夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<燈花会にあわせて、ぶらり奈良 その2。>

2016-08-07 | つれづれ

 なら燈花会能は、毎年の燈花会に合わせて行われているそうで、春日大社の近くにある奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KAでありました。
席の引換開始時間からは大幅過ぎて、なんとか開始時刻には滑り込んだ感じで。。。
正面はいっぱいだったのですが、脇正面の橋掛かりすぐ横の席が空いていたので、そこにしました。
演目は、仕舞「岩船」「枕ノ段」、能「清経 替ノ型」、狂言「棒縛り」、能「恋重荷」でした。

お能って、色々と独特のルールがなんだか難しくて尻込みしちゃって
さらに、あの小鼓・大鼓の「よ~ぉ」「ポンッ」という、ゆ~ったりしたリズムと、シテ・ワキ、地謡などの台詞というか謡もゆ~ったりしてて、もう睡魔が・・・
となってしまうので、さあ今回は頑張らないとーって(笑)
どちらかというと寧ろ、狂言の棒縛りが観たかったという邪道な私なのでどうなっちゃうかなと心配でした。
でも、最初に、今日の大筋を説明してくださって、大体の台詞を印刷した紙も配ってくださっていたので、とっても分かりやすかったです。

最初の清経は、気付いたら心配していた通りに意識が・・・
周りを見てもやっぱり船漕いでる人が多くて、どうやったって舞台からは丸見えだから、本当にゴメンナサイ~って思いながら、何度も頑張ったけど、やっぱり気付いたらお話もほぼ終わりでした(笑)

休憩をはさんで、お楽しみ「棒縛り」では、うってかわって会場が大爆笑で。
やはり、狂言というのは素人向けでとっつきやすいな~と思ってしまいます。
太郎冠者と次郎冠者のやり取りもですし、途中主人が帰ってきてからの3人のやり取りも面白すぎて。
顔芸もですが、太郎冠者次郎冠者の喋りの間や抑揚が、なんとも憎めなくて、大喝采になっちゃうね~。

最後の「恋重荷」は、何が違うのか分からないけど、終わりまでしっかりと起きて観ることが出来て

皆さん、声がすごく深くて良いお声をしてて、ぞくぞくした。
なんとなくたまたまのご縁で観ることが出来ましたが、詳しくは分からないとしても、昔から長い時間、変わりつつも変わらずに伝わってきたものを、これからも伝えようとしている人たちの空気というものは、やっぱり何かが違うものだなと。
和でも洋でも、大切に伝えていきたいものだと思いました。

そして、意外と身近なものなんだとも思った。
お話のテーマにしたって、夫婦の情愛だったり、美しい女性への憧れだったり、叶わぬ恋に身悶えして哀れにも鬼になってしまう老人とか。
それでも、鬼になるのが人だとしたら、愛しさを選ぶのも人だったり。
昔も今も不変なのは、人のココロってことかしら。
お能アレコレについて、書いてあるHPが面白かったので、お時間ある方は是非~ ⇒「the 能ドットコム


本当はちょっと贅沢に和ランチでもと思っていましたが、全然時間が足りず
昼抜きで、途中でお腹鳴ったらどうしようかとひやひやものでした(笑)
終わってから会場を出たら、ちょうど燈花会の出店の準備がちらほらと始まっていて、おいしそうだった飛騨牛コロッケをゲット~
 ・・・すみません、私の歯形付き。笑。


少し人心地着いたため、東大寺の方へ散歩しながら戻ります。
 春日野も夜になると綺麗なんだよね~。
鹿さんは、揃いも揃っておやつタイムかな?
ムシャムシャと草を食べてました。

親とはぐれたのか、ピーピー鳴いて走りまわってるバンビも居て、可哀相だったよ~
すっごい焦ってた

 そして、東大寺の参道では、なんというか・・・軋むような切なそうな音で鳴いてる鹿さんも居たりして。
どっちも鹿の鳴き声って初めて聞いた・・・。
野生の動物は、イマイチ距離感が分からなくて、人と自然が共生するのは難しいと、無性に切なくなったのでした。


