────────────────────────────────────
「国家滅亡の共通点」
月尾嘉男(東京大学名誉教授)
『致知』2012年6月号
特集「復興への道」より
────────────────────────────────────
このまま進むと日本はどうなってしまうのか心配になる。
恐ろしい話になるが、過去に栄えた国家が滅亡した状況と、
日本の現状があまりにも似ているため、ぜひ紹介しておきたい。
最初は紀元前814年に建国されたカルタゴ。
日本が反面教師とすべき第一の点は
「経済至上主義」である。
貿易大国として栄えたカルタゴは文化を軽視し、
国家観や歴史観を持たず、経済発展のみに熱中していた。
ローマとの第2次ポエニ戦争に負けた時、
巨額の賠償金を50年賦で要求されたが、
カルタゴはそれを僅か10年で完済してしまい、
逆にローマの警戒心を強める結果になったほどである。
第2次ポエニ戦争でハンニバルの軍隊に負けて
敗残兵となった大カトーと呼ばれる政治家は、
視察団長として訪れたカルタゴの繁栄を
目の当たりにして以後、市民に演説をするたび、
必ず最後を「カルタゴを殲滅すべし」と
締め括ったといわれる。
そうして国民のカルタゴへの敵意を煽り、
結果、第3次ポエニ戦争で
ローマはカルタゴを殲滅することになる。
これらが今日の日本に酷似していることは自明である。
経済発展一途で経済大国になることには成功したが、
政治の劣化、倫理の消滅、文化の崩壊は増大した。
隣国の中国や韓国からは日本攻撃の発言や行動が
頻発しているが、国家として毅然として
反撃する態度を示さないどころか、
敵に塩を送る愚者までいる。
もう1つの反面教師はイタリアの海上都市として
栄えたベネチアである。
かつては軍艦を大量に保有し、
ヨーロッパ最強の国家として地中海を支配したが、
17世紀頃から陰りが出始める。
まず造船の技術革新を怠った結果、
台頭してきたオランダや北欧諸国の技術に抜かれ、
技術後進国となっていく。
また軍事費を削減した結果、軍艦の数が減り、
軍事力が後退した。
最大の問題は社会が成熟し、既得権益が固定し、
革新を起こす精神風土が衰微したことである。
その風土を反映し、ベネチアの適齢男子の
結婚比率が急速に低下し、
16世紀に5割、17世紀に4割となり、
子供のいる夫婦の比率は四割となった。
そして18世紀末に進撃してきたナポレオンに
最後通牒を突きつけられ、1度も戦闘することなく降伏し、
国家として終焉した。
現在の日本の20歳代男子の未婚比率は7割、
女子も六割で、就業意欲のない若者も増加傾向にある。
歴史のなかに国が滅びた例は数多くあるが、
現在の日本はカルタゴとベネチアの辿った末路を
真剣に振り返る必要がある。
※その他、月尾氏が指摘する戦後日本の3つの問題点や
100年先を見据えた転換戦略とは?
詳しくは『致知』6月号をご覧ください。
────────────────────────────────────
■「致知随想」ベストセレクション
────────────────────────────────────
「神は細菌に宿る」
中村貴司(リ・クーブ顧問)
『致知』2012年4月号「致知随想」
※肩書きは『致知』掲載当時のものです
………………………………………………………………………………………………
数年前、和歌山のある食品工場では、
大手飲料メーカー数社から製品の製造を請け負い、
年間約五千トンもの茶の搾りかすが出ていた。
工場ではその全量を産業廃棄物として扱ってきたが、
時代の流れとともにリサイクル化の必要性が叫ばれ始めた。
担当者はいくつもの業者に生ごみ処理機の導入テストを行い、
堆肥化を図ったそうだが、いずれも排水処理や騒音、
悪臭などの問題に直面し、頭を悩ませていた。
そこで弊社が開発した業務用生ごみ処理機を持参し、
「二十四時間以内に九十%以上が消滅し、
余剰菌床は肥料になります」
と伝えたところ、皆、半信半疑の様子だった。
しかし翌日処理機の中を見て、
「おぉ」と驚きの声が上がったのである。
弊社が開発した生ごみ処理機は、
自然界の土壌から抽出した特定土壌菌を特殊培養して配合した
「クーブ菌」という細菌を用いる。
それによって食品廃棄物を水と炭酸ガスに素早く分解し、
消滅させてしまうのである。
野菜くずなどであれば、ほんの数時間で分解消滅ができる。
現在、滋賀県のもやし工場や鳥取県の
大手食品スーパーなどに弊社の大型機が導入されるなど、
全国からも少しずつ問い合わせをいただくようになった。
これまでも生ごみ処理機を製造していたメーカーは
多くあったが、導入後に悪臭などの諸問題が発生し、
結局一過性のブームに終わってしまった。
その理由は、開発者が微生物というものの世界を
