川の果ての更に果てに

Svensk,Danmark,Norges,Suomen応援ブログ

平山相太

2006-09-08 23:12:31 | サッカー
◆ Football Kingdom ◆のコージさんから要請がありましたので、ヘラクレスを退団してJリーグ入りが濃厚とされる平山について取り上げてみたいと思います。

平山相太は190センチの大型FWで大型の割には高水準の技術も備えており、全体としてのっそりしているものの潜在能力を感じさせるストライカーです。高校選手権の通算得点王でもあり、ワールドユースに二度、前回のアテネ五輪だけでなく次の北京五輪のエース候補としても期待される選手です。
国見高校卒業後、筑波大に進学しておりましたが、突然休学してフェイエの練習生となり、フェイエは不合格だったもののヘラクレスに入団。一年目で8点をあげて印象を与えたものの、飛躍が期待された二年目の今年、「練習態度が悪い」、「太っている」という理由で戦力外になって退団。日本に戻ってきたところ、Jの数チームが早速オファーを出したそうです。

で、まずは日本サッカー協会の幹部とかキャプテンが「平山は退団の仕方が『怠けていた』とかいう理由で、そんな選手を採ることはネガティヴなイメージを与える」とか言ったとどこかの夕刊に記載されていたなんて話がありました。
これは正直理解に苦しみますね。
例えば浦和レッズがエメルソンを解雇したのも毎年のように帰国が遅れてコンディション調整に苦労するなどの素行不良に我慢できなくなったからで、エメに限らず同じような理由で解雇されるブラジル人は山ほどいます。が、そういう選手が国内に戻ってきたときに「コイツはさぼるから採ってはいけない」とCBFが言ったなどという話は全く聞きません。
犯罪をやって逮捕されたとかいうのならともかく、「オフに太っていた選手は印象悪いからJに来るな」っていう感情論だけで他人の契約まで左右させようというのは理解に苦しみます。市民法というもの、契約自由の原則を理解していない証明以上の何者でもありません。むしろ「そんなブラジル人みたいな理由で解雇される日本人が出てくるようになったんだ」と喜んだっていいかも…というのは言い過ぎですが。
チームが欲しいと言って、平山が行きたいと言ったのであれば、そこに行けばいいとしか言いようがありません。

まあ、もちろん、それと平山が今後Jで成功し、代表選手としても活躍できるかというのは別問題ですけれどね。
素行の悪い選手は一時的には活躍できても中々活躍できないという例があるわけですし。クライファートとかズラタンとか。
ただま、平山が特別素行が悪く怠惰な人間かどうかについては何ともいえません。何せ一年目なわけで、しかもいきなり海外ですから調整法とかを知らなかったという部分もあるかもしれませんしね。

あと、長崎の人に以前聞いた話によると、平山は開成に行くことも不可能ではなかったくらいに頭が良かったらしく、それと伝え聞く素行を合わせると「なまじ頭がよくて飲み込みが早いためにサボるコツまで覚えてサボってしまう」ということになるのでしょう。ただ、これも例えば同じメニューばかりで練習していたジーコの日本代表が最後の方は漫然とメニュー消化をしていたらしいというのとそう変わりがあるとも思えないですし、平山が特別ダメだということもないような気はします。
ついでに平山にはあてはまらないでしょうが、頭のいい選手にはもう一つ弊害があり、勝手に試合を読んでしまうというのがあります。馬鹿はいい意味で現状が理解できないのでガムシャラに頑張るわけですが、頭のいい選手は空気を読んで「今日はダメだ。無理せんとこ」となりがちなわけです(逆に馬鹿は現状が理解できないので間違ったプレーを選択する反面、頭がいい選手はプレーを間違わない)。

あと、ある程度オランダリーグを分かる人が見ればすぐに分かることですが、平山はいわゆる弱いチームからのみゴールをあげており、中堅以上のチームからは点をあげておりません。
ただ、だから平山は大したことがないとなるかというと、逆に自分より力関係が下の相手に対するスコアリングが安定していると見ることもできるのでこれまた何ともいえません。高原みたいにカーンから点を取ったけれど、弱いチーム相手に点を取れないというのもいるわけですしね。

