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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

腹腔鏡下前立腺全摘除術その2

2018年03月27日 00時00分01秒 | 紹介

 術後3日目に起こった症状は、全身の掻痒感である。この掻痒感は、今までに知覚したことのない痒さであった。担当看護師経由で知った担当医の所見は、体質等によって現れる麻酔薬の副作用とのことであった。早速、掻痒感を除去する成分の点滴が実行され、併せて、自己麻酔を行うための薬剤の変更が行われた。この自己操作麻酔とは、手術前に背骨に針が刺され、チューブによって、手元で一定微量の麻酔薬が脊髄へ注入されるという簡易廃棄処理可能なポンプである(携帯型ディスポーザブル注入ポンプ)。術後に痛みが知覚したときに、簡易ポンプを押すことによって、体内へ麻酔薬が注入されるものである。術後5日目には、掻痒感も消え、痛みが治まったため、背中のチューブと針およびポンプ一式は取り除かれた。

 

 麻酔が自己管理されるということ自体が驚きであった。確かに痛みを知覚するのは患者本人であり、痛みの程度も我慢できる範囲であれば我慢すればよいが、それ以上であれば、医師のご厄介となる。自己処理が利用できれば患者にとっても有効と思われる。この麻酔薬は即効性ではなく、装置操作後約10分後に効果が出てくるとのことであった。医師から許可が出て、歩行が自由となっても、この簡易装置はわずらわしさもついて回る。移動するといっても院内であり、そう長い距離を移動するのではないが、点滴棒を転がし、排尿チューブ、タンク、それに腹部からのドレーンが一緒に移動するため、今思えば、格好良い姿ではない。まるで実験中のロボットである。そのことと同時に、術後の歩行である。

 

 手術の前日には、ふくろはぎを締め付けるストッキングをはかされる。これは、長時間同じ姿勢を保つことが強いられる手術時や、術後の安静期に血流の異常を防ぐ目的があるそうで、よく言われているエコノミー症候群の防止のためだそうである。まさかと思ったが、手術の翌日には、歩行練習があった。もちろん、看護師の介助が必要であることは、実際にその状況を経験するとよくわかる。始めの第一歩はまっすぐに立てないし、ふらつき感があり、自分の歩行はどうかしてしまったかと思える状態であった。歩行中しばらくは看護師の支えが必要であった。すぐに車いすのお世話になったが、自分の歩行がおぼつかないことを実感した次第である。

 

 付け加えると、下の話で申し訳ないが、術後、7日目に尿道に刺したカテーテルとバルーンが取り除かれた後は、排尿のコントロールが全くと言ってできない。尿漏れのパットのお世話になる。この期間は人によって異なるそうであるが、月単位というから悩ましい。以上、初めての経験はあまり繰り返したくない心情である。避けて通ることができればよいのであるが、日頃の節制と健康第一ということをつくづく実感した次第である。