皆さんが横綱を作る必要があると思ったら、この電球を黙って売ってください。
そのかわり超一流の実力あるものを必ず僕が作ります。 見本として送った物は品質がよくないと言われたが、 「そうじゃない」と、言わん。必ず、横綱に値するものは作る。 みなさんが横綱ひとりでは淋しいとおもわれるのなら ぜひ松下の電球を横綱にしてください。育てていただきたい」 そういう話をしたら全部「賛成、賛成」ですわ。 「わかった。それだったらやろう」と言ってくれた。 相撲とひとつ違うとこがある。電球を25銭で売ったらもうそれは 永遠に25銭でないと売れしまへん。 相撲ならだんだん出世することができるが、電球界はそうはいかん。 最初から横綱でないといかん。実力は後から付けていく。 無茶やゆうたら無茶ですわ。 それを無茶と受け取らんで、それならやろうと言ってくれた。 僕が真実を語ったから、感動したんでしょうな。 やっぱり、松下電器がここまでくるには、そういう助けの手があるんですよ。 (松下幸之助 経営回想録 プレジデント社)
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