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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

腹腔鏡下前立腺全摘除術

2018年03月26日 00時00分01秒 | 紹介

 既に前立腺のがん化については、事前に行った各種の検査の結果で、判明していたのであるが、治療にはいくつかの選択肢があり、必ずしも前立腺や周辺組織の切除だけではない。切除に至るまでにはいくつかの条件があり、体力面を考慮すると、個人差もあるが、一般的に言えば、年齢が75歳以上では切除手術は困難ということであった。つまり手術によるリスクが高くなる。切除以外の治療には、例えば、放射線療法で放射線を一定期間照射することや、合わせて抗男性ホルモン注射による内分泌法、これは、前立腺肥大化を抑え、がん化した組織を死滅させる方法が用いられている。

 

 実際、前立腺がんの知識がない者にとっては、医師からどうしますかと問われても、どの方法が良いのか返答に困る。特に重視した治療にまつわる各種の付帯条件を短時間で調べることなど、選択肢を絞り込むには困難が伴う。したがって、医師のアドバイスで数種の検査指標によって判断することとした結果、腹腔鏡下前立腺全摘除術を行うことにたどり着いたのである。

 

 検査指標は、PSA、病理組織のグリソンスコア、X 線画像評価などの結果、前立腺がんの高リスクにランクされていたため、現在検査等にかかっている大学病院で行える摘出手術を行ってもらうように依頼した。実際には、気管支ぜんそくの持病があるためにできるだけ持病のリスクを下げることを医師から告げられ、約1か月後の手術が計画された。持病の検査は、スパイログラムという、簡易的なパソコンのソフトを利用した肺活量等の測定を行い、長年服用していた治療薬も見直すこととなった。治療薬のおかげで、数週間後に再度測定したスパイログラムの結果は病状の改善傾向がつかめた。

 

 腹腔鏡下前立腺全摘除術は腹部にあけた5が所の穴から手術器具を挿入し、前立腺と精嚢を摘出し、合わせて周りのリンパ節を摘出した。手術は全身麻酔を行い、実際には麻酔から覚睡するまでトータルで9時間を要した。術後経過は良好であり、術後1日目には看護師の付き添いで歩行が開始された。術後7日目には尿道に入れたカテーテル及びバルーンを取り除き、切開した後に挿入された腹部ドレーン(排液管)も術後8日目には抜き去ることができた。因みに食事は術後2日目から摂取することができた。

 

 手術には数名の専門医集団の綿密な連携があり、術後のケアは泌尿器科医師・看護師等の完璧といえるほど高い評価を与えることができる。しかしながら原因不明のハプニングともいうべき術後3日目に起きた症状は、特筆すべきと思われるので、次回にお伝えしたい。