交野市立第3中学校 卒業生のブログ

中高年の

皆さ~ん  お元気ですか~?

「でっちあげ」はこうして生まれた

2012-03-30 18:28:01 | 教育

http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2007/01/post_3fe7.html

 

「でっちあげ」はこうして生まれた

機内で読んでいた本のことが蘇ってきた。

福田ますみさんの『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮社)だ。

あれはもう4年も前のこと。

福岡市の小学校教師がアメリカ人を曽祖父とする教え子に対して「血が穢れている」と言ったことをきっかけにいじめを行ったという事件だ。

教師は停職6か月となり、担任も外される。

はじめは朝日新聞西部本社版や西日本新聞が報じ、さらには「週刊文春」が記事にしたことで全国問題化した。テレビ各局も「教師によるはじめてのいじめ」認定を大々的に報じていく。

その流れで行われた報道では、教師が子供に自殺を求めるというものまであった。

「被害者」の起こした民事訴訟には何と500人を超える弁護士が名前を連ねた。

わたしもそうした情報を根拠にして「本当なら」と条件を付けながらも教師を糾弾した。

ところが事件はまさに「でっちあげ」だった。

福田さんは、なぜ事件が作り上げられていったかを具体的に明らかにしていく。

マスコミ関係者だけでなく、広く読まれるべき著作だ。

 異常な虚言癖と攻撃性のある両親は、問題行動のあったわが子を「守る」ため、学校に抗議をはじめる。

表面化してはならないと判断した校長、教頭、そして教育委員会は、事実を正確に把握することなく、両親の言い分をそのまま鵜呑みにしていく。

「それは違う」と思っていた教師も、謝ることで問題が沈静化すればいいと思い、不本意ながら情況を受け入れていく。

するとさらに両親が虚偽を作り上げて事態はさらに大きくなっていった。

「週刊文春」のタイトルは「『死に方教えたろうか』と教え子を恫喝した史上最悪の『最悪教師』」というセンセーショナルなものだった。

テレビで最初に教師の言い分を報じたのは「ザ・ワイド」。

さらに「スーパーモーニング」もあとを追う。

ところが「週刊文春」はこの報道を糾弾した。

「史上最悪の『殺人教師』を擁護した史上最悪のテレビ局」という記事だ。

福田さんの本には、こうした記事を書いた記者の実名も明らかにされている。

問題はなぜこうした「でっちあげ」が成立したかということである。

それは「教育という聖域」では、親の言い分が容易に絶対的な「正義」となりうるからだ。

それを助長する学校管理職のことなかれ主義も問題だ。

両者の言い分を対等に聞くことがあれば、こうした報道被害も生まれなかっただろう。

取材の基本の喪失。

意図した構図に「事実」を当てはめていく「見込み取材」がこうした誤報を生んだ。

ひどいことだ。


驕り  ヤマトタケルのミコトの死因

2012-03-25 22:19:57 | 建て直し

「坂村真民一日一言」の中に【驕り】という下記の詩があります。

               恐ろしいのは驕りだ。

       あの不死身のようなヤマトタケルのミコトがどうして死なれたか。
          古事記はその心の驕りを死の原因にしている。
       
           驕りは軽侮するところから生まれてくる。
       
        私は満8歳の時父が急逝し、一ぺんにどん底に落ちた。
       それで軽侮されることが、どんなにつらいかを体で感じとっている。
       
      軽侮された伊吹山の神が怒り、タケルのミコトを死に追い込んだのである。
       大きな怒りなら決闘でもしたらいい。それはそれなりすっきり解決がつく。
          しかし軽侮はとげのように深くつきささって抜けない。
       
            軽蔑され軽視された山の神の怒りが、
         あの勇猛無双のタケルを死なせてしまうのである。

 

海に囲まれた小さな島国・日本が、未曽有の大災害や幾多の試練を乗り越えながらも
私たちの祖先が大事にしてきた「勤勉・正直・親切・誠実・忍耐・克己・感謝・報恩」
といった伝統的精神が、今日の日本の礎を築いているように感じます。

 致知出版社 おかみさん便り

 


母刺した中2少年を殺人未遂容疑で逮捕 「ゲーム取り上げられかっとなった」

2012-03-12 00:08:05 | 教育

母刺した中2少年を殺人未遂容疑で逮捕 「ゲーム取り上げられかっとなった」

2012.2.19

 19日午後5時40分ごろ、愛知県一宮市の美容師女性(50)から「息子に刺された」と110番があった。駆け付けた一宮署員が殺人未遂容疑の現行犯で中学2年の少年(14)を逮捕。女性は背中を包丁で1回刺されたが、命に別条はないという。

