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ネズミモチとアオバセセリ


ネズミモチが花盛りだ。このネズミモチ、ギャラリー野の苑を開設して間もない頃、竹林から移植したものだ。30cmくらいのものだっただろうか、竹林の一角に水が湧く所があり、そのすぐ脇の日当りの悪い所に生えていたものだ。移植した所は、それまでと全く違う日当りのいい場所。そのためか、当初は育ちが悪くなかなか伸びてくれなかった。しかし、年を重ねるほどに、わが地を得たりとばかりに枝を伸ばし始め、ぐんぐんと成長してきた。
ネズミモチはどこでもありふれた木だが、落葉樹が多いギャラリーのまわりでは、ツバキ等とともに数少ない常緑広葉の照葉樹だ。ネズミモチの実は、色も大きさもネズミの糞に良く似ている。そして葉っぱは、モチノキに似ている。名前は、そこから来ているようだ。ネズミの糞に似ている実は、漢方薬にも使われているみたいで、薬効は「五臓も心も安らかにし、あらゆる病気を取り除く」という。ちょっと試してみる価値ありそうだ・・・・。
そのネズミモチの花は白くて小さい。しかし、いっぱい花が付く。その花のまわりでは、真っ黒なオナガアゲハやキアゲハなど、大きなアゲハ科のチョウが風に乗って舞う。そんな中、白い花から花に懸命に蜜を求めるチョウが数匹。セセリ科の仲間では、唯一青い翅を持つアオバセセリだ。翅の後ろに濃いオレンジ色がある美しいチョウだ。以前から、このネズミモチに来ていたのかもしれないが、今年初めて気がついた。

※チョウの仲間の数え方は専門的には「頭」、ここでは日常に使う「匹」にしています。
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