春日公園前の補聴器屋さん 『かすが補聴器専門店』のブログ

春日市・大野城市・太宰府市・那珂川町で唯一の補聴器専門店を開業しました。補聴器と聞こえに関する情報を取り上げていきます。

補聴器メーカーの調整ソフト(その1)

2014-04-28 15:43:03 | 補聴器の調整

春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町活動エリア)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ

 

 

いよいよGW突入ですね。

福岡では、「博多どんたく」という全国的にも有名な祭りが、

この期間開催されます。

県外からたくさんの観光客が来られますが、

肝心の福岡県民は、

意外と「どんたく」に興味を持っていないかも…。

かくいう私も、未だかつて「どんたく」を見に行ったことがありません。(笑)

「いつでも行ける」と思っているうちは、

なかなか行かないんでしょうね。

 

 

本日は、「補聴器メーカーの調整ソフト」について取り上げます。

 

 

今日、市場に出ている補聴器の95%は、

『デジタル補聴器』です。

この『デジタル補聴器』の多くは、

WindowsをOSとしたパソコンに

各補聴器メーカーさんの調整ソフトが入っていなければ、

補聴器のフィッティングを行うことができません。

各補聴器メーカーさんのソフトは、

 シーメンス(ドイツ):Connexx

 フォナック(スイス):Phonak Target

 オーティコン(デンマーク):Genie

 スターキー(アメリカ):Inspire

 ワイデックス(デンマーク):Compass

 GNリサウンド(デンマーク):Aventa

 ベルトーン(アメリカ):Solus Pro

 リオン(日本):リオネットセレクタNeo

などがあります。

 

 

アナログタイプの補聴器が主流だった時代は、

補聴器に「トリマー」という

ドライパーで音質を可変させる

調整器があったので、

補聴器屋さんでは

どこのメーカーさんの補聴器でも

ドライバー1本で調整することができました。

 

調整トリマー

 

しかし、補聴器がデジタル化されたお蔭で、

「調整ソフト」がないと

腕のいい補聴器屋さんでも

その補聴器に手出しすることができません。 

 

 

補聴器メーカーのソフトに

聴力測定で得られた聴力データを入力すると

その方の聴力損失に見合った状態で

補聴器の『音』を作ります。

メーカーさんのソフトと補聴器が同じであれば、

誰が操作しても

全く同じ『音』を作ることができます。

これでは、補聴器専門店であろうが

メガネ兼業店さんであろうが

電気屋さんであろうが

「特に違いがない」ということになります。

 

 

ところが実際は、

調整ソフトを操作する人によって

大きく変わってきます。

料理本のレシピ通りに作れば、

誰が作っても

同じ料理の「味」になるはずですが、

料理する方の

さじ加減、火加減、盛り付けによって

出来上がりの料理が

全く異なってしまうことと同じかもしれません。

 

 

聴力測定ひとつをとっても、

防音室で測定しているか?

純音気導値、骨導値、不快値を測定しているか?

測定周波数も

125Hz/250Hz/500Hz/1kHz/2kHz/3kHz/4kHz/8kHz

と詳細に測定しているか?

などによって、かなり変わってきます。

 

 

デジタル化された補聴器調整ソフトによって

簡単かつ手際よく

補聴器のフィッティングができるようになりましたが、

同じツールを使っても

ベースとなる

フィッター(補聴器調整者)の

経験や技術によって

補聴器装用者の満足度が

大きく変わってしまいます。

 

 

調整ソフトがどんなに便利に簡単になっても

それを使う補聴器屋さんは、

習熟した技術に基づく

フィッティングを行っていかねばなりません。

 

 

 

 

 

本日は、以上です。

 

「かすが補聴器専門店」のホームページは、こちらをクリックしてください。

 


国内出荷台数

2014-04-17 11:56:57 | 補聴器業界

春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町活動エリア)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ

 

 

すっかり桜が散ってしまいました。

お店正面の春日公園では

新緑がみずみずしく、

初夏を感じさせてくれます。

ほんの2週間前までは桜が満開だったのに

すっかり様変わりした春日公園です。

 

 

今年の桜は特に短かったですね。(悲)

 

 

さて本日は、「2014年第1四半期(1月~3月)の補聴器国内出荷台数」について取り上げます。

 

 

2014年最初の3ヶ月間の出荷実績ですが、

総台数130,640台(前年比103.4%)。

数字実績だけを見ると

「伸びているじゃないか!」といったところですが、

内容は良くないと思われます。

個別に分析してみましょう。

 

 

ポケット型…82.4%

耳かけ型…106.5%

メガネ型…102.4%

耳あな型…103.1%

ポケット型以外は、伸びています。

 

 

耳かけ型で特に伸びているのは以下の通りです。

●312電池仕様の

 ①RICタイプ…123.0%

 ②従来型小型BTE…143.3%

●13電池仕様の

 ③従来型アナログBTE…118.7%

 ※メーカーが新型を出さないアナログタイプが異常な伸び?!

●675電池仕様の

 ④重度用デジタルBTE…104.8%

 

 

この4タイプの耳かけ型が伸びを牽引していますが、

特に②、③のタイプでは販売店の商品在庫として

メーカーから出荷されている可能性があります。

3月度はメーカーさんによっては、

本決算や半期決算に当たるので

少しでも実績を伸ばすために

パッケージ出荷しているかもしれません。

③のアナログBTEの伸びなど

消費者が購入しての純増とは思えません。

 

 

一方の耳あな型補聴器に関しては、

 オーダーメード…101.7%

 既成耳あな型(アナログ)…169.1%

という内容。

ここでも、既成品のしかもアナログタイプが異常な実績。

メーカーさんのパッケージ出荷を推測してしまいます。

 

 

3月は業界的には「耳の日」。

補聴器の販売指数が伸びる月だったのですが、

世間的には「消費税8%」アップ直前。

補聴器よりも

車や白物家電の方に購入が傾いていたと思います。

特に3月の最終週などは

日用品の買いだめに走った消費者もいました。

重度の難聴者以外には

『補聴器』の生活における

優先順位は残念ながら低いものです。

現実的に考えると

この第1四半期は

マーケットが縮小していると

考えなければなりません。

 

 

4月以降も消費税の影響から

消費者の消費マインドが減退しています。

補聴器は、消費税がかからない

『非課税』商品ですが、

影響を受けるでしょう。

 

 

我々補聴器屋さんや補聴器メーカーさんは

今こそ、補聴器やきこえの啓蒙活動を行い、

「補聴器の普及」に

尽力しなければいけませんね。

 

 

 

 

ここで個人的なお知らせです。

今年の11月9日に行われる

「福岡マラソン2014」にエントリーしました!

 

 

フルマラソンは、人生初です。

完走できるのでしょうか?

しかし、それよりも抽選に当たるかが問題。

4/15に一般申し込みが開始されましたが、

2日間で12,000人ほどが参加申し込みしています。

出場人数は1万人なので、

倍率は10倍以上になりそうです。

当たることを祈りながら

トレーニングに励んでまいります!(ダンコたる決意)

 

 

 

 

 

 

本日は、以上です。

 

「かすが補聴器専門店」のホームページは、こちらをクリックしてください。