ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

ある友人の死

2011年07月13日 22時41分40秒 | Weblog
 東京の友人のパートナーから電話が入った。夫が死んだと。私とは30年来の友人で、10年以上も前に家族を残して出て、どこに住んでいたのかは一切言わなかったが、パートナー、子どもとは時々会っていたという。この8日朝、公園のようなところで倒れていて警察から彼女に連絡が入ったというのだ。なんということか。朝の運動でもしていたのか。

 私にも、住んでいるところも、何をしているかも会っても言わないのだから、東京で会ってもだんだん話しが弾まなくなった。私が仕事を紹介することもできないので、何かできれば会うことも頻繁だっただろうが、そういうこともなく、時だけが過ぎていった。

 昔は随分体格がいい男だったが、どんどん痩せてきて、ひげも蓄えていた。ただ彼の代名詞である肥満がとれて健康にはいいと、好意的に解釈していた。しかし、こうした訃報を聞くと、そうではなかったのかもしれない。
 
 才能豊かな男で、体力もあった。大きなメディアの組織を辞めてもやっていける自信があったのだろう。しかし、夢は叶うことなく、60代半ばで無念の死を遂げた。なんということか。朝ランニングでもしていたのか。スポーツウエアーを着ていたという。

 豪快な笑いだけがいまも鮮明に残る。20代後半の一こまがいまは呆然と蒸し暑い夜に浮き上がってくる。幻のようだ。彼の走り抜けた人生も。
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