燈花会が始まるにはもう少し時間があるため、お腹が減りすぎて、行き倒れると思い(笑)「東大寺門前 夢風ひろば」 へ。
大仏プリンも好きですが(笑)隣の門前市場で、鹿クッキーとか、気になった「べっぴん奈良漬」 とかをお土産に購入して。
お目当ては「黒川本家」! 
散々迷った挙句、今日はコレ! 葛餅なり~
これがねー んもうビックリするくらいに美味しかったの!
トロトロ~って甘くて粘っこくて、これがホントの吉野葛か!ってなった。
他にもいっぱい食べたいメニューがあったんだけど、時間も中途半端でやめた。。。また今度行こう。。。


博物館のところまで戻ってきたら、ちょうど鹿さんもお昼寝というか、ネムネムタイムみたいで。 
 目がとろ~んってなってるよー(笑)
そうかと思ったら、燈花会の消火用なのか、それとも正しい使い道なのか知らないけど、、、  水分補給中。笑。
 飛天が飛んでそうな 涼し気な雲。
興福寺へ向かう途中にある売店の軒先では、、、  「あーソコソコ 気持ちいー」って声が聞こえてきそうな鹿さんの顔www
なんつーことしてもらってるんやー(笑)


ようやく到着しました。久しぶりの興福寺の五重塔。 
東金堂と国宝館の共通拝観をお願いして、まずは東金堂へ。
お堂には、薬師如来さまと、日光・月光菩薩、文殊さまや、十二神将など、国宝や重要文化財の仏さまたちが。
人が少ないので、しばらくじーっと見上げてて静かな気持ちを取り戻して。

 慈悲万行の御朱印は南円堂の社務所で頂けます。
その隣には一言観音様が。
御朱印を頂くのに行ったり来たり彷徨ってしまった(笑)
気付いたら、素敵な夕焼けにお堂が浮かびあがる、幻想的な風景が。 夕焼雲とちっちゃい三日月。
こういう悠久の空は、同じ歴史ある町・京都とはまた違った雰囲気です。
奈良は時代がもっと古いからなのか、おおらかでゆったりとした空気が流れてる。
どちらも素敵です。

満を持して(笑)国宝館へ。
中心に位置する千手観音さまも、穏やかで優しく見守ってくださってますが、迦楼羅像などの乾漆八部衆立像もお気に入り。
でも一番はやっぱり阿修羅さんで。笑。

ずーっとお顔を眺めてると、そのうちにふっと笑ってくれるんです。
その笑ってくれる瞬間まで、ずーっと眺めていて。
あ、笑った、ってなると、きちんと清めてもらった気がして。
それでやっとお参りを終えるという。
笑。
え、私危ない人かな???笑。
仏像とかってもちろんお守りくださるのもあると思うけど、結局は自分との対話にもなるんじゃないかな、と勝手に思ってるのでした
 
ショップで三面のお顔を映した絵はがきと、丸い小さな木の棒に般若心経が彫られたキーホルダーをお守り代わりに買って。
出口のところで中金堂の再建勧進のために、お堂で使っている木材を丸く根付にしたものと、その木材を混ぜ込んだお香とがあったので、それぞれ頂いてきました。 
少しだけだけど、再建のお手伝いが出来たらいいなぁ。

 外に出ると流石に真っ暗で。
 燈花会の明かりが灯っています。
そろそろ足が限界に来てたので、浴衣を着たカップルなどを掻き分け一人で(笑)駅へと向かいます。
    猿沢池も風情があります。
ホントは浮見堂がお気に入りなんだけどねー。
今日はもう無理・・・

 猿沢池からひがしむき商店街に向かう途中の、もう一つのお気に入りスポット。

ひがしむき商店街の角っこにあり、いつも日中は超高速餅つきを披露してくれるお餅屋さん「中谷堂」のよもぎ餅が、見るからにモチモチふわふわだったので、迷わずお買い上げ(笑)
美味しいんだ、ここのお餅
ちなみに、家帰って晩御飯もそこそこに速攻食べたので、写真はありません(`・ω・´)笑。


ということで、ほぼ当初の計画通り、奈良を満喫したのでした~( ´艸`)
あ、興福寺の夜間拝観は、残念ながら14日の日曜日まで!
オススメなので是非是非!

次の企みは、慈悲万行を完成させるために、元興寺にお参りする事です。
ならまちには行った事あるけど、元興寺は、私初めてだから。。。 
近々行くぞー 


<燈花会にあわせて、ぶらり奈良 その1。>

2016-08-07 | つれづれ

こないだの日曜日に、先日頂いた「なら燈花会能」のチケットを持って、奈良に遊びに行って来ました~。
 
今日の私の企みは(笑)
少し早めに到着して、第六十次式年造替の外遷宮が行われている春日大社にお詣りして、お能を観た後は、拝観時間の延長をしてる興福寺に阿修羅さんに会いに行って、燈花会を観て帰ること。
あとは何か奈良っぽいものが食べられたら、なお良し(笑)


ということで、春日大社は鳥居から本殿まで割と距離があるので、えっちらおっちら 鹿さんを眺めながらテクテクと歩きます。
  バンビがちょっとビビりながら観光客を遠巻きに見てた
親子鹿は木陰で涼み中。   立派な角を持った雄鹿も休憩中。 
 鹿せんべいの売り場近くには、たくさんの鹿がたむろ。 
鹿もゲンキンなもので、  食べ物を持ってなかったら、ぷいっ てなもんです。笑。 

 ちょっと覗いて見てたり。

祓戸神社の前に座って、お出迎え~。 
 並ぶ石灯籠。
そしてここで、鹿さんの おちり  そーっと背後から近付いて撮ってたら、周りの人に不思議な顔された(←当たり前)
でも、お土産屋さんで鹿ケツばかり集めた絵はがき売ってたから、案外需要はあるかと・・・(笑)


春日大社は今、仮殿へ神様がお移りになられているので、せっかくなので「国宝御本殿特別参拝と釣燈籠特別拝観」をしてきました。
 回廊には、たくさんの釣燈籠が。
 ちゃんとひとつひとつ見てなかったんだけど、直江兼続や藤堂高虎、徳川綱吉、宇喜多秀家から奉納された釣燈籠も公開されてたらしい・・・。 
  トカゲが、一生懸命に人間たちから逃げてた(笑)
   藤浪之屋では、万燈籠が再現されていて、なかなかお盆にお詣りできない人には嬉しい次第。
 ここにも藤棚とお社が。

境内にはたくさんのお社があって、いろんな神様を祀っていました。
御蓋山浮雲峰遙拝所は、禁足地であり、鹿島の武甕槌命様が 白鹿の背にお乗りになって天降られた御蓋山の頂上(浮雲峰)の遙拝所だそうで。
鹿島・香取・枚岡の神々様がお鎮まりになる神奈備として崇められていたため、今も禁足地になっているんだって。
鹿島と香取、懐かしいな~
鹿島神宮の雄々しさと、香取神宮のキラキラと柔らかな空気。 
遠く思いを馳せてみる。

 直会殿は重要文化財です。

御朱印は今、造替に合わせて11月までの限定の印となっていて、更に今は世界遺産・元興寺を記念して、慈悲万行菩薩さまにゆかりの春日大社・興福寺・元興寺の3社で「慈悲万行」の印を押していただけるとのこと。
良い時期に伺いました~。

広い境内にある、夫婦大國社にもお参りして、御朱印を頂きます。
日本で唯一、ご夫婦の大国さまをお祀りしているんだって。
ゆっくりとお参りしていたら、思ってたよりも時間が過ぎてしまい、急ぎ会場へ向かいます。
途中、何かの儀式の場だったのかなー? 

長くなったので、続きます~