里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

長ネギと曲がりネギ

2022年03月20日 | 畑:葉菜類

今年は長ネギに加え少々の曲がりネギを作っています。


まだ大分残っていますが、何れねぎ坊主が出てくれば終わりです。
寒冷地の当地といえども最近気温が少し上がってきたので、先はあまり長くないでしょう。
これは普通の長ネギ。10月から収穫を続けています。


冬季は少し纏めて穫り、自宅側に囲ったり土付きのまま袋に入れ取り込んだりしています。
11月下旬に最終の土寄せした後は、特に手を掛けていません。


湿害防止を最優先に、植付け溝を浅くしているため土寄せが難しくなりました。
分岐部までの軟白が不十分になっています。


それでも、近年あまり出来が良くなかったことから見ると、太りもまずまずで甘味、旨味は十分です。


こちらは曲がりネギ。


11月末と少し遅くなりましたが、一部を曲がりネギにしてみました。
当初から計画した訳ではないので、あくまで曲がりネギ風です。
ただ、今となれば十分な日数が経過しているので、曲がりネギと言って差し支えないと思います。
今では、一見何の変哲もない一本太ネギに見えます。


何も知らなければ伸びの悪いネギのように見えるかもしれません。
曲がりネギは植え替える時にネギを斜めに寝かせます。これが「ヤトイ」と呼ばれる作業です。
当地方では「仙台曲がりネギ」の伝統的な栽培法で、旨いネギの代名詞とされます。
植えた当初は葉が横を向いていますが、生長すると次第に葉は垂直に立ってきます。
今では葉は完全に真っ直ぐ上を向いています。
斜めに植えられているので、土寄せは分岐部まで容易にできます。
ですから軟白も確実。


穫るのも簡単です。


まずまずの曲がりネギになっています。


曲がりネギは曲がるときのストレスで軟らかくなり、甘味も増すと言われています。
収穫した長ネギと曲がりネギを並べてみます。


泥皮を剥いでみると違いがよく分かります。


曲がりの具合や軟白の違いが一目瞭然。
曲がりネギは分岐部までよく軟白されています。
消費者はその形からも長ネギは何となく硬そうな、曲がりネギは軟らかそうなイメージを持っているようです。