんだが、表に貼られていた紙によると
「お知らせ
 この度、諸般の事情により、六月十七日をもちまして閉店させて頂く事となりました。
開店以来 五十数年、長きにわたりご愛顧しただきました皆々様に心から厚く御礼申し上げます。
 誠に、ありがとう御座いました。
お客様各位              蓮月店主」
とのこと。状況から見るに、2014年に閉店されたようだ。池上本門寺の町に相応しい雰囲気のある店だけに、もったいないとも思う。反面、この場所は総門からは少し外れた場所なので、周辺を散策する人が増えていかない限りは、あまり人通りが多くはない場所になっているとも言える。


建物自体、戦後のものというよりは、それよりも古いものではないかと思う。


テナント募集とも貼り出されているが、どうなるのだろうか。今時珍しい、昔の蕎麦屋の佇まい。


右側の横手の引き戸は、昔のまま。映画のロケでもしたくなるような雰囲気だ。


本門寺に詣でる人にも知られた店だったのだろうか?正面の引き戸はサッシに交換されている。


下見板貼の一部は補修されているが、全体にしっかりしていて、このまま活かして使われることになれば良いのにと思う。


さて、そこからまた先へ進んでいくと、南之院の案内の石柱が角にある。そこを曲がって入って行くと、黒塗りの門がある。


「南之院
弘安五年(一二八二)日蓮上人の直弟子の中でも最長老の日昭聖人の庵室として開創。日蓮聖人の滅後、日昭聖人はこの庵室にあって本門寺を守ったと伝えられている。古くは大坊の西側にあり、大成弁院とよばれた。江戸期には幕府の御用絵師狩野家の菩提所として大いに栄えた。本堂内陣の竜の天井画は狩野探玄の筆による。また、狩野家歴代の法筺印塔と五輪塔が付近の墓地にあり、代々の位牌が本堂内の位牌壇に祀られている。」


山門だけではなく、本堂も黒。シックな雰囲気。


整備が行われて間もないようで、とても美しい状態だった。


境内の雰囲気。


昭和48年12月の銘のある、山門、庫裏の瓦改修記念碑。


境内の隅にあった半跏思惟像。穏やかな柔らかい表情。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 池上本門寺と周辺を歩く~そ... | トップ | JRダイヤ改正記念:昔の東京... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

大田区」カテゴリの最新記事