片山修のずだぶくろ Ⅰ

経済ジャーナリスト 片山修のオフィシャルブログ。2009年5月~2014年6月

大林組、東京スカイツリーの次は「宇宙旅行」!?

2012-02-21 20:24:27 | 社会・経済

2050年エレベーターで宇宙旅行ができるかもしれません。
大林組が、9万6000㎞のタワー、
「宇宙エレベーター」建設構想
をぶちあげました。
エレベーターには、
炭素繊維
「カーボンナノチューブ」のケーブル
を使います。
30人のりのかごは、時速200㎞で、
高度3万6000㎞のターミナル駅まで、
約1週間かけて向かう計画です。
ターミナル駅には、
実験施設や居住スペースを整備するといいます。
駅周辺で太陽光発電を行い、地上に送電する設備もあります。

ちなみに、
9万6000㎞とは、
月までの距離の約4分の1に当たります。
地球の
成層圏は10~50㎞ですから、完全なる宇宙空間です。
私は、一度
「コンコルド」で大西洋を横断したことがあります。
コンコルドの高度は、通常の航空機の約2倍、
約18kmほどです。
それでも、
成層圏を飛びますから、
空の色が“濃紺”だったのを覚えています。
成層圏をこえるどころか、じつにコンコルドの
5300倍以上です。
もはや
想像のつかない世界です。

果たして、本当にできるのか。
実現可能性はあるのか。
地球につくる限り、
建設物は、限界を超えれば自重によって崩れます。
しかし、
9万6000㎞の「宇宙エレベーター」は、
理論上、実現可能といわれているそうです。
宇宙への大量物資輸送の手段として期待されています。
NASA(米航空宇宙局)も研究を進めているそうです。

しかし
課題は山積しています。
9万6000㎞もの長さのケーブルは、
乗り物をつけただけで、
100㎞以上も伸びるといいます。
風などの影響で、地球側の末端は、
10㎞単位で揺れ動く。
もし事故が起これば、地球に落下、
もしくは、宇宙の果てに飛び去ってしまいかねません。
どう
安全を確保するのか。コストの問題はどうするのか。
多国間連携はどうするのか……などなどです。

しかし、それでも、
威勢のいい話ではありませんか。
大林組は、
東京スカイツリーの施工で注目を浴びていましたが、
今月末の竣工でひと段落つくので、
次なる挑戦を掲げたのでしょうか。
スケールの大きい話気持ちがいい。
があって、応援したくなりますね。