「Jを舐めているんじゃないか」と批判されがちな性格面はどうかというと舐めてかかること自体は彼のポジションがFWということを考えればそんなに悪いことでもないような気はします。ひたむきで真面目な日本人FWがどうなっているか、自分達で自分達を追い込んで四苦八苦している例は推挙に暇がありません。
むしろ「なるようになるんじゃないッスか?」くらいの奴の方が案外FWとしては巧くいくのかもと思わせるところもあります。もちろん、練習をしないという状況ではいずれ才能を枯渇させて落ちていくことになるでしょうけれど、絶対に練習をしない選手というのもそうそういるものではなく、問題児が監督との相性、チームとの相性如何でガラリと変わった例だってあるわけですしね(例えばヴェルディにいた頃のエヂムンド)。

色々考えていくうちに、プレースタイルからするとオシムのチームに合わないように思える平山は実はオシム好みのFWなのではという気もしてきました。
自分で判断できるという点があるわけで。
もちろん今のところ悪い意味でしか平山の自己判断は出ていないわけですが、逆にいい意味での判断ができるように鍛え上げれば、言われたままに従う選手よりも遥かに戦術的に多様性をもたらすのかもしれません。もちろん、飼いならすのに難しい選手でしょうが、オシムはそういうのは慣れているでしょうしね。
とか考えると、平山にはオシムの率いるジェフに行ってもらいたかった。もちろん息子じゃないほうの。

少年法の壁

2006-09-08 21:13:29 | 犯罪・刑事関係
徳山高専での女子高生殺人事件。
容疑者と思われていた少年が自殺していたことで、釈然としないながらも終わったのかと思いきや、一部メディアが実名報道をしていたことが問題になっているらしいですね。実際、配信記事を見ていても配信元によって匿名になっていたり実名になっていたりするわけですが…

とりあえず、週刊新潮の実名報道自体はタイミングを逸したものの、犯人の累犯防止・身柄確保という意図は分かりますし、理解できます。
ただ、死んだ後実名報道されるのは何でって気もしないではないですね。まあ、少年法の趣旨は少年の更正を妨げないことにあるのであり、既に死んでしまった以上は更正も何もないのだから関係ないだろうということなんでしょうけれど。
これに対して法相は「少年には家族もいるわけだし、死んだからいいというものでもない」というようなことで、「難しい問題だ」と言いつつも反対的な立場のような感じです。
個人的には便乗商法的部分が見え隠れしていて、新潮以外の実名報道については批判的に見たくなりますけれどね。

あるいは死んでしまった以上は加害者も被害者もなく、彼も痛まれるべき一人の人間だ。皆で彼を悼んでほしいから我々は彼の名前を公表し、そして弔意を表すというのなら、死んだ途端に実名報道というのも理解できますけれど。

ところで少年法の趣旨というもの、民主主義という観点からすると、また別の見方もあるのではという気がします。
民主主義というのは、国家に参与する一人一人が自己の意見を言い、その意見を折衝したりすることで個々の意見を国家政策に反映させようということに主眼があるものだろうと思われます。だから衆愚政治なわけですが。
で、まあ、その個々の意見の反映は基本的に参政権ということになるわけですが、参政権があるのは20歳からです。
ということで結局、「判断能力とか20歳と19歳で変わらないだろ」とかいうのとは別個の視点で、19歳の人間は日本の民主主義の下ではやはり半人前なのだということになりうるわけですね。意見を言えない、参政権がないので。
で、半人前で自分の意見を主張することができない人間に対して義務(刑罰)だけは一人前を課すのは変じゃないかという見方は普通に成り立ちうる。「今の人間は権利ばかり主張して義務を履行しない」という批判などはよくありますが、逆に「権利を与えずに義務ばかり課す」のもいかがなものかとなるわけです。
となると、民主主義国家において半人前の人間に対しては、義務(刑罰)も半人前相当にするべきでそのために少年法がある、と考えれば、少年法が一律軽減を定めているのもそれ相応に理由はあるかもしれませんね。