あまりにも知らな過ぎたことにあるだろう。
私が環境問題に取り組み始めたのは、
三菱重工業に勤務していた昭和四十六年頃、
三十代前半のことだった。
その数年前より日本では公害が社会問題となり、
公害対策基本法や水質汚濁防止法など様々な法律が生まれ、
大企業には専門の管理者を置くことが義務付けられた。
私も新たにそうした部署に配属となり、
微生物などの研究をしていたが、
その後に偶然出会ったのが河野良平という技術者だった。
彼もまた生ごみ処理機を開発するにあたり、
悪臭等の問題に頭を悩ませていたが、
微生物の世界についてはまったくの素人だった。
そこで私がきちんと説明をしていくと、
河野氏もなるほどそうかと合点がいったようだった。
人間の性格が一人ひとり皆違うように、
細菌もそれぞれ異なる性質を持っている。
また、人の体調が毎日変わるように、
細菌の体質も日々変化している。
それほど繊細な対象を扱っているにもかかわらず、
その研究が十分になされないまま
処理機の開発がスタートしてしまったため、
思うような結果が得られなかったのである。
環境の世界は、どれか一つの分野を
専門的に勉強すればよいというものではない。
例えば私は環境に関連した国家資格を二十以上持っているが、
自分の勉強したものが少しずつでも脳の中に残っていると、
次の時代に何がキーワードとなるかを知る
大きな手がかりとなる。
これからは、微生物がどのように
我われに関わってくるかといったことをきちんと検証し、
いかに産業に生かしていくかが大切で、
その主たるものの一つが生ごみ処理機ではないかと私は思う。
江戸時代、江戸の街はパリと同じく百万都市といわれた。
しかしそれぞれの街の生活様式は随分と違う。
なかでも廃棄物、特に屎尿に関しては顕著である。
パリではあちこちで用を足す人が絶えず、
こんな悪臭が出てはたまらないという理由で下水道が整備された。
一方の日本はこうである。
徳川家康は百万の人間を食べさせていくために、
疲弊していた関東ロームの土地に作物をつくることを考える。
家康は屎尿をいかに有価物に変えるかを考え、
屎尿を腐敗させて土に還元することで土壌を豊かにし、
そこに作物を植え、人々の食料を確保しようとした。
一説によると、人間の腸内には約百種類の菌と、
百兆個もの腸内細菌が存在するという。
祖母は私の幼い頃、
「便所は人間にとって神聖な場所や。
そこを出てくる時はちゃんと頭を下げて出てこいよ」
とよく話していた。
そのおかげで私は幼い頃から、
微生物に対する敬虔な気持ちを持つことができたのだと思う。
ある方の話によると、大便の中にあるのはほとんどが生菌で、
完全に分解できないものはわずか三%ほどしかないのだという。
そういう様々な菌の助けを借りて
人間の体が維持されている。
生ごみ処理機においても、攪拌機の中の環境を整え、
活力ある細菌の居場所をつくってあげることが
何より大事になってくるのではないかと確信している。
いま世の中には、多くの生ごみ処理機が
倉庫に眠ったままになってしまっていると聞く。
我われのクーブ菌を有効活用していただくことによって、
その処理機に再び生命を与えることができれば、
おそらくこの産業は飛躍的に伸びていく。
それが地球環境の保全へと繋がっていけば、
開発者としてこれに勝る喜びはない。
……………………………………………………………………………………
月刊『致知(ちち)』は、昭和53年の創刊以来、
33年間、いまの時代を生き抜くためのヒントを満載し、
皆さまの人間力・仕事力アップに役立つ記事を
お届けしております。
まだ『致知』をお読みでない方は、
ぜひ定期購読をおすすめします。
⇒ http://www.chichi.co.jp/guide.html
東京都HP
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/kako24.htm
↑24日の分、16分頃の質問
(動画15分45秒~)
・記者の質問
先日の都議会の定例会の施政方針演説で、
知事が24年度予算は都税収入が5年連続で減少していると述べていますが、
昨日の発表で、三菱商事、三井物産、三菱UFJ銀行、三井住友銀行
そのほかパナソニックなどが大阪へ本社を移転すると発表しましたが、
それによって税収がおそらくかなり下がると思いますが、その点に対して、知事の見解をお願いします。
・都知事の回答
困ったもんだね。それね。本社はたくさん東京にあったほうが良いんだけど、
しかしやっぱりね、そういう形で、集中集積が進みすぎるのも好ましくないしね。
大阪が要するに大大阪として復活しようとしてる時にね、
そういう優良な企業が大阪に本社を移すのは、まあ大阪にとっちゃ好ましいことだし、
相対的に日本にとっては、そう悪いことではないんじゃないのかな。
