天気は快晴。雲ひとつない絶好の打ち上げ日和。そして展望日和。
いつもは、ロケットの打ち上げ時間になると慌てて外に出て眺めていたので、今日は打ち上げ予定の20分程前にタイマーをセット。
打ち上げ時刻は午前9時50分20秒だ。タイマーをセットすると、不思議なもので時間を忘れることがない。ということで、ベルがなる直前にタイマーをストップ。デジカメを持って車で6、7分の公園の展望台へと出かけた。ロケット打ち上げ場は、隣県鹿児島県肝属町内之浦。展望台からは南南西に約93km。一筋しか見えないかもしれないと思いながら、展望台への階段を急ぐと、久しぶりのためか息が切れそうだった。
目的とした展望台に登ると残念なことに少し樹木が邪魔だった。それよりいいのは少し下った岬のようなところ。展望台からみると、既にそこには7、8人の人だかりが出来、あれこれロケット談義に花が咲いているようだった。私も仲間に入れてもらい、三言四言談義の後、予定の時刻。
南の空に一筋の白い筋が天へと向った。まるで青い空を引き裂くようにオレンジの光がぐんぐん登って行く。オレンジの光は小さな砲弾の形だ。遠く離れた昼間に、ロケットが出す光が見えたのは始めての経験。皆、そうだったらしく、その場にいた人たちは「時間よ止まれ!、時間を巻き戻して!」の感激の声。ちょっとお裾分けしたい朝の一時だった。