ま、結局のところ参政権を18歳くらいから認めて、逆に少年法の保護年齢を18歳未満に下げるみたいにするのが一番波風が立たない解決策のような気がするんですけれど。

週末の決断

2006-09-08 19:58:42 | その他スポーツ
F1のミヒャエル・シューマッハーといえば、あらゆる記録を保持しているといっても過言ではないF1界最高の皇帝。
そのシューマッハーが10日に今後の自身の身の振り方を発表するということは前から分かっていることですが、これが引退発表になるのではないかという話が日に日に強くなっているのだそう。
何でも、ルノーが発表した来季メンバーの名前に有力視されていたキミ・ライコネンの名前がなかったということで、「これはライコネンがフェラーリに入って、シューマッハーは引退するということなんだろう」という風になっているようで。
マンセルあたりと違って若々しい感じのするシューマッハーももう37歳ですし、「F1ドライバーってすごいな~」というくらいの年俸ももらっているわけですし、正直続けている理由自体が「まだ走りたいから」くらいなのかもしれませんね。
果たしてどういう選択になるのでしょうか。

一方、日本ではハンカチ王子こと早稲田実業の斉藤佑樹投手が進路決定を10日か11日にするということで、これまたかなり注目されているようです。夏前はそもそも大学進学が有力ということもあって一巡指名とかそういう候補でもなかったようですけれど、プロに行くとなれば、スワは間違いなく指名するんでしょうし、他にも何チームか指名に動くチームがあるのかもしれませんね。
無論選ぶのは本人ですが、個人的にはここまで注目を集めてしまうと実力以外の部分でちやほやされる部分もあるでしょうし、どちらかというと大学を選んだ方が賢いのではという気はします。
逆に田中あたりは「プロに来てくれ。俺が楽になるから」とか思っていたりするかもしれませんね(笑)

志望届自体は9月15日までに出さなければいけないらしいですが、高野連のページに掲載されている現在までに届を出した名簿などを見ていると高校の名前すら初耳というようなところの選手もいるよう。
もちろん、ある程度どこかしらの球団から「君を選ぶかもしれない」と言われているからこそ志望届を出しているのでしょうけれど、それで選んでもらえなかったらやはり少なからず人間不信になったりするんでしょうね~。

皆の事情

2006-09-08 14:14:16 | サッカー
サヌアから戻ってきて、明日はまたJリーグ。代表選手は大変でしょうが、そうした辛い日程を乗り越えることでまた成長するんでしょうし頑張ってほしいものです。
ちなみに明日もまたFC東京。味スタのブラジル祭りに行くですよ。

大久保、不敵にアピール
「イエメン相手なら6、7点くらいとらないと」と挑発するような発言をしたのだそう。 → 
しかし、8試合で2点しか取っていないFWにそんなことを言われてもという気は…絶好調の松橋あたりが「俺のスピードがあればもう2点くらいは入ったはずだ」とか言うならまだ分かるんですけれどね。

平山がU-21に召集
ヘラクレスを退団して逆に呼びやすくなったということですかね。オシムの構想の中にも入っているとかいう報道もありますけれど、走らない選手であることは明確ですし、「走らない損失に見合うだけの戦術的・結果的メリット」を見出せる選手とまでは言えないような気もします。
ガンバ大阪がオファーを出しているという話もありましたが、西野さんはああいうタイプを使うのがあまり巧くない気もするんですが…

アラゴネス窮地
北アイルランドに金星を献上したスペイン。「スペインは地に落ちた」と一斉批判が飛んでいるそうで、8年前のキプロス戦を引き合いに出しているところもあるのだとか。
ま、私も実はキプロス相手に2-3で負けてクレメンテが解任されたゲームのことを思い出したんですけれどね。ただ、そのときと違ってアラゴネスにもスペインサッカー協会にも解任の意図はないようで。
そんな状況のスペインを10月に迎えるスウェーデン。手負いのスペインを冷静にいなすことができますかねぇ。

トリノ、デ・ビアージ解任でザッケローニが就任
開幕直前という段階での監督交代。果たしてどう出ますかね。
デ・ビアージは大黒に対していい評価もしていたようで、大黒にとってはまた一からやり直しということになります。ただ、攻撃的なザックであれば攻撃選手の起用機会は増えるでしょうし、そういう意味では有利かもしれないですね。

インテル、背番号3を永久欠番に
先ごろ亡くなったジャシント・ファケッティ会長の現役時代の背番号を永久欠番にすることを決定したようです。で、現在背番号3をつけているブルディッソは剥奪されて16番になるのだそう。まあ、「永久欠番にするからくれ」と言われるとどうしようもないでしょうね。

それとは別に昨日のエントリ「ジーコリターンズ」で宮本の存在を忘れるという決定的なミスをしていたことに気付きました。3ヶ月程度で完全に忘れ去られる主将って…