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市民アカデミーWS5第4回目

2016年10月20日 00時00分01秒 | 日記

平成28年10月19日

 サイエンス・ウエンズデイ第4回目は工学院大学特任教授水島純子氏の講義であった。新技術「ゲノム編集」についてである。2時間の講義は途中10分間の休憩をはさみ12時10分には終わった。大変興味深い話であった。今回のノーベル賞医学生理学賞に決まった大隅氏のオートファジーを分子レベルで解明されたことについても触れられた。

 

 最先端の医学を生理学的に解明することは、生命体が持つ様々な疑問点を解明するうえで、大変重要な分野であり、病気の治療から食品に至るまで、幅広い応用範囲を持っている。生物を形作る細胞は細胞分裂によって正しく分裂を繰り返せばよいのであるが、環境がさまざまな要因として、作用するため、遺伝子に傷がつくことによって、正しい情報が伝達されなくなるし、がんの増殖等を引き起こす。そのメカニズムを明確にすることによって、がん治療法も変わっていく可能性があるといえる。

 

 オートファジーは細胞自身が不要なたんぱく質を分解する仕組みであり、細胞内に隔離膜が出現し、不要なたんぱく質を包み込んで、酵素によって分解し、再利用を図るそうである。自食作用といっている。身体を構成する筋肉、神経、内臓などの構成する主成分はたんぱく質で、様々なアミノ酸が組み合わさってできている。捕食の選択制はないそうで、正しくは正常なたんぱく質もごみとして処理されるようである。

 

 成人は1日に70グラムのたんぱく質を食事から摂取し、それを消化してアミノ酸に変換して吸収している。意外なことに、体の中では1日に200グラムものたんぱく質がオートファジーを経て合成されている。外からの食事による摂取の3倍弱の量が合成されているのである。つまりたんぱく質の材料のほとんどは自分自身の分解産物ということになる。そして、実は2か月で体のほとんどの部品は新しいものと入れ替わっている。こういわれると生命は無限に生き続けるように思えるが、遺伝子にくっついている染色体の先端にはテロメアという分裂回数をカウントする部分があり、染色体が分裂回数に応じて短くなり染色体の死が起こり、細胞の死につながっている。

 

 老化現象との関係もあり、年齢を重ねるにしたがって、細胞分裂の速度の低下や、免疫体の機能も低下する。したがって、細胞分裂が酸素の介在かで、たんぱく質が酸化するため、老化は防げないのである。オートファジーとの機能や、細胞死、アポトーシスやネクローシスなどとの関係も、解明が進んでいる。



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