里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

我が家の古木①~石榴(ザクロ)

2022年11月14日 | 大樹と古木

我が家には相当昔に植えられた古い庭木がいくつかあります。
ザクロもその一つで、今年3年ぶりに実を着けました。
この機に、改めて我が家の古木について、記録しておくことにしました。
古木の正式な定義は知りません。小生の勝手なものです。
何と言っても、筆頭に挙げるべきはこのザクロ。


我が家の庭ではダントツの存在感を示しており、我が家のぬし的存在です。


樹齢はざっと100数十年と推測しています。少なくとも130年以上。
根拠としては、40年前に亡くなった祖母の証言です。
祖母が生まれたのは明治25年で、仮に存命ならば今年ちょうど130歳と言うことになります。
祖母が生まれた時には、すでに現在の家があり、物心ついた頃にはザクロの木もあったと言います。
おそらく このザクロの木は庭を作った時、最初に植えられた庭木の一つと思われます。
長い年月に耐えてきた風格は他の庭木を圧します。


しかし、それだけに勢いが弱ってきたことは明らかです。
昔は新しい太い枝が生長するため、伸びないように切り詰めることが主な剪定でした。
今はそのような枝はなくなり、新たな枝は殆どが徒長枝です。


幹の一部は腐り空洞も目立ってきました。


また植物も生えています。それらもこの木の風格を形作っているとも言えるのですが。


昔は、沢山の花が咲き、秋になれば実も沢山着けました。
幼少の頃は木によじ登って熟した実を採り、よくしゃぶったものです。
今は花も実もぐんと少なくなりました。そういう樹齢ではなくなったと言うことなのでしょう。


少々記憶が曖昧になってしまいましたが、今年の花は少なく写真にも留めていません。
これは、一昨年のもの。


近年では比較的多かった方です。


しかし、一昨年、昨年と2年連続で果実は1個も成りませんでした。
多分今年も成らないだろうと全く期待していませんでした。
それが何と1カ所に固まって成ったのです。


そもそもザクロは花数に比べて実留まりが悪いので、このような着き方をするのは珍しい。
まして、老木なのでこんな風に成るとは思いもしませんでした。


葉は黄葉し、落葉してきました。
実がパックリと割れるのを待っていましたが、無理のようです。
ある程度皮に張りがないと割れません。ここで、採ることにしました。


小さい実1個だけ割れていました。他は皮は老化し割れるまでの余力はなくなっているようです。異常乾燥が続いたこともあるかもしれません。

1個だけでも、パックリ割れたのをしばらくぶりに見ることができたのは嬉しい。


仏壇に1個供えました。
切ってみました。鮮やかな赤色の種子。


昔は庭木であると同時に果実としても利用していました。
久しぶりにしゃぶってみました。酸っぱいながらも甘味があります。懐かしい味が蘇ります。
少し調べてみると、ザクロは古典的園芸植物の一つで、縁起のよい木として昔から庭に植えられたらしい。
熟した果実に多数の赤い種子が入っていることから、子孫繁栄の意味をもち、子宝のシンボルにされたと言います。
庭に最初に植えられたのももっともと理解できます。
ただし、我が家の庭を象徴するこの古木を維持していくのは容易でないことなのです。
この後、機会を見て他の古木についても記録したい。