敵に塩を送るつもりはないけど。
防衛力、自衛力は「軍事力だけではなく、食料やエネルギーの確保、治安や防衛意識、さらには国際的な信頼といった要素を含む」
日本は好意をもたれているかもしれないが、力に徳をもって対する国家として力強い国家として存在しているとはいえまい。
「日本の国防の基本は、力には力でもって対抗するのではなく、究極的には精神的な立派さや、諸外国とって日本が必要だという信頼を高めるところになければならない。ある程度の防衛力は備えるけども、できるかぎり共存共栄外交と徳行大国への精進によって安全保障を成り立たせる」
世の中に蔓延しているのは、あまりの「やさしさ」と「軽さ」。
典型が鳩山前総理。沖縄の普天間問題をめぐって「友愛」で、安保を語っていたが、いつしか「抑止力の大切さを学んだ」と語りだした。
菅総理が就任演説で早々と「現実主義」という言葉を口にしたこともそうだ。
その言葉自体は正しい。しかし、その言葉はどこまで確かな信念に発しているのか。
この無責任な「やさしさ」と「軽さ」は、昭和から平成へ移った日本の、ほとんどすべてのことに通底している。
平成に入ってからの「失われた20年」の原因も、そこにある。
「自助・自立」の姿勢は、松下氏に限らず、戦後日本を築いた経済人たちの多くに通じるものである。
ソニーの盛田昭夫氏は『「No」と言える日本』を発表し、井深大氏も日頃から「アメリカに負けるな」と語り続けた。本田技研工業の本田宗一郎氏も「技術で日本はアメリカに勝つんだ」という強い思いを持っていた。
その共通するところは、つねに「人間はいかに生きるべきか」という思いから人々が発言していたことである。
「結果がよければいい」というのではなく、ありったけの努力と智恵を振り絞ることを重んじた。
そのうえで大きく挫折し、悲劇に終わったとしても、それは意義ある人生だと考える。これこそ明治の精神であり、おそらく高度成長期までの日本人がもっていた信念であった。
(松下幸之助が描いた21世紀の日本 PHP)
中曽根康弘内閣で行なわれた国鉄の民営化は大成功だった。
成功の最大の理由は、分割したこと。
分割すれば、全国一本の労働組合が潰れる。
労働組合を潰すことこそ、民営化成功の絶対条件。
・・・・・・・・・・・
よく練られた案といえるが、それでも完璧ではいかなかった。
たとえば、九州にはドル箱の新幹線がなかったため、不採算部門の中国地方とまとめられなかった。
仕方なく九州だけでまとめた結果、IR西日本には非常に強い組合が残ることになってしまった。
そうならなければ、福知山線の悲惨な事故も、あるいか回避することができたかもしれない。
・・・・・・・・・・・・・
NTTは東西に分割されるようになったが、この程度では、あるべき分割とはほど遠い。
その結果、最近になって、au、ソフトバンクが力をつけてくるまで、NTTの寡占状態が続いた。
このIT時代に、不十分な分割民営化による寡占の弊害が与えた悪影響は計り知れない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
地域分割してしまったら各地域の郵便貯金や簡易保険の事業は成り立たなくなる。
これが、間違いなのだ。
むしろ逆に、地域を活性化させるためにこそ、地域分割が必要だったのだ。・・・・・・・・
郵貯の地域分割によって、地方分権への動きは、一気に進んだはずだ。
だが、郵政民営化では、地域分割がされず、強力な労働組合が残り・・・・・・・
旗振り役になっている国民新党に・・・・8億円もの資金提供が行なわれ・・・・・・
また、日本郵政公社労働組合が民主党の強力な支持母体であることも忘れてはならない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
亀井静香が主導した中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)は、きわめて筋の悪いものであった。
返済が厳しい中小企業に対し、金融機関にできる限り条件変更に応じさせようというものだが、
このような法律は不要である。
返済が厳しいときは、債権を日本銀行が買えばいい。
これならリスクがなくなり、金融機関も中小企業から「貸し剥がす」といったことがなくなる。
(松下幸之助が描いた21世紀の日本 PHP)
公共事業は慈善団体ではないということです。
慈善団体なら慈善が目的なので赤字でもいいでしょうが、公共企業はそれとは違うのです。
もちろん福祉や警察など国や自治体が行なう例外はあります。
公共事業に勤めている人が民間の人より劣るということはありません。
むしろ民間より優秀な人が多いのではないでしょうか。
なぜ、そういう人の成果が上がらないのでしょうか?
