春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、那珂川町中心)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ。
昨日は、メーカー時代の元上司がGWを利用して、手土産持参で遊びに来てくださいました。
この方は、現在、岡山営業所に単身赴任されていますが、自宅がうちの店舗の近くなのです。
ちょうど、岡山管轄のお客さん(販売店)からこの方の携帯に連絡が入りました。
私も岡山営業所時代にお世話になった販売店の方だったので、途中で代わってもらい、近況を報告いたしました。
なんだか同窓会のようで嬉しかったです。
本日は、「補聴器の価格」について取り上げます。
よく耳にするのは、「補聴器はなぜ高い?」ということです。
確かに、市場でいうと、片耳で10万円程度から両耳で最高80万円クラスまで・・・
おそらく、平均単価でいうと14万円~18万円くらいでしょう。
「この補聴器は、30万円した!」とおっしゃるお客様もたくさんいます。
我が家を見渡しても、30万円するような電化製品はありません。
一番高いものでも(車を除けば)、冷蔵庫かエアコンくらいで・・・これも15万円くらいだったかもしれません。
結婚した時に購入したので、10年使っています。
※補聴器より長持ちしているかも・・・(笑)
ちまたには、通信販売等で、安価な集音器もあります。
補聴器は集音器の価格と比較すると10倍以上の価格・・・。
補聴器自体の製造原価は、実は大したコストはかかっていません。
現在のデジタル補聴器では、デジタルチップはプリント基板に機械で貼り付け作業で組立が行われるため、大量に作れば、生産コストも安くなります。
では、なぜ何十万円もするのでしょうか?
一つの理由としては、デジタルチップの「開発費」です。
ビッグ6(SIEMENS/PHONAK/GN Resound/OTICON/WIDEX/STARKEY)以外の補聴器メーカーでは、単独でデジタルチップの開発ができません。
数十億~100億かかる開発費の回収が困難だからです。
開発には、たくさんの技術者や研究機関がかかわっており、1つのデジタルチップの開発に膨大な時間を要しています。
さらなる理由として、補聴器の調整費用(時間コスト)が販売者にかかっていることもあるでしょう。
周知の通り、補聴器は購入しただけで使えるものではありません。
購入後、役に立つようにするには、詳細なフィッティングが必要です。
補聴器屋さんでは、購入後の補聴器調整で調整料金を取られるところはありません。
例えば、20万円の補聴器を購入した後、5年経っても10年経っても「調整費用」はかかりません。
最後の理由は普及率。
現在の日本には、2,000万人近くの高齢者がいます。
補聴器の年間出荷台数が約50万台。
高齢者の半分に補聴器が必要だとして、現状の普及率で全員に行きわたるには、単純計算で20年以上かかります。
現在の補聴器普及率は3割弱と言われています。
今の2倍、3倍の普及率になれば、補聴器の価格が安くなるかもしれません。
高額な補聴器を購入した方は、元が取れるよう、少しでも長く補聴器を使うようにしましょう。
よく、「5年で買い替え」と言われているようですが、大事に使えば10年でも使えます。
使えるようにするため、補聴器屋さんできちんと調整してもらいましょう。
「遠慮は損」です。
細かい不具合は、できるだけ伝えて、納得行くよう補聴器を仕上げてもらいましょう!
本日は以上です。
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