 一宮署によると、少年は「ゲームソフトを買ったことを母親にとがめられ、取り上げられたのでかっとなって刺した」と話し、容疑を認めている。

 逮捕容疑は、19日午後5時35分ごろ、一宮市の自宅で、刺し身包丁で母親の背中を刺した疑い。


「仕事は自ら探し出すもの」 桜井正光(リコー会長)

2012-03-05 21:49:17 | 商い

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         「仕事は自ら探し出すもの」
      
       
          桜井正光(リコー会長)


             『致知』2012年3月号
              連載「20代をどう生きるか」より
     http://www.chichi.co.jp/monthly/201203_pickup.html

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 私がリコーに就職したのは一九六六年。
 オリンピック景気を最後に日本の高度経済成長期が終わり、
 「証券不況」という大きな不況の真っ只中だった。

 そもそもなぜリコーを希望したかというと、
 私は小さい頃から「これはなぜ動くのか」とその構造が知りたくて、
 買ってもらったばかりのおもちゃの解体に
 熱中するような子供だった。
 
 その好奇心が高じて理工学部へ進学。
 そして学生時代に熱中したのはカメラだった。
 
 必然的に就職先は製造業で、
 特にカメラを製造している企業を希望して、
 リコーに行き着いたのだ。
 
 ところが、面接時に衝撃的なことを言われた。
 
 
「いまほとんどカメラはやっていないよ。
いまのうちの主力は複写機(コピー機)だ」


「???」


 当時、複写といえばガリ版刷りで、
 私は複写機そのものがどんなものか分からなかったが、
 咄嗟に「複写機でもいいです」と答えた。
 
 さらに「なぜこの時期にリコーなんだ? うちは無配だよ」
  と言われた。その瞬間、「無配」が何かが思いつかず、
 「いや“無敗”は望むところです」と答えた。
 
 いま振り返ると、よく通ったものだと思う。

 
 そうして最初に配属されたのは原価管理課という部門だった。
 しかし、不況の真っ只中、会社も無配の状態である。
 上司に言われたのは「おまえたちにやる仕事はない」と
 いうことだった。
 
 最初こそ仕事がなくて楽だと思ったが、
 三か月も経つと何もする仕事がないというのは
 こんなにつらいものなのかと身に沁みて感じた。
 
 他の部署の人たちが仕事をしていることへの焦り。
 また、もっと本質的な部分で、
 自分は会社や社会に何も貢献できていないという
 「役割」のなさへの焦りがあった。
 後々振り返って、社会人のスタート段階で
 
 
 「仕事があるありがたさ」
 「する仕事のないつらさ」
 
 
 を体感できたのは幸せだったと思う。


       * *


 さて、そこで私は
 「こうなったら、自分で仕事を探そう」と決意した。
 原価管理課は、製品の原価を計算し、
 コストダウンを提案して実践する部署だった。
 
 提案は誰に対して行うのか、我われの提案を
 利用する人たちにとってそれは十分な情報かどうか、
 もっと欲しい情報はないのか、ヒアリングに向かったのである。
 
 提案の利用者は、開発、設計、生産部門だから、
 各部署を回ってみると次第に自分がすべき仕事が見えてきた。
 
 複写機を取ってみても、いくつもの製品があり、
 それぞれの製品間で部品が類似しながらも
 微妙に違うものを使っていることに気がついた。
 
 
 「本当に違う必要があるのか」
 
 「コストアップの原因になってはいないか」……。
 
 
 いまならコンピュータで類似部品一覧を管理しているだろうが、
 あの当時、技術や設計の人間は手間隙かかる
 類似部品のリスト化に手をつけていなかった。
 
 私は五か月間、倉庫にこもって部品図面を種類ごとに分類。
 材質や形状、原価などを加えたリストを作成し、設計部署に渡した。
 その後、改善したほうがいい部分を指摘してもらい、
 どんどんブラッシュアップしていった。
 
 すると、現場は「部品を探す手間が省けた」と
 重宝してくれる一方で、同じような形状であれば
 一番安い部品を選ぶようになり、
 大きなコストダウンに繋がったのである。
 この経験から私が若い人たちに伝えたいことは、
 
 
「仕事は上司から与えられるものではなく、
 自分で探し出すもの」


 ということだ。
 
 自分の仕事のアウトプットを利用するお客様は誰なのかを考え、
 その人たちの役に立つことを探して実行すれば、
 必ず成果となって現れる。

 すなわち、それは自主自立、自己責任の全うということであり、
 いま日本全体で最も求められていることではないだろうか。
 



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