公共事業を慈善事業と勘違いしていたのです。赤字のほうがよくやっているのだと。
そして最大の問題は責任の所在がはっきりしていないことです。
責任者がいないため、国からの干渉が起き、スムーズな経営ができないのです。
手かせ、足かせをはめられたようなもので、いくら優秀な人でも能力を発揮できません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「公共事業というのは、国民にとって非常に大事だから、そういう形にするわけで、営利を目的にするわけではありませんから、赤字を出しているということはそれだけ国民にサービスしていることのなるでしょう?」
「みな赤字経営ということでは国が潰れます。
公共事業に、働く人の身になってみたらどうでしょう。
一生懸命働いても、その結果がいつも赤字で、成果があがらないということでは張り合いも薄れ、働きがいも十分に感じられないようになってしまう。やはり、働いただけの成果があらわれ、収益もあがって収める税金もキチッと納めてこそ、真に国民国家に奉仕できるわけで、そこにはじめてその仕事にたずさわる喜びも働きがいも生まれてくると思います。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
民営化の意義を「働く喜び」に見出す点は、松下幸之助の経営哲学の真骨頂であろう。
(松下幸之助が描いた21世紀の日本 PHP)
「日本海」「東海」併記 米州法案1票差で否決
2012.1.29 01:32 [韓国]
【ワシントン=佐々木類】米ワシントン近郊のバージニア州議会で、州内の公立学校の教科書に日本海を「東海」と併記することを求める州法案の採決が行われ、1票差で否決されたことが分かった。歴史的事実を知らない地方議員が韓国系団体のロビー活動を受けて法案を提出していた。米国では最近、韓国系米国人らが日本の教科書の使用中止を求める動きもあり、日本政府は官民を挙げた対策が求められている。
州法案は「日本海と表記する際、『東海』も併記するよう求める公立学校の教科書に関する法案(州法案第200)」。
バージニア州の公立学校の教科書はすべて、国際基準に従って「日本海(Sea of Japan)」の呼称を使用しているが、法案の名称通り、韓国政府が主張する「東海(East Sea)」を併記するよう求める内容だ。
首都ワシントン近郊で、韓国系米国人や韓国人が多く住む同州アナンデール選挙区のデーブ・マーズデン議員が提出。26日午後(日本時間27日午前)に州上院教育厚生委員会で採決され、賛成7、反対8の1票差で否決された。
賛成7の内訳は民主党が5票、共和党2票。反対8の内訳は民主党2票、共和党6票。7票対7票になった後、共和党のスティーブ・マーチン委員長の反対でからくも否決した。
法案が州議会本会議の採決を経て成立した場合、2015年度(14年10月~15年9月)から「日本海」と「東海」を併記した教科書が使用されることになっていた。
今回、州上院議員にこの法案の提出を働きかけたバージニア韓国人会のホン・イルソン会長は27日、産経新聞の電話インタビューに答え、「来年も再来年も同様の法案上程を働きかけるつもりだ」と語った
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120129/amr12012901320001-n1.htm
産経ニュース
仁和地震(にんなじしん)は平安時代前期に起きた南海トラフ沿いの巨大地震と推定される地震である。
この地震の9年前(878年)には関東地方で大地震、18年前(869年)には三陸沖を震源とする甚大な津波被害を伴った巨大地震である貞観地震があった。
東日本大震災規模とされる平安時代の貞観(じょうがん)地震(869年)や関東直下型地震、東海・東南海・南海地震の3連動とみられる仁和(にんな)地震など9世紀に起きた地震が、阪神大震災(平成7年)以降の地震の状況と酷似していることが、産業技術総合研究所の寒川(さんがわ)旭(あきら)・招聘(しょうへい)研究員(地震考古学)の分析でわかった。近い将来に首都圏直下型や3連動型地震が起きる可能性が高いとの見解を示し、「千年に一度の巨大地震の世紀になるかもしれない」と警鐘を鳴らす。
寒川氏は、古代以降の文献史料とともに、各地の遺跡で発掘された地割れや液状化現象による噴砂などの地震痕跡を調査。9世紀前半に関東北部や東北などでマグニチュード(M)7前後の地震が相次いだ後、貞観地震が発生していることを確認した。
貞観地震は当時の歴史書「日本三代実録」に、「海は猛(たけ)り吼(ほ)え、津波が怒濤(どとう)のように多賀城下に押し寄せ、千人がおぼれ死んだ」と記述。当時の海岸から約5キロ内陸の多賀城跡(宮城県多賀城市)周辺では道路が寸断された跡が見つかり、仙台市などでは津波で運ばれた堆積物もあった。
878年には関東南部でM7以上の直下型地震が発生。887年の仁和地震では、日本三代実録に「都(京都)の建物は倒壊し、圧死する者多数。海岸には海潮(津波)が押し寄せ、無数の人がおぼれ死んだ。大阪湾岸も津波被害が甚大だった」と記録。東海から四国にかけて甚大な被害があったという。
寒川氏の分析によると、最近数十年間に秋田などで死者100人以上を出した日本海中部地震(昭和58年、M7・7)や阪神大震災(M7・3)、新潟県中越沖地震(平成19年、M6・8)など各地でM7前後の地震があり、その後東日本大震災が発生した点が、平安時代の状況と共通していると指摘した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110803/dst11080301010000-n1.htm
首都圏直下型地震や東海・東南海・南海地震について寒川氏は、いずれもフィリピン海プレートの影響下にあり関連が深く、過去の首都圏直下型や仁和地震に匹敵する3連動型地震が発生する可能性が高いとした。
また、6月30日に長野県中部で起きた震度5強の地震は、千年あまり活動がなかった牛伏寺(ごふくじ)断層付近で発生。7月5日にも和歌山県北部で震度5強の地震があったことからも日本列島が活動期にあることが改めて浮き彫りになった。
一方、古代以降、M8・2程度の元禄関東地震(1703年)や3連動型の宝永地震(1707年)があった「18世紀初め」、安政東海地震(1854年)や、高さ9メートルの津波が襲ったという翌日の安政南海地震、死者1万人といわれる安政江戸地震(1855年)が起きた「幕末」にも巨大地震が集中したが、三陸沖では東日本大震災に匹敵する地震はなかった。
寒川氏は「東日本大震災では『想定外』という言葉がしばしば使われたが、文献史料には過去の巨大地震が詳しく記されており、決して想定外ではない」と話した。
古村孝志・東大地震研究所教授(地震学)の話「これまで、江戸時代以前のデータは不確かさがあるということで防災対策などでもあまり注目されなかったが、今回を教訓に文献史料などを見直さないといけない。東日本大震災後の余震は以前より落ち着いてきたが、陸のプレート深部はまだ動いており、バランスをとるために再び大地震が発生する可能性が高く、対策が急がれる」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110803/dst11080301010000-n2.htm
平安時代の869年に起きた貞観地震は、その震源域や津波被害などの面から東日本大震災との類似性が指摘されている。この地震の前後には、東日本の日本海側と中部、関東地方で大きな地震があった。西日本では兵庫県で山崎断層帯による「播磨地震」(868年)が発生。887年には南海地震が起こった。
南海地震や東日本大震災のようなプレート境界型地震は、その発生前に内陸部で地震が多発する「活動期」に入るとされる。実際、東日本では9世紀と同じような地域でこの50年間に大地震が多く起きた。今後30年間の発生確率が60%に高まっている南海地震も、1995年の阪神・淡路大震災が活動期の始まりといわれる
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004384230.shtml
20世紀に起きたマグネチュード9以上の地震6回のうち、5回は3年以内に付近の火山が噴火
したそうです