ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

コラム「風」 沖縄の記者の第一声をどうとらえるか

2010年05月15日 07時48分49秒 | Weblog
 友人の沖縄の新聞記者に電話をした。「長い闘いになります」が第一声であった。希望的観測も希望的観測である鳩山さんのウルトラC「日本ではとても受け入れられません」として米軍基地海外移転を訴えることがあればなど脳裏に浮かんだが、これは空想中の空想中の理想論。日々現実に対処する沖縄の友人たちはこんな空想論は思いも浮かばないだろう。現政権に対して県内移設反対を地道に進めることに主軸がある。友人の言葉「長い闘い」の重みを改めて知った。

 11日午前に、山内徳信参議院議員は国会前で演説し厳しく鳩山さんの「翻意」を批判した。メディアで報道されたからご存知の方も多いだろう。「自民政権が10何年もかかったのだから、鳩山さんがこの8,9か月でできるはずがない」と連立を組む政権与党からの声も聞こえてくるが、これはいかにも第三者的な発想で、そんな他人行儀なことでは山内参議院議員の行動は理解できないだろう。

 抜き差しならない問題が沖縄の米軍基地移問題であり、またブーメランのように辺野古に返ってくるのは、山内参議院員からすれば信じられない「落としどころ」である。辺野古に何度も足を運んだ私にも思いを同じくするが、敢然と行動される姿にエールを送りたい。しかし、かくも日米安保の枠組みは変更を許されないのか。

 政権交代したのである。それでもダメなら、どの政権を信じればいいのか。しかし、政権交代の選択は誤っていない。今週の大学の講義後、「普天間基地から本土の移設は誰も賛成しない。米軍基地は100年たっても解決しない」とある生徒が意見を述べたが、沖縄の米軍基地が運命のように決まっているなどありえない。

沖縄の視点からの発信を強く続けねばならない。不安定孤は極東ではなく、中近東と見るアメリカの軍事戦略で、どうしていまも沖縄に固執し続けているのかわからない。「官邸に入り安全保障上での抑止力で沖縄の海兵隊の重要性を痛感した」という鳩山さんはどうもこの期に及んでとってつけた言い訳にしか聞こえない。沖縄の負担軽減に努力される姿は賛意を示すが、結果責任を問われるのは政治である。隘路を抜け出す方途を少しでも示すべきだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「なめとんのか」-徳をしたの... | トップ | メディア・ウオッチング 代... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事