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会田誠展 天才でごめんなさい

2012年12月23日 23時13分27秒 | Art Cafe
森美術館で開催中です。

1990年代初頭のデビューから 20年にわたる会田誠(1965年生まれ)の仕事では、美少女、日本、アメリカ、歴史、伝統、漫画、戦争、サラリーマン、美術、教育など、明治以降の近代化と戦後の高度経済成長を成し遂げた日本の社会や政治経済、そこから生まれた大衆文化や美術を取り巻く制度などに言及した題材が、批評的な視点とともに捉えられてきました。そこでは日本社会が無意識に共有してきた常識や慣習などがしばしば覆され、隠蔽されてきたタブーやコンプレックス、本音や矛盾が生々しく開示されます。そのために会田の作品は強烈な不快感と爽快感の双方を見る者に与え、他の追随を許さない独自の路線を歩んで来たといえるでしょう。会田の作品は技法的にも、油絵、日本画、彫刻、映像から漫画、パフォーマンスまで幅広く、ある作品では極めて高い技巧を披露したかと思えば、直後にそれら一切を否定するような振る舞いを見せます。この態度もまた会田の全体像を掴みにくくしてきた要因とも言えますが、同時に会田自身があえて秩序や分析、作家としての定型化を拒んできたことの顕われでもあるでしょう。その多面性や複雑さの全貌を明らかにせず、予測不可能性を保持したまま、会田はデビュー以来継続的に鮮烈な作品を発表しつづけ、近年では後進の世代にも大きな影響を与えています。森美術館で開催する「 会田誠展:天才でごめんなさい」は、会田の初期から最新作までを総覧できる初めての機会であり、美術館での初個展ともなります。美術も社会もエロもグロもすべてが複雑に絡み合った会田の世界観は、高い技術や特定のスタイルを持たないという意味で、タイトルにある「 天才 」という言葉に象徴されています。
会田の作家としての 20年は、日本がバブル経済崩壊後の長期的な低迷期を内向的に過ごしている間に、近隣アジア諸国の急速な近代化や経済成長、世界情勢の多文化化、グローバル化などが進行した時期とも重なりあいます。国際社会あるいはアジア諸国における日本の位置づけや役割が改めて強く問われている現在、会田がわれわれの眼前に提示する社会的タブー、形骸化した伝統、振り返られるべき歴史、芸術と大衆文化の共存といった文化的特異性に真摯に対峙することが、この国の未来を考えるうえで今まさに求められているのではないでしょうか。日本の近現代美術やその環境に言及しながら会田の作品を紐解いていくことは、日本社会や人々の心理の深層、日本の現代美術の複雑さを考える機会でもあると考えています。

以上、TABより引用です。



なんかこれでいいのか?? と思ったりもしますが 天才の芸術ですから。 何と言うか才能が羨ましい限りです。
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