KAYO MATSUSHIMA HP

ペンギン×アート作家 松島佳世のブログです。
展覧会情報と創作の日々の様子を書きます

kayo-penの興福寺国宝展

2005-08-03 10:18:15 | 美術館
 もう1ヶ月以上前になるのですが、大阪市立美術館で6/7~7/10に開催されていた興福寺国宝展に行ってきました。
 お目当ては、「国宝 薬師如来像頭部」いわゆる「山田寺仏頭」です。
歴史の教科書にはたいてい載っている白鳳時代の代表作。
多分どなたでも名は覚えていなくても、見たことはあるはず。
 私もはじめの出会いは教科書でした。幼いなりにも一目ボレして、私の大好きな仏像ベスト10には、入ってます。

 数奇な運命をたどり、今は彩色も鍍金も剥がれて、しかも頭だけのお姿。写真だと左耳は取れていると思っていたのだけど、実物を見ると、ひしゃげて押しつぶされていました。あぁ、この方がより悲惨さを感じます。
 なのに、端正でもの静かな面持ち。お顔を拝見していると、いつのまにか悲しいというより力強さを感じてしまいます。うつくしい・・・・・。
 
 とまぁ、仏像フェチの私は、うっとりしておりました。そこに、信じられない光景が・・・
 
 よく、美術館って展示会場の隅でいすに座って監視しているお姉さんっていると思うのですが、この美術館はなぜか年配のおばさんが多かった。そのおばさんの一人がぞうきんを持って、展示ケースだの、手すりだのを聡怩オ出したのです。!!!!!もうびっくり。

 美術館にはよく行く方だけど、いまだかって、展示中の聡怩ヘ見たことがなかった。なんかごく自然に聡怩オているおばさんを見ると、きっとここでは当たり前のことなのだろうと思う。でもな~~~~。いま私が触った手すりをすぐ目の前で拭かれると、なんかゆっくりと鑑賞できなくて・・・早々に美術館を出た私でした。でも、次ぎなる目的があったので、別にすべておばさんのせいではありませんよ。

 目的ははるばる奈良まで行って、興福寺南円堂特別開扉をみること。

 いや~~すごくよかった。あらためて仏像って、美術館でなく、寺で見る物だと思った。この静かで荘厳な感じ。しかも、四天王の増長天のかっこよくて凛々しいお姿。思わず長い時間かぶりつきをしていました。ここでは聡怩フおばさんもいないし・・・(あっ根に持ってるな私)

 満足した一日でした。足は棒どころか立ちすぎでむくんで象になってしまったけど・・・

イラストは、ほれた増長天をイメージした、仁王様ペンギンです。ただいまペンギンアート展に出品中。

 イラスト by kayo-pen